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冷蔵庫から出した食材

『サラリーマンの力』
亀渕昭信、集英社インターナショナル 2018年
https://www.amazon.co.jp/dp/B07CJQK4DF

元サラリーマン社長が書く、サラリーマンの醍醐味のような本をよんだ。それが亀渕さんの『サラリーマンの力』という本だった。

Amazonにあった紹介文が素晴らしかったので、ここで引用してみたい。

会社という組織に属しながら、いかに創造力を発揮すべきか?オールナイトニッポン伝説のDJにして、ニッポン放送元社長という、会社員人生を極めた著者が考える、ポジティヴで新しいサラリーマン論。(BOOKデータベースより引用)

世の中では、サラリーマンではなく、自由に生きる「フリーランス」という生き方が流行っているように思える。亀渕さんは、その正反対の考え方を貫く。やりたいことがあるのなら、それを実現するために、会社をとことん利用する。それこそがサラリーマンの醍醐味とまで語る。

そんな亀渕さんが、企画について書いた興味深いコメントがあるので、引用したい。

世に出したとたんに企画は腐り始める  ところで、たしかに企画は長く抱えていても腐らないのですが、それはあくまでも実現するまでの話。冷蔵庫から出した食材と同じで、企画会議を通り、実際に商品化されると、鮮度を保つのは容易ではありません。どんなに良い企画でも、いったん「外」に出したら、放っておけば必ず腐り始めます。

亀渕さんが語る企画論。
企画とは、冷蔵庫から出した食材。
「いったん外に出して放っておけば腐る」
アイデアや企画を出すだけでなく、その後のメンテナンスも大切。企画を出すことで、満足してしまいがちだけれども、そのあとの処理についても気をつける。

亀渕さんの企画論からは、企画を実現した後も含めての「企画なんだ!」ということがわかる。アイデアを出すこと、何かを始めることは簡単だけれど、続けることは本当に難しい。

ブログを長期間書いている人、長年プロ野球選手を続けている人、サラリーマンを長く努められている方。みなさん、始まりだけじゃなくて、継続されている。企画論の話を読んでいたら、まるで人生論のようにも読めてきた。

始めるだけじゃなくて、続けよう。

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