13日目「な、ナンパですか?」
大変なことが起こりました。
図書館のバルコニーでゲームをしていたら女性から小さなメモを渡されました。
なんとそのメモには、アドレスらしき文字の羅列が…!
いやいやいや。
まずしゅっぴーお前、何でオーストラリアに行ってまで図書館でゲームしてるんじゃというお話ですが、そこはちょっと言い訳をさせてください。
僕にはたった2つの趣味があります。
1つ目がサッカー。
これは僕の中では何にも代え難い最高のコンテンツです。実際にプレイするのも試合を観るのも大好きです。
2つ目がポケモンのゲームです。
ただストーリーをクリアするだけでなく、オンラインで世界中のプレイヤーとの対戦も楽しんでいます。
このポケモンのオンライン対戦は月毎に成績が決まるのですが、この日は1月の終盤ということもあってオーストラリアに到着して以来ずっと我慢していたポケモン欲が湧き上がって来ました。
ホームステイ先のWi-Fiは微弱でオンラインのバトルができないので、図書館で勉強ついでにちょっとだけフリーWi-Fiに便乗していただけなのです。
…ほんのちょっとですよ?
ほんの20戦ちょっと…
そんな見苦しい言い訳は置いといて
メモを渡して来た女性ですが、ネイティブな英語で何かを喋ってあっという間に立ち去ってしまいました。
英語が得意ではない僕はもちろんちゃんと聞き取れません。
「ちょっと待って!今何て言ったの?」と引き止めたかったのですが、ちょうどポケモンバトルが大事な局面というタイミングで不意に話しかけられたものですから、情けないことに彼女の言葉に対してうんともすんとも応えることができず口を開けてポカーンとしていることしかできませんでした。
僕の耳が辛うじて聞き取れたフレーズを整理すると、「私の友だちがあなたのことキュートって言ってるの」みたいなことを言っていた気がします。
聞き慣れない言葉(言語的な意味ではなく内容が)なので耳を疑いましたが、おそらくそう言っていました。
いや、そう言っていたら嬉しい!
一旦バルコニーから館内に戻り、空いてる席に座ってメモを確認しました。
んー、見たことないドメイン…。
軽く調べても何の媒体のドメインなのかは不明です。
怪しくて連絡なんてできません。
ちょうどその時、ポケモン仲間(通称ポケフレ)の一人がネット通話を開始したので参加して事情を話しました。
僕の話を聞いて「ばりオモロいことになっとるやん!」と関西人のポケフレは大爆笑。だいぶ食い付いているようです。
その後も通話を続けている(館内なので僕はめちゃ小声)と、突然後ろから声をかけられました。
やべ、流石のオーストラリアも図書館で通話は流石に注意されるのか!とビクビクしながら振り返ると、そこには先ほどの女性がいました。
さっきから思っていたけど、この子よく僕に話しかけられるな!
図書館でゲームしてる変な奴に話しかける?図書館でイヤホンしながら小声で日本語通話してる変な奴に話しかける?
その女性の言うことにゃ、やはり僕の耳は正しかったようで、彼女のお友だちが僕に興味を持ってくれているとのこと。
そして今度はそのお友だちの電話番号を渡され、彼女はまた立ち去って行きました。
ちなみに謎のドメインの正体はスナップチャットだと彼女は言っていました。
何のこっちゃ?
誤解されそうなので先に言っておきますが、僕はイケメンではありません。自分で言っていて悲しいですが断言します。
モテ期なんてものはありません。強いて言うなら小学校6年生の時ですが、「しゅっぴーって中学行ったらモテるよね」と女子の間で話題になっていたのを後から聞いただけですし、そもそも何で未来形?その時はモテなかったの?
結局中学行ってもモテなかったことは言うまでもありません。
話を戻しましょう。
ネット通話が繋がったままだったので、一部始終を聞いていたポケフレがスナップチャットについて教えてくれました。
要約するとよくあるコミュニケーションツール的なアプリで日本でもちょっと広まった時期があるらしいです。
おじさんそんなの全然知らないんですけどぉ。
とりあえず、スナップチャットを登録することに。
メモのアドレスを検索すると一人の女性がヒットしました。
さっそくチャットをしてみることにしました。
「こんにちは。しゅっぴーです。」
「こんにちは。」
「日本人で英語が苦手です。」
「問題ないわ。何歳なの?」
「30歳です。」
「私16歳。」
……………短い春でした。
※今回学んだワーホリの注意事項※
特になし!
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