見出し画像

こんにちは、兼業投資家ヒロッキーです。
さて、前回の第11話では、FIREの本質的な状態が、
1,時間的制約からの解放
2,場所などの空間的な拘束からの自由
3,人間関係の選択の自由
4,本当の意味での「職業選択の自由」を確保した状態
であることを明かし、1つ目の時間的制約からの解放について書きました。

今回は、残り3つについて掘り下げていきます。


2.場所などの空間的な拘束からの自由

ほとんどの場合、会社勤めをしている人は、会社の所在地の影響で、その会社から通勤可能範囲内で暮らすことを余儀なくされています。

よほどあなたのライフワーク=現在の会社の仕事になっていない限りは、この制限から解放されること(=退職)を選ぶのが選択肢になってくるはずです。

会社員や勤め人であった場合は、休日の旅行も制限されていることでしょう。それらの制限がなくなるので、行きたいところに行き、そこに居たいだけ居れるようになります。

あなたはFIRE状態になったら、どこに旅行したいですか?
また、どこに住みたいですか?

3.人間関係の選択の自由

経済的な自由を得ると、収入を気にしてあくせく働く必要がなくなります。
また、会社に居続ける必要がないので、人間関係が気に食わなければ、すぐにやめることも可能です。

完全に会社を辞めて1人自由になることもできますし、自分で起業することで、煩わしかった関係から離れることも可能になります。

あなたはFIRE状態になったら、どんな理想の人間関係を築きたいですか?
どういう人が周りにいるようになっているのが理想ですか?

4.本当の意味での「職業選択の自由」を確保した状態

経済的に自由になった場合は、現在の仕事が天職と呼べるものでない限りは、退職の選択肢になるのではないかと思います。

また、天職であっても、会社の都合で人生が左右されてしまうので、会社との交渉でテレワークなど、より自由な出勤形態や仕事上での自由裁量がままならない限りは、ゆくゆくは退職になることになるでしょう。

一方で、飽きたり、わずらわしさが勝るようになったら、いつでも自分は辞められるという安心材料を持つことが出来るので、逆に仕事を積極的にしやすくなったりもするはずです。

また、収入を気にする必要がなくなるので、それまで本当に挑戦したかったり、やりたかった仕事を思い切って始めることも出来ます。

さらに、働くスタイルも、半年休んで半年働くというスタイルや、月に1度だけ働く、週に4時間だけ働くといったように、いつどれくらい働くかということも決めることができます。

あなたは、FIRE状態になったら、何に取り組みたいですか?
何を極めてみたいですか?
そして、どういった社会貢献をしたいですか?

補足:5.金銭的な自由によるストレスフリーな状態

ここでは、経済的・金銭的な自分の部分は当然ベースとなっていたので、あえて明記はしていませんでしたが、本質に迫っていくことを考えると、やはり記述をしておきます。

毎年、もしくは毎月定期的な収入が入ることによって、あなたは、税金や社会保険料、諸々の出費について心配することがなくなります。

また、もしお小遣い制になっていた場合は、そこからも解放されることになるでしょう。

FIREが維持できる範囲内ではありますが、あなたは出費を気にする必要がほとんどなくなります。

あなたは月々の支払に対して稼がなくてはいけないという心配がなくなった後は何をやりますか?
今まで何か支払うことに躊躇していたものは何かありますか?
それらを払えるようになったことで人生の何が変わりますか?

ただ、年々社会保険料は上がっているのと、会社を辞めた場合は、手厚い厚生保険もなくなり、国民健康保険だけになるので、家族を扶養する場合は、自分自身のプライべート法人を作って自分が社会保険に入り、家族をその中に入れるという方法も検討の必要性が出てきたりします。

また、プライベート法人は、相続についても有効な方法なので、FIREをしている人は、いずれにしても遅かれ早かれ作ることになるでしょう。(この方法は、また別の特集で書くことにします。)

FIREしたらFIREしたで、やるべきことは出てきますので、昇りつめるまでと出口戦略の予習として、すでにFIREした人たちの書籍やWebも今から読んでおくとよいでしょう。

私が参考になった書籍をここでも紹介しておきます。
「子どもを2人育てながら1億円貯めた夫婦の40代FIREまでの道のり: 40歳まで役職なし・手取り25万円だった僕が夫婦で取り組んだ資産形成の考え方」
https://amzn.to/3XTrE6C

多くのFIREを達成した人は、結構独身の人が多かったり、会社を売却したりして達成した人などが多いですが、著者は、会社員という立場で、奥さんと子供もいる家族の状態でFIREを達成されており、転職、kindle出版や副業なども手掛けながら、会社員の立場でFIREを達成された方なので、とても参考になる書籍でした。

終盤のGAFAM企業への転職で給料やストックオプションが跳ね上がったという部分は再現性が微妙ですが、家族を持ちながらも昇りつめる一例や家族と一緒に目指すFIRE参考書としては、勇気をくれる一冊になっています。

また、同じ著者でその他20名のFIREを達成した人たちも扱った
「君たちはFIRE後どう生きるか: FIREして人生を変えた男女20人のリアルストーリー」
https://amzn.to/3VUhdNj

も、どういう方法でFIREに至ったかが、人それぞれで異なっているので、これも昇りつめ方や考え方を学ぶのには役立ちます。

自分が望む分野ですでに先行している人たちを参考に、どんどん自分にも取り入れていくのが地道ながらも一番の近道です。

あなたが望むスタイルに近い方法でFIREを成し遂げている人も、その過程で見つかるはずです。

泣いても、笑っても、叫んでも一度きりの人生です。
自分の理想をトコトン思い描き、それに近づけていきましょう。

FIRE以外でもあなたの価値観を満たせないか?

さて、若干本題からズレたので、戻ります。
タイトルにあった「FIREかFIRE以外か?」というのは、1つ目の「時間的な制約からの自由」のところでも説明しましたが、実はFIREでなくてもあなたの価値観は満たされる可能性がある、という部分にフォーカスを当てたかったからです。

FIREをすれば、今の不満や境遇が全部解決されるような希望的な観測ではなく、むしろFIRE状態でないにしても、FIREに向かう過程でも満足できるような環境を整える方が、精神衛生上も人生上もよいのではないかという提案です。

今回下記の4つ+経済的な自由によるストレスフリー状態に触れましたが、

1,時間的制約からの解放
2,場所などの空間的な拘束からの自由
3,人間関係の選択の自由
4,本当の意味での「職業選択の自由」を確保した状態

例えば、1,時間的制約からの解放であれば、完全ではないにしてもフルフレックスやテレワークで働く形態にすると、通勤時間のストレスを緩和出来たり、そもそも通勤時間すらなくなるので、より家庭やプライベートに使える時間を充実させることができるようになります。

これは、会社に願い出て認められるまで粘り強く交渉することで、1年以内には実現できないでしょうか?

また、これと関連しますが、完全テレワークになると2の空間的な拘束がなくなるので、自分が住みたい地域で仕事ができるようになります。

ネットがつながる場所という制限は、まだありますが、少なくとも会社へ通勤できる範囲内に住まなくてはいけなくなるという制約は外れることになります。

その代わりに日報提出や報告義務は生じるかもしれませんが、それによって自由な範囲が増えるなら、これも希望と申請、場合によっては転職をすればFIRE実現よりも早期に実現ができる話です。

次に3の人間関係の選択の自由ですが、ここもある程度今現在の状態でできることがあります。

それは、あなた自身が今ある中で人間関係を選ぶということです。
ある意味で、今の人間関係は、あなたがそういう関係になるように振舞った結果できた関係でもあるため、あなた自身が考え方や脳の使い方を変えることで環境を変えることもできます。

少しスピリチュアル的な話にはなってしまいますが、今あなたに起きていることはあなたに必要だから起きているということです。

これをあなたが身の不幸だと思うのか、成長への機会と捉えるのかはあなた次第なわけです。

例えば、何か仕事で失敗をした。
→やっぱり自分には向いていないことなんだ。才能がないんだ。(卑下)
→こうすると失敗するのか。。。よし、なら、次はこうすれば成功するかな?(学び)

同じ現象でも、前者は、自分を卑下してしまっていて、どんどん自分が萎縮してしまう態度です。

一方で、後者は、うまくいかない方法・失敗する方法を知ったに過ぎない。次の改善の材料として使えるという学びの態度です。

同じ起きたことでも、どういう態度を示すかで、これだけ成長の差が出てきます。あなたは日頃どちらの態度で仕事をしているでしょうか?

成功哲学で有名なナポレオン・ヒルは、PMA(Positive Mental Attitude) として積極的な心構えが人生の成功において重要だと説いていますが、まさに後者が積極的な心構えに該当します。

よく凄いメンタルの事例に発明王エジソンの話も出てきます。
彼は、電球を持続的に光らせるフィラメントを試行錯誤して1万回もの実験をしたと言われています。

つまり、輝かしい成功の前段階で1万回は「失敗した」ということになります。

そして、彼は、
「私は実験において失敗など一度たりともしていない。 これでは電球は光らないという発見を今までに、1万回してきたのだ。」
と語ったといいます。

言ってしまえば、人生には、
学ぶか成功するか、しかない。
というマインドです。

これは、誰にでも用いることが出来る考え方ではないでしょうか?
このマインドで考えるようにすることで、あなたの人生はより前向きに働かせることが出来ます。

そして、人間関係においても
「今ある状況は、私にとってどういう恩恵をもたらしてくれているのか?」と自分に問うてみましょう。

もしポジティブな答えが出てこない場合は、本当にやめてもよいでしょう。
それは、あなたがもうそこにいる必要がないというサインなのかもしれないからです。

一方で、もし
「今はつらくても後々に苦労した話として、あとあと話のネタになる」という風に思えたり、

「あの人は、厳しくいってくれるのは、本当に私の成長を思ってくれているからだ。たとえ本人がそう思っていなくても、私がそのように捉えれば、褒められようが、けなされようがすべて自分の成長の糧としていける。」

という風に思えるなら、あなたの今の状況は変わってくるかもしれません。

最後に
4,本当の意味での「職業選択の自由」を確保した状態
をFIRE以外でも獲得する方法は、その会社や業界で圧倒的になくてはならない人になる方が早いかもしれません。

要するに、
スキルアップと自分の実質的な時給的価値を上げていくことになります。

「これだったら誰にも負けない!」と自分が言えること
「このことだったら○○さんしかいない!」といわれるような存在になる
と、他にできる人がいないため、雇われる側から、あなた自身が仕事を選べる側に回ることが出来るようになってきます。

こうなると従業員でいるよりかは、独立するなり、業務委託になってより幅広く自分のクライアントを持つことができ、選択肢が広がるようにもなるでしょう。

また、たとえ従業員にとどまっていても、自分次第で成功するかどうかが決まるので、強い発言権を行使することができるようになり、あなたの仕事での自由度は増します。

以上のようにFIREによって金銭的なことで解決するよりも、工夫次第で実はもっと早期に、比較的容易に解決できる場合もあるのが今回いうところの「FIRE以外か」に該当します。

また、以上のことを考えていくとFI(経済的な自立)はしているが、RE(早期リタイア)は、せずに働き続けている人の方が、インフレの影響にも強く、精神的な充実感も高く保持できる可能性もあります。

これは、FINR(Financial Independence & Not Retire)で、経済的には自立しているが、仕事は好きだからやめないという人の状態です。

言い方を変えれば、好きな仕事だからやっているだけで、お金はもらうけど、それは貢献した価値を計るための目安程度という感覚でしょうか。

わかりやすい例で言えば、ウォーレンバフェット、ビルゲイツ、イーロン・マスクなど、金銭的には働かなくても大丈夫なのに、今も精力的に働いている人たちです。

精神活動的には、こちらの方が程よい緊張感や社会的なつながりも維持できるので、FIREの最終形態は、ひょっとするとFINRになるのかもしれません。

以上、FIREをちょっと哲学してみました。
あなたがFIREを考える際の参考になればうれしいです。
今日もよい1日を。


この記事に価値を感じて下さった方は、宜しければサポートお願い致します🤗頂いたサポートにより、さらに良い記事を書くための活動費に充てさせて頂きます!