シャムキャッツ、バス停の少女
曽我部恵一さんと夏目知幸さんの対談を見た。
バンドマンの人生は、いわゆる社会が良い暮らしとして提示する生活とは全く違う。
だからこそ、生きることに向き合っているレベルが違うと思うし、そんな生活からそんな姿勢から受け取るメッセージはいつも刺激になる。
冒頭で取り上げた動画で、曽我部さんと夏目さんが語るそれぞれの人生について。
豆腐屋さんになることを考えた夏目さん。
コラムコラムニストとして生きることも考えた。曽我部さん。
結局はは音楽を続けているわけだけれども、いわゆる普通の良い生活と呼ばれているものとは違う中で生きている2人の人生は生々しい。
シャムキャッツの事は全然知らなかった。
けれど、この対談を聞いてそう興味を持った。
そして実際に音楽を聴いてみると、
優しくてあったかくて、不思議なその空気感に包まれていた。
シャムキャッツの曲の中で特に好きだったのはガールアットザバストップ。
バス停で待つ少女という意味のこのタイトルの曲は、イントロから違う世界へ連れてくるようないつも自分が暮らしている世界とは全く違う世界へ連れてってくれる。
夏目さんの優しい歌声はもちろんそのバックで流れる不思議な空気感。
これが合わさることによって普段の暮らしとは違う、全く別の暮らし自分を連れてってくれた。
新しい音楽に出会う事は、歳を重ねるごとに難しくなってくる。
だからこそ、こうやって対談やインタビューを通じて新しい音楽を見つけ、自分の中にまた1つ新しいライブラリを追加できる事はとても貴重なことだと思う。
話は少しズレるけれど、大滝詠一さんは、山下達郎、伊藤銀次、杉真理、そして鈴木雅之などたくさんの後輩を音楽業界に紹介してきた。
曽我部さんがやってることも多分同じようなことだとおもう。
音楽を新しいファンの人に伝える、そんな1つの役割を果たしていると思う。
誰かがこの世から去ってしまうともう代わりがいなくて、真っ暗なように見える時もあるけれど、やっぱりそれぞれの時代に素敵な人は存在していて、その人が誰かいなくなった後の世界を照らし続けてるんだと思う。