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イカとはなんだ、イカとは

納得のイカないワーケーション

こんにちは、日本マイクロソフト株式会社の佐野寛です。名前の読み方は「さの ひろ」です。名前が短いのでそのまま「さのひろ」と呼ばれることが多いですし、私はいつもその呼び方を皆さんに推奨しています。
 
にもかかわらず、なぜか千曲市ワーケーション・ウェルカムデイズに参加をしたら「イカちゃん」と呼ばれるようになってしまいました.......
全く納得できません!認めてもいません!
 
これを読んでくだり、「あっ」と思われた方は、イカを改めぜひとも私を「さのひろ」と呼んでください。(はい、絶対にあなたが呼び方を変えないことは、知っています。)
 
そんな愚痴を言いながら、これまで2021年11月、2022年5月に2回参加をさせていただいた千曲市ワーケーション・ウェルカムデイズを振り返り、私の些末な気づきに不満足な想いを乗せて、少しだけお話しさせていただきます。

千曲市ワーケーションの立ち位置

最初に、少しだけ千曲市ワーケーション・ウェルカムデイズに関して私の理解を書きます。
 
私はまだワーケーション初心者で千曲市さんのワーケーションプログラムにしか参加したことがないのですが、いろいろ検索してみると世の中には様々なワーケーションの枠組みがあることがわかります。

本当にざっくりと分類すると、ワーケーションでやりたいこと=「目的」、ワーケーションが誰かに提供されていること=「企画性」、と分類できるのではないでしょうか。(たいして時間をかけて調査したわけでも、頭をものすごくひねったわけでもないので、それほど真剣に見ていただく必要はありません。)

ワーケーションの分類

目的があるならば、それに沿ったアクティビティをワーケーションの中で行うことで高い達成感が得られると思います。ただ、その目的を自ら設定しようとすると、ある程度、いわゆる意識が高くないと難しいかもしれません。

企画性があるということは、その地域がワーケーション参加者を呼び込むために、なんとかして楽しんでもらえるようにしているはずなので、少なくともバケーションとして楽しめることが期待できます。その代わり、自由な部分が減ってしまうことは否めません。
 
例えば、私のようなワーケーション初心者にとっては、「まずは行ってみよう」と思えるようなハードルの低いところが合っていると思います。第一象限のように、ワーケーションのテーマも、場所も、過ごし方もある程度準備されているところに参加するのがぴったりです。
 
そして、千曲市ワーケーション・ウェルカムデイズはまさにこの第一象限のものに該当すると思います。実際、毎回何かしらのテーマを設定し、いろんなアクティビティやワークショップが用意されています。

腸活レクチャーで体を動かす参加者

私が良いな、と思うのは、そんな企画がすべて、無理がなく、参加・不参加の自由度が高いところだと思います。先に書いたように、決められた企画に参加する形だと、どうしてもやりたいことがあってもそれができずに、結果、ワーケーションとしての満足度が下がることもあり得ると思います。
 
しかしながら、私のイメージする千曲市ワーケーション・ウェルカムデイズのスタンスはこんな感じです。
 
「こんなんやりますけど参加します?あ、参加しますか。じゃあ、どんな感じでやりたいです?こんな感じでも考えているのですが、どうです?じゃあ一緒にやりましょう~。あ、あと、これやってくださいよ~。」

やるかやらないかは参加者にお任せ。参加するとなっても、やりたいようにやれる。
 
私が初めて千曲のワーケーションに参加させていただいたきっかけは、会社ですでに何度も参加していた同僚(徳増さん)が会社でちらっと紹介していたので、なんとなく興味を持って勢いに任せて参加しただけでした。

ですが、参加してみると、いつの間にか「参加」を超えてなんだか「企画の一員」のようになった気分になります。(なぜか仕事を任されたりもします。あれ?)不思議ですが、その距離感、巻き込まれ感がなぜか絶妙に心地よいために、なんだか地元に帰るような感覚となります。これが、千曲市ワーケーションに何度も行きたくなる(というか行ってしまう)理由の中核にあるようにも思います。
 
さて、ではここから(ようやく)具体的な体験ノートと不満を書き連ねていきます。

割と強めのアクティビティ

前回参加させていただいた際にも思ったのですが、各アクティビティは、割と強くフィジカルに効いてくるものが多いように思います。今回参加させていただいたアクティビティはこんな感じでした。

早起き瞑想体験

東京から夜中に長野に移動した翌日でもあり、早起き自体がなかなか堪える……。眠い体に鞭打って「戸倉上山田温泉」のネオンでおなじみの山坂を登り、善光寺(大本願別院)へ到着。
 
住職の講話を聞いて、ふむふむ。(うつらうつら。)
 
そして、瞑想。
 
……
 
(ジリジリ…ジリジリジリジリ……)
 
え……熱くない?……朝日が強過ぎて、顔が熱くて、集中できないんですけど……。
 
あ、修行って……こういうことか。(たぶん、違います。)

 新しい瞑想体験でした。

癒しの湯治ワーク

 そんな、瞑想で傷んだ体を癒してくれたのは、やっぱり温泉でした。いくつかの温泉旅館がこのワーケーションプログラムに合わせてワークスペース用に部屋を用意してくださっていました。そしてもちろん、仕事の合間に温泉にも入れます。
 
私は、千曲館を使わせていただきました。これがもう、本当に最高で最高で。仕事なんかもう……ねぇ……いや…まぁ。


※その後、ちゃんと働きました。

試練の早起きSUP

 そして、これ。SUP。SUP(Stand up paddle)は、海や湖なんかでよく見かける最近人気の水上スポーツです。私はこれを千曲川で初めて体験したのですが、水上をスイスイ移動するのは、とても気持ちが良いですね!
 
Stand upと言いながら、千曲川は川の流れが強いところも多く、私はあまり長く立っていられず、こんな姿勢が続きました。(苦しそうな顔をしていますが、意外と本人は気持ちよく楽しんでいます。)

さて、それではここで問題(間違い探し)です。次の写真で、何かおかしい部分があるのですが、わかりますでしょうか。

 「落ちちゃったんだね」は、もちろんそうなのですが、

よーく見てください。
 
私の顔に、何か違和感が……
 
はい、メガネです。ドボンと落ちた瞬間に、それは川に流されてしまいました。私にとってトレードマークに近い存在のメガネ。視力0.1以下の私。絶望しました……
 

 
と思いきや?あれ?

なんか、笑っています。
 
こんな苦境に追い込まれても、それを笑ってしまえる千曲の環境って、何なのか。
 
睡眠も十分とれず、日に焼かれ、メガネが流されても、心は癒され楽しめるアクティビティでした。(でも、ほんとはとても悔しがっています。)
 
※アドバイス:メガネをかけている方は、流されないような準備をしましょう。
 
ついでに、勝手に最高の写真を。千曲でSUPをすると、こんな表情ができるようになります。(髙橋さん、ありがとうございます。笑)

初めてのSUPを楽しむ髙橋さん

ちゃんとアイデアソン

 そして、アイデアソン。今回は、防災をテーマに開催されました。4チームに分かれて、「どんなワーケーションであれば、災害に対しても安心しながら、楽しめるのか」提案を考えました。

考えをまとめたら、チームごとに発表。

行政の方、ワーケーションに来られている方、地元の方など、多様なバックグラウンドの人たちがあつまり、とても刺激的です。
 
我々のチームは、「防災・減災は、やはり最後は人同士のつながり」という結論から、いかにその繋がりを可視化できるようにできるのか、という方向へ考えました。

これ実は、私の感じる限り、ワーケーションの在り方、特に千曲における考え方の本質に迫っていると思っています。景色、施設、食べ物のすばらしさだけではなく、それを繋がりの結節点とした人のつながりが重要なんだな、と気づき、学びました。
そんな、一人では思いつけない、感じられないようなことに気づき学べるのが、ダイバーシティな環境でのアイデアソンの醍醐味です。
 
なお、正直に言いますと、早起きして朝からSUPをやり、午前中には仕事をこなしてからの、このアイデアソンですので、睡魔という昔懐かしのライバルとも闘いました。(そしてちょっと負けました。)
 

人に興味を持つということ

このような体験ができる、過酷な千曲のワーケーションですが、この他にも交流の場としてみんなで食事をしたり、たこ焼きを突いたりもします。
ちなみに、たこ焼きの作り方Tipsとして「イカ入り天かすなければ、姿フライをクラッシュして入れるといいよ」と親切で言ったがために、なんかしらんけど「イカちゃん」と名付けられてしまったらという悲劇です。

私が2回参加したワーケーションや交流会を通して感じる一番の新しい学びや自分の変化は、「人に興味を持つ」ということです。
 
実は、私は基本的にあまり人に興味を持つことをしないタイプだと思います。また、自分をオープンにすることも、それほどしない方だと思います。(たぶん……)
 
しかし、いろいろなアクティビティや交流会に参加し、様々な方とお話しさせていただくなかで、
 
「あなたはどんなことが好きで、どんなことができる人なの?」
 
という視点で、もちろん何の悪意も嫌味もなく聞かれます。何か一緒にできることはないかな、楽しいことできないかな、という無邪気な好奇心があるように思います(無邪気って失礼ですか?笑)。そして、それに答えて話していると、いつの間にか自分がとてもオープンに話していることに気づきます。
 
好奇心を持って人に興味を持ち、つながりを作り、新しいことにチャレンジし、失敗して、笑い合う。
「さぁ人に興味を持ってみよう」と思ってすぐにできることではありませんが、それを自然とできる、というかしてしまう雰囲気にあるのが、千曲のワーケーションに感じることであり、これまでの自分になかった部分のように思います。

クセになる不満

なんだか少し良いことを書き過ぎましたので、改めて言いますと、私は千曲のワーケーションに納得していません。
 
ワーケーションと言いながら、メガネを失い、疲弊し、仕事もなんだかんだで溜まってしまい、あげくなぜかイカちゃん呼ばわりまでされています。
 
イカとはなんだ、イカとは。
 
満足するどころか、大いに不満です。
 
でも、なぜだかわかりませんが、わざわざその不満を味わいに、きっと私はまた千曲へ足を運んでしまうのだと思います。
 
単にマゾなのかな。
 
おわり。


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