捨てたいなら宗教観を断ち切れ
ミニマリズム、断捨離、片付けの魔法 etc
大胆に捨てることを説く仕事術はいくつかありますし、この視点はビジネス書や金言でもよく登場します。その割には、あまり行動に移されません。
その根本では宗教観が足を引っ張っていることが多いです。これをいかにして断ち切れるかが、捨てられるかどうかの分かれ目となります。
宗教観とは?
日本人に色濃く染み付いている、以下のような宗教観を指します。
八百万の神
付喪神
輪廻転生
これは、具体的には以下のような形で現れます。
食べ物を粗末にするな
「ご飯粒は一粒残さず食え」「食べ物で遊ぶな」はよく知られています
ボトルを買い替えるのではなく、詰め替えを買って補充する
ボトルを再利用しています
また最近では新iPadのPVにも批判が殺到しましたが、
これに否定的になってしまうのも、物を粗末にすることを忌避する宗教観があるからです。
※主因の一つ(だという考察)です。
宗教観を断ち切るとは?
何も宗教観を捨てよ、宗教観を乗り換えよ、と言っているわけではありません。
大部分の人はそこまで強くはありませんし、無宗教で居るためには確かな才能が必要です(障害と呼ばれることもあります)。無宗教といわれる日本人ですら、捨てることすらできないのです。
これは何もおかしなことではなくて、そもそも人は信仰無しで生きられるほど強くはありません。歴史を見れば明らかなことです。
なので一時的に断ち切ります。
宗教観を持っていても構いませんが、捨てたいときには一時的に取り下げるようにします。そのような行動特性(メンタルモデル)を手に入れれば良いのです。
「捨てるモード」を手に入れる
捨てるためのモードを捨てるモードと呼びましょう。
『捨てるモード』でいる間は、上述した宗教観は発生しません。なので遠慮なく捨てることができます。
『捨てるモード』を扱えるようにするためには、以下が必要です。
1: 『捨てるモード』がどんな感じなのかを体感する
2: 『捨てるモード』への切り替えができるようにする
このうち、2: の切り替えについては本記事では扱いません。
あまりに個人差が大きすぎるからです。
本記事では 1: の体感の部分を扱います。
体感すれば、感覚として知ることができます。
知ることができれば、あとは切り替え方や組み込み方の問題ですから、各個人で試行錯誤すれば済みます。
それをするための、スタートラインである「体感する」がそもそもハードルなので、ここを解説します。
「捨てるモード」を体感するには
体感するためには、実はシンプルです。
単に行動を重ねるだけです。
たとえば、以下のようなことをします。
何も考えずに、棚のここからここまでを捨てる
シャンプーは詰替え用を買うのではなく、ボトルを買う
シャンプーのボトルを、使い切る前に捨てる
繰り返し利用可能なマスクを、使い切りとして一度使って捨てる
あるいは2~3回でも構いません
飲食店で、無理やり全部食べずに、あえて残す
まだ味が残っているガムを捨てる etc
宗教観を持っていると忌避してしまいそうな行動を、あえてやるのです。こればっかりは正直、実際にやってみないと体感できません。
やってみると「なんだこんなものか」と拍子抜けします。
たまに「いやいやこんなの耐えられない無理無理無理マジありえないこんなの人間じゃないでしょ」などと精神的にどうしても耐えられない人もいますが、信仰心は人それぞれです、別におかしなことではないので、そういう人は断念してください。
体感を後押しするテクニック
いくつか紹介します。
ひとりでやる
誰にも見られずひとりきりで挑むと良いでしょう。
たとえ家族や友人や赤の他人であっても、人目があると身構えてしまいます。
また、誰かに相談するのもやめましょう。
相談先が「宗教観の強い人」だと、あなたが非難されてしまいます。
無作法な友人と一緒に過ごす
宗教観的に忌避感を感じる友人がいる場合、その人と過ごしてみましょう。
たとえばご飯粒を平気で残す人や、ミニマリストを自認している人などです。このような人と一緒に過ごせば、嫌でも「捨てることがどういうことなのか」を目にできます。
お金や時間で考えてみる
お金や時間といった単位で捉えてみると、「まるごと捨てた方が時間は浮くよなぁ」とか「別に大した損害ではないな」とわかります。
合理的な人は、このような思考だけでも後押しになると思います。
捨てることを説く本を読む、動画を見る
ミニマリズムに関する本、断捨離に関する本、片付けの魔法など、その手の本を読んでみるのも良いでしょう。
これらの本は多彩な理論や事例や言葉などで、読者の心を揺さぶります。
また YouTube でも、捨てることを生業とする配信者が何人もいますので、視聴してみると良いでしょう。本よりも身近に感じられるかもしれません。
おわりに
捨てることを阻む盲点は、実は宗教観です。
一時的にでも捨てられるようになると、捨てるという選択肢が人生に追加されて見違えてくると思います。
本当に捨てたい人は、ぜひ挑んでみてください。
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