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あたりまえは、忘れん坊。

『苦しかったときの話をしようか』
(森岡毅著、2019年、ダイアモンド社)
https://www.amazon.co.jp/dp/B07PQD5JMP

ハリーポッターのアトラクション、後ろ向きジェットコースターを実現させ、USJを立て直した人、森岡毅さん。その森岡さんが、就活をする娘について書いた本。それが『苦しかったときの話をしようか』だ。

森岡さんは、「そもそも論」として、就活できている人の「当たり前すぎて信じられない事実」について、こう説明する。その引用をしてみたい。

他人との相対比較ばかり強調される人生で、それが自分の中でもクセになっていて、優越感や劣等感をガソリンにして生きていくことが次第に当たり前になってしまう。その結果、自分の中にある「宝物」が見えなくなっている人がいかに多いことか。
そもそも 二十数年間も生きてきただけで、ここまでの君の人生は大成功 だと気づくべきだ。まずは君が大成功者だという前提で考えよう。なぜならば本当にそうだからだ。数字で話すとまた嫌われるが、日本人が出産という試練を超えて生まれてきた後、 22 歳まで生存する確率は 99%だ。残念ながら100人に一人はすでに亡くなっている。
まして君のように大学教育まで受けてから就職活動に悩めるチャンスを掴めるのは同世代の半分以下の 47%。
日本はやはり恵まれていて、世界では生存率も進学率もずっと低い。そう、まぎれもない事実は、君はここまで生き抜く幸運と才能に恵まれた成功者だということ

この文章を読んだとき、思わずハッとさせられた。自分が当たり前のように過ごしている毎日は、もしかしたら誰かが生きたくても生きられなかった日なのか。とてつもない偶然で日本に生まれ、家族に囲まれ、こうしてスマホでブログを書く。

考えてもみれば、すごい奇跡の中でぼくは生きてるのだと考えさせられたのだった。

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