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整体師・セラピストを目指すあなたへ。1年目のための基本1「拇指圧」 〜実技研修が少なすぎて不安…そんな貴方、ぜひお読みください!〜

こんにちは。「住みたい街で働くフリーの施術屋」のHKRです。


このnoteを見ている方々の中で「セラピスト」の方はいらっしゃいますか?中でもこのリラクゼーション業界に入って間もない1〜2年のセラピストさんまたはいま整体スクールなどに通っている学生さんの方向けに基本的なほぐしの技術解説を文章で学べるように書いてみます。


いま勉強中の方や、身体のほぐし方に興味のある方、または業界歴が長くても研修など全く行かずに現場のみで覚えた方、経験年数はあるけど人に教えるとなると苦手…そんな経験者も多いのではないでしょうか。現場経験のみだと施術を受けた相手からの明確なフィードバックを得づらいものです。そんな方も改めてご自身の手技を見直す意味で読んでいただければ幸いです。


今回は手技でのほぐしにおける基本の「拇指圧」について簡単に説明します。


<手技の基本・拇指圧について>

まず全ての基本的な押し方である“垂直圧”について簡単に説明します。


垂直圧とは「受け手の身体(筋肉)に対して垂直に圧を入れていくこと」なのですが、ただ指(腕力)で押しこめばいいわけではありません。施術者の立ち位置や圧を入れる角度、そして姿勢がある程度ピタッと“定まっている”ことが大事になります。


身体は平坦な面ではないので、押圧するポイントによって角度や圧を入れる方向は微妙に変わります。例えば受け手がうつ伏せの状態で背中(背骨の際)を押す場合は頚椎〜胸椎〜腰椎と背骨は横から見るとS字のカーブを描いているので、その曲線にそって押していく角度は変えなければいけません。


背中の盛り上がっている箇所(胸椎部分)から腰に向かって押していくと、ただ真下に向けて押すのはやや滑って押しづらくなりますよね?その場合はやや斜め頭方に向けた垂直圧を意識しなければしっかりと圧は入りません(※ちなみにその胸椎下部付近は強く押すと肋骨(浮遊肋)が危ないので強圧はやめましょう)。

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(横から見たらよくわかりますよね)


__と、細かい内容は次においておくとして、まずは「垂直圧が全ての基本」ということを念頭に、拇指圧の説明に戻ります。拇指で押すやり方は主に3つです。


1.片手拇指圧

拇指にのみ圧(体重)をかけるように身体の立ち位置を調整し、ゆっくりと圧をかけていきます。その際に他の四指(人差指〜小指)にあまり力が入らないように注意しましょう。


拇指に力をこめようとすると四指にも力が入り、受け手の身体をつかむように指先が屈曲してしまい受け手に不快感を与えてしまうことがあります。実際に受けてもらえばわかりますが、四指でつかまれるような感じがすると結構気になってリラックスができません。圧を深く入れているときに四指に不要な力みがないか、定期的にチェックしましょう。


2.合わせ拇指

拇指を重ねずに前後にそろえて圧をかけます。背中や脚など広い範囲で押せる箇所で使える基本的な手技です。注意点は左右の圧力が均等に入れられるようにすることです。


利き腕側の方が当然力が入れやすいので、どうしても左右差が出てくるものです。「受け手が気にならなければいいでしょ?」と思うかもしれませんが、私が懸念するのは施術者側の負担です。研修に時間を割かずに実践投入されてしまったセラピストさんや知らず知らずのうちに自分のやりやすいクセがついてしまう経験者がそのまま続けていくと身体の使い方や筋力の左右差が際立ってしまい、指や身体を痛めてしまう原因になるかもしれません。


身体の立ち位置や体重移動をキレイに伝える押し方(力まない)を心がけてください。


3.重ね拇指

こちらは両拇指を重ねて圧をかけていきます。重ねている分、圧はかけやすい押し方だと思います(私は重ね拇指を多用しています)。注意点は「2.合わせ拇指」と同様に左右差が出やすく、特に両拇指を重ねているため肩の位置が不揃い(高低差)になりやすい傾向にあります。


重ね拇指は“圧を入れやすい=力みやすい”とも言えるのですね。最初のうちは鏡の前で実際に圧を入れてみたときに身体が極端に傾いていないかチェックしてみると良いと思います。

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<まとめ>

いかがでしたでしょうか?以上が手技の基本・拇指圧の説明になります。


「この程度、当たり前すぎるだろ」と思う整体師・セラピストさんもいるでしょうが、私が実際に経験してきた店舗やリラクゼーション業界の方から聞いてきた情報の中にはこのような基本も知らずに現場に投入されてしまう方が、決して少なくはないという驚愕の事実です。


私は大手の整体スクールから全国展開のリラクゼーションサロン、地域密着型のサロン、そして格安系リラクゼーションサロンといろんな場所で社員・店長・フリーランスとして勤務し、お客様への施術をメインに今もコツコツとこの業界で働いています。その中で店舗の数は増加していますが、その分未経験者が入ってくる数も増えている気がします。


正直に言えば私も民間資格を得ただけで国家資格(治療資格)をもっているわけではありません。それが信用の欠如につながることにもなるでしょう。だからこそ私は勉強する必要があると思っているのですが(※だって、自分を守る保険がないわけだから)、どうもそう考えてはいないセラピストさんが多いのではないでしょうか。


ただ、それをセラピストを目指す個人ばかりを責める気にもなりません。なぜならそもそも雇う側に良い整体師・セラピストを学ばせる気がないから(っていうかその“経験と学問的知識の両方を備えて伝えられる人”がいない)学ぼうと思ったら高額のスクールかセミナーにお金をぶち込むしかなく、結局は独学しか道がないんですよね。


「指名客を取れるセラピスト」とか「一発で〇〇の痛みをとります!!」みたいな“天竜人(笑)”はよく見かけますが、多くの整体師・セラピストが求めているのはそっちではない気がしてきたのでちょっと試験的にこの「基本手技」について書いてみました。


今後は「当たり前すぎて誰も語っていないけど、それが知りたい」整体師・セラピストさんの卵に向けてこのnoteを書いていきます。


ゴッドハンドは持っていませんが、これまで7年以上、週5〜6日サロンで実践して学んできました。“私にしかできない手技”より“誰にでも再現性のある手技”に価値を見出しているので惜しげもなく経験や知識をシェアいたします。


今後も発信していく予定ですので、フォローをお願いします。

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