どうしたら妻のツラさに『寄り添えるか』考えた夫
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ブログにも書いているのだが、料理が嫌いだ。
いや多分私だって、
『毎日365日休まずやらなければならない』
と言われなければそこまで料理を嫌いになったりしなかっただろう。もともとそんなに好きではなかったものの、ここまで忌み嫌ったりはしなかっただろう。
雨の日も風の日も、体調が悪かろうが、ご飯作りは続くのだ。
体調が悪ければ夫が作ってくれたりもする。でもそれでも夫が代わってくれるのは『その日のご飯作りの作業』であって、それは長く続く川の一部に過ぎない。
大げさだろうか。
ご飯作りは『川』に似ている。
絶えず流れ続け、留まることはなく、常に水は入れ替わり続け、せき止めれば溢れ、水を止めた途端に枯れる。水位や川の状態を、いつも心のどこかで気にしていなければならず、回りからもそれを把握していることを期待される川番のよう。
「今日のご飯なに?」
「いま冷蔵庫に白菜ある?」
「お腹空いた」
洗濯や掃除には、この『川』の要素は薄い。
だからだろうか、ご飯作りが嫌で嫌でたまらない。
外食やお惣菜にするにせよ、それも川番の一部だ。あくまで全体の流れの一部として、私が管理する立場にある。
はぁぁぁ・・・
ご飯のことを考えるだけでため息が出る。
とはいえ成長盛りの子供が二人いるので、やるしかない。途中で投げ出したいわけではない。
やる。やるのだが、やり終えるとドッと疲労感と腹立たしさに飲み込まれるので、たまに夫相手に吐き出したりしていた。
「ほんと~に嫌。ご飯作り、ほんと~に嫌!やる。やるけど、嫌!!!だからたまに八つ当たりしちゃう!」
そんなとき夫はいつも、無言で八つ当たりさせてくれる。せめて、せめてものわずかな支えとして。
とはいえ夫のスタンスは昔から変わらないと私は思っていて、それは大抵、期待を裏切らず、予想を超えてくる。なんせ違うタイプの人間なのだと、毎回思い知らされる。
その日はたまたま長男トラの習い事がお休みの日で、毎日のように次男タツのお迎えに行っている夫が、たまにはタツのお迎えに行ってほしいと言うんじゃないかと予想した。
夫がタツのお迎えに行っている日、私は休んでいるわけではなくトラのお迎えに行っているのだが、そんなことはお構いなしなのだろうと予想して、何も言わずにタツのお迎えに行こうとした。
すると夫がこう言った。
「タツのお迎えは俺が行くから、大丈夫」
「ありがとう」
お言葉に甘えて私は食事作りと向き合う。
健康な子供の成長のため、油揚げと大根の味噌汁を作り、冷凍ご飯をチンして、手羽元と小松菜を甘辛く炒め煮にする。
息切れしそうになる心を自分で鼓舞してなんとか作り終える。
よし、今日も乗り切った。
夫とタツが帰ってきた。お風呂に入った子供たちに食事をとらせる。自分の分は特に作っていなかったので、余った味噌汁だけ食べていると、夫がキッチンで行った。
「俺のご飯は作ってくれないの!?」
予想外なタイミングで食らう攻撃は効く。
もうここ何年も、大人のご飯は各自で、余ったら食べても良いけど、大人用には作っていない。なぜ彼は定期的に、そうやって私の癒えかけた傷口に塩を塗るのか。
顔を手で覆い、キッチンでうずくまる。
もうダメだ・・・立ち上がれない。
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夫婦サバイバル(ワーキングマザー編)
ごく普通の女が結婚して妊娠~出産。35歳で『ワーキングマザー』になりました。 それまで世の中知ったような気になっていたけど、実は何も知らな…
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