「何度だって青い月に火を灯した」をオンラインプレイして
2021年12月28日、有志6人を集め、私もPLとして参加してcosaic&グループSNEさん作のオフラインマダミス「何度だって青い月に火を灯した」をオンラインでプレイしました。
結論から言うと、すごく良くて、真剣に悩んで、最後にはとても納得して楽しめました。
一応、事前にcosaicさんに今回のプレイについては確認をとり、今回に限っては問題がない旨の了承をとっています。また、メールを送信する際にそのやり取りに関しては公開しない旨をこちらからお伝えしておりますので、その会話内容の公開は致しません。更に言うと、こうやって楽しさを共有することで、オンラインでもオフライン作品を皆が楽しめるようになればいいなあ、と私は思っています。
今回、私はプレイにあたってかなりの準備をしました。人によってはこの準備のハードルがかなり高いかと思われます。しかしその甲斐はあったと言っておきましょう。
ということで、色々やったことや、気づいたことをnoteに書いて残しておこうと思います。
気を付けること
マダミスはプレイにおいてもそうですが、開催においても悪意に非常に弱い作品です。ボードゲームは通常、一人あたま1000円くらい支払って永続的に遊べるものですが、マダミスは参加人数が多く、一度遊ぶと二度と遊べない代物です。この方法でプレイするとプレイ資産が残るのですが、これは使いまわししないものとお考え下さい。私は外向けに一回、内向けに二回の利用が限度かなと考えています。それ以上プレイする場合は、1セット新しくボックスを購入して、プレイヤーに配布するなどの措置をとること。また、データも拡散ができないような形で制限させてプレイするようにしてください。
ゲームメーカーの存続がかかっているお話なので、ここは皆さん守ってください。
準備したこと
準備にあたって必要になるものは次のものです。
1.パソコン
2.ネタバレをしても良い友人か家族
プレイそのものはスマホでもなんとか回せますが、準備にはやはりPCとスキャナが必須です。キンコーズなどでも処理できるかもしれませんが・・・
物理媒体である全てのデータを画像に変換します。その際、カードなどはきちんとカードサイズに切り抜いたデータが必要になります。それぞれのカードを画像データが直接見れないようにカード名を書いたフォルダに入れ、という作業です。
GMをやるつもりなら自分でやればいいのですが、GMレスで回す場合、この作業を誰かにやってもらう必要があります。かなり繊細な作業なので、ここがなんとかできればいいのですが。
うちは妻に理解があるため、妻にこのあたりのデータ化をやってもらいましたが、3時間弱くらいかかるかなりの作業量でした。
画像データは全てフォルダに入れてマスクします。その上で全てのデータをGoogleDriveにアップロードしました。
次に、GoogleSpreadシートにフォルダ名と取得済みチェック、取得者名とフォルダurlを一覧にします(次のような感じです)
取得用urlは一つ一つ手で拾いました(30分ほどで終わりました。)カード名一覧はコマンドプロンプトからdirコマンドと矩形コピーを利用して取得したので、時間はかかってません。もしイチから打ち出してたらちょっと大変だったかも。
実運用上は、GMをするなら画像データをDMで投げた方が便利なのですが、今回はデータの拡散を防止するため、データは閲覧のみと権限を制限して行いました。こうするとダウンロードもできません。
実プレイ時の環境はDiscordとGoogleSpreadSheetの併用でした。
事前に運用ルールを周知し、開始前に周知確認。
名前を変更してブラザー[4]のようにして、参照不一致を防ぎます。
アイテム/聞き込み/情報カードの確認前にはバッティングが発生しないように払い出しチャンネルに情報取得の払い出しをしました。
例えば、アイテム01_1階の廊下1F、など書き込むわけですね。
名前の後ろに調査トークン数をつけてもらいましたが、これは操作が煩雑だったかもしれません。
音声部屋を複数用意して密談時にはそこに移動。
これで大体うまく回りました。
・問題と対策
まずは「所持しているカードが何かわかりづらい!」というもの。
一応、カード一覧に所持者を明記するようにはしているのですが、ここは自動検索するようにしておいても良かったかと思います。
次に「残り時間が分かりづらい」というもの。
タイマーボットなどを導入すれば、これは防げたのかなと思います。実際にdiscordにはマダミス用BOTというものがあるそうで、次からは導入させてもらおうと考えています。
また、「話している人が誰か分かりにくい」という声もありました。
これは解決が難しいですね。
https://manten-do.net/contents/dsk01
こういうツールもありますが、これはこれで情報が見づらくなるなどの弊害もありそうです。
・マダミスのプレイ方法の問題
これはマダミスという遊びの構造的問題かと思われますが、「情報が出そろわないと何もできない」というところが大きいかと思われます。そして、真犯人以外はとにかく何をするにも情報が必要、というところかと思いますので、「とにかく情報を集める。人を疑わない」というのが大事になってくるかと思います。
TRPGプレイヤーの雑感としては「協力型秘匿ハンドアウトもの(PvPあり)」のシナリオなどにノリが似ているかと思います。インセイン感はありますね。とにかく全員で情報を共有する。ノイズを混ぜ込む人がいるかもしれないけど、見破れると信じてどんどん情報を集めていくのが大事じゃないかなぁ。
・最後に
どの役柄だったか、犯人だったかそうでなかったか、どんな展開になったのかは実際にプレイする人の楽しみのために伏せておきます。さすがに大作だけあって、背景情報はしっかりと作りこまれており、最後に全員の秘匿情報を共有して「舞台を降りて観客に戻ったとき」に見える光景は素晴らしいものがあります。この作品は一度プレイして楽しみ、GMとして状況を知っている状態で展開して二度楽しむのが大事だなぁ、と感じさせてくれる作品でした(一度ではしゃぶりきれない、とも言えます。本当はもっと色々なキャラクターの背景設定を類推する時間が欲しかったのですが、そうすると推理の時間が増えたりしてバランスが取れないんでしょうね。)
cosaicさん、グループSNEさん、良い作品をありがとうございました。
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