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あんバタートーストでしか癒せないものがある

昨年の10月、ふと思い立って一人旅に出かけた。
旅の行き先は長野県、上田。

ときどきどうしようもなく、一人で旅に出かけたい時がある。
このときは、金曜の朝に「さて、今週末は何をしよう」と思って、予定がひとつもなかったから一人で旅行に行くことにしたのだ。

「近すぎず遠すぎないところがいいなあ」と選んだ上田は、東京から新幹線で1時間半。温泉が近くにあるというのも魅力的だった。

初めて降り立った上田駅は、想像以上の寒さだった。長野の寒さを完全にバカにしていた。東京と同じくらいの感覚で来てしまった。10月の長野は、薄手のシャカシャカのジャンパーじゃなくて、厚手のコートが必要だった...。

逃げ込むようにして駅前にあった昔ながらのレトロな喫茶店へ。
あったかい何かが食べたい!と思って、コーヒーとあんバタートーストを注文。
運ばれてきたホットコーヒーはアツアツで、一口飲むとじんわりと体に染みた。

あんバタートーストとホットコーヒー

そして、あんバタートーストを食べた瞬間、この旅に来てよかったあ、と心から思った。

バターが染み込んだもちっとしたトーストに、ほんのり甘いあんことホイップクリーム。少し苦さが残るブラックコーヒーと合わせて、私の体に一番必要なものだった。沁みる〜。

食パンとあんことホイップクリームの組み合わせなんて、家でも作ろうと思えば作れる。でも、喫茶店で食べるあんバタートーストって、何か特別なものがありますよね。

あんバタートーストで、すっかり満足してしまったけれど、もちろん観光名所や温泉はしっかり巡った。

別所温泉
上田城跡公園
上田城下町

それでも、この旅の立役者は、あんバタートースト。
あんバタートーストでしか癒せない、何かがある。


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