課題には Subject と Issue がある

「課題」という言葉は多義語であり、人によって何を指しているかが違うのでよく混乱します。終止符を打ちます。


課題は Subject と Issue の二つ

  • Subject という意味での課題

    • 課されたお題を意味します

  • Issue という意味での課題

    • 課された問題を意味します


Subject としての課題

例:

  • 論文の課題

  • 課題図書

  • 学生に課される課題(宿題)

「これこれに取り組んでくださいね」と課されたお題を指します。

イメージとしては、運ばないといけない荷物を背負わされた、です。


Issue としての課題

例:

  • 「今見えてる課題は3点あります」

  • 「案Aには技術的な課題がありますね」

  • 「少子高齢化による労働力現象は喫緊の課題です」

「今目の前に立ちはだかっている」問題を指します。事実上、課されているようなものであり、課されている問題と言えます。

イメージとしては、目の前にハードルがある、です。


詳しいニュアンス

詳しいニュアンスは、人によって違うのでその都度調べてください。

端的なのは、本記事で示しているとおり「あなたがいう課題とは Subject(お題)なのか、それとも Issue(問題)なのか」を問うことです。


課題を迂回する

背負わされた荷物は捨てたり誰かに譲ったりできますし、目の前のハードルを越えずに迂回することもできます。

というわけで、課題は迂回できます

「本当にこの荷物を運ぶ必要があるのか?」
「運ぶのはいいけど、あそこまで運ばないといけないのか?」

「このハードルは本当に越えなきゃダメか?」

といった視点は常に持つと良いでしょう。


(参考)

辞書の定義をあたるのが一番です。


英語の意味を見てみるのも役に立ちます。思っているよりも単語が多くて、ニュアンスが細かいことがわかりますね。


これは「問題」と「アクション」を区別せよ、と言っており、アクションの部分に課題という言葉を充てています。キャッチなータイトルをつくるための工夫でしょう。


(関連記事)

「課題」について、もう少し詳しく整理しました。「問題」と合流してマトリックスになってます。


いいなと思ったら応援しよう!