提案2.0

新しい提案のあり方を示します。


提案1.0

  • 従来の提案のあり方

  • 提案ネタをしっかりつくって、プレゼンして勝ち取るもの

  • 提案側が圧倒的な不利な状況

提案1.0の難しさはいくつか整理しています。


提案2.0

  • 新しい提案のあり方

  • 1.0的な提案は不要で、無許可で始めることを認める

  • 2.0的では、提案とは「始めてみた活動の様子や成果」と「それに対する反応や影響」を指す


リソースは最初から与えるか、無許可で取りに行ける

1.0的な提案では、提案を勝ち取ったあとに活動のリソースが与えられます。

一方、2.0 では、最初から従業員全員がリソースを持ちます。あるいは無許可で取りに行くことができます。

権限も含めて、無限に与えられているわけではありませんが、ゼロイチを行えるくらいは与えられているイメージです。従業員は、自分の持ち分を無許可で自由に使えます。


動的な提案

提案2.0では、提案をしません。

かわりに各自が無許可で勝手に始めることができます。承認者は、その行動の様子や成果、あるいは反応や影響を見て、可否を決めます。1.0とは違って、行動前の時点ではジャッジはしません

これを動的な提案(Dynamic Proposal)と呼びます。


メリット

新規事業や改善活動といった新規活動が活性化します。

  • 1.0 から脱することができます:

    • 提案の準備に要するコストを減らせます

    • 承認者という偏ったハードルを緩和できます

      • 動的な提案をジャッジする権限は引き続き持ちますが、提案2.0ではすでに影響があらわれているので、承認者以外のルートから継続が決まることもあります



20%ルール

業務100%ではなく、20%は好きなこと(本来の業務以外のプロジェクトやアイデア)をしても良いとする制度です。

投資せずにイノベーションを期待することはできません。主体性を持たせるために Google が採用している方法のひとつに、「20% ルール」があります。

20%ルールは、2.0的に言えば時間が最初から与えられているものと言えます。


スタートアップ・チケット

「新規活動を行えるチケット」を指します。従業員全員に配布されており、チケットを使うことで活動を行えます。

具体的にどれだけの活動が行えるか(リソースがあるか等)は、チケットの要件として定められています。要件を逸脱した活動はできません。


オープン・トピックライティング

まず書いて議論するトピックライティングという手法があります。これを従業員全員に開放して、一つの場で全員が自由に書いて議論を行えるようにしたのがオープン・トピックライティング(OTW)です。

たとえば従業員1000人の企業であれば、1000人全員が自由に読み書きして議論できる「一つの場」があるということです。

提案2.0としては、OTWに誰でもいつでも書き込んでもいいことと、これにある程度の時間(たとえば1日1時間以上とか)を費やしても良いことを会社として正式に認める必要があります。


(関連記事)

上司など「活動の対象ではない人(本来関係がない人)」が阻んでくることがあり、これを事実上のお客様と呼んでいます。

提案1.0のあり方でよく見られる現象です。2.0にシフトすると、動的な提案を社内外に広く示せるので、これをスルーできる可能性が高くなります。


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