秦郁彦の意見 41年時点で日米開戦不可避とすれば南方資源を確保しインド洋に進出しイギリスを弱体化させるのは最善の策 東条英機の弁(昭和20年2月16日) 開戦前に、わが海軍の実力に関する判断を誤った。わが攻勢は印度洋に向かうべきであった。独ソ和平斡旋のチャンスもあった。根本的には、戦略で解決できる問題ではなかった。 佐藤賢了の意見(昭和16年11月6日) 日本とドイツ 印度洋で日本とドイツが連携することが必要であった。そのためには、 ①日本が南方を占領する ②ドイツ
日経サイエンス2023年10月号の冒頭に大阪大学教授の林克彦さんのことが掲載されていました。林さんは「卵子」を研究しています。今ではiPS細胞で卵子を無限に作り出せるようになっています。 2023年3月 ロンドン、「ヒトへのゲノム編集に関する国際サミット」で、雄マウスの細胞からiPS細胞を作り、それを卵子に分化させ、その雄マウス由来の卵子から子マウスを誕生させたことを発表しました。 これを人間に当てはめれば、男性同士のカップルが双方に血縁関係のある子を持つ可能性を示したこ
ナショナルジオグラフィックに「なぜ虫は光に群がるのか、長年の謎をついに解明」という記事がありました。 とのことです。 それを確かめるために光源の向きを変えたり、面で明るくしてそれを下に持って行ったりして確かめたようです。その結果として分かったのは、光は「上」にあるはずで、それを頼りにして虫たちは飛んでいるということです。 都市のような明るさならまだコントロールできるでしょうけれど、夏のキャンプの焚火のような点の明かりが地上にあれば、それを太陽と勘違いして上に向かって飛ん
1月1日の能登半島地震で、石川県の志賀原発は停止中であったけれど、外部電源や非常用電源が一部使えなくなった。10年以上停止中だったことが幸いだった。 記事をかいつまむと、志賀原発の発電能力は「100万キロワット」で、原子炉の中は300万キロワットの発熱をしている。地震が起きると制御棒をいれて、分裂反応を止める。それでも21万キロワットの発熱をしている。これを「崩壊熱」という。福島でも核分裂反応は止まったが、崩壊熱を制御できなくて事故になった。 志賀原発では10年以上も停止
細胞がコントールを逃れて増殖し、塊になることを「腫瘍」という。腫瘍には悪性と良性があり、悪性は増殖すると浸潤し転移する。より厳密に定義すると、「癌」はあらゆる臓器、組織の上皮細胞に発生する悪性の腫瘍を意味する。「肉腫」は非上皮細胞から発生する悪性腫瘍のことで、癌に比べると発生頻度は1%程度。 造血器で発生する癌は「造血器悪性腫瘍」といい、白血病、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫などがある。 最初に発生した腫瘍を「原発巣」といい、転移先の腫瘍を「転移巣」という。 「癌」という呼
抗癌剤には「細胞傷害性抗癌剤」と「分子標的治療薬」がある。 細胞傷害性抗癌剤 細胞傷害性抗癌剤は癌細胞だけに作用するわけではない。 分子標的薬 癌細胞特異性が高く長期投与が可能。患者が標的分子を持っているかを調べることで投与の効果を予め予想することが可能になる。 融合遺伝子 突然変異により染色体の一部が断裂して他の遺伝子の部位と再結合する「染色体転座」が起こると2つの遺伝子がつながった異常な融合遺伝子が生まれる。慢性骨髄性白血病で認められる。血液癌で数多くの融合遺
自己免疫疾患 リウマチは自己免疫疾患で「インターロイキン6」の過剰分泌によって起こる。 滑膜の繊維芽細胞に血管内皮増殖因子が分泌されることで本来必要ではない血管が作られ、滑膜が肥大化し腫れることで、インターロイキン6などの炎症性の情報伝達がおこり、マクロファージが滑膜に浸潤することで破骨細胞に変身することがリウマチの原因。 アクテムラ 「アクテムラ」は国産初の抗体医薬。2008年に市販開始。情報伝達分子(受容体)をブロックすることでインターロイキン6のシグナルをブロッ
ツタンカーメン(紀元前1341年頃 - 紀元前1323年頃)は145枚の下着と埋葬されていた。下着は「シエンティ」と呼ばれている。 目的は、男性の陰部を隠すことだった。 15世紀には、このような下着もあった。 そのころの下着は左右別々に長靴下のようなものを履いたため、股間を覆う布が必要だった。ところが、流行で半ズボンのようなサイズに短くなり始めたため尻を覆うような下着に代わっていくが、前を縫ってしまうと用便が不便なため「コッドピース」というものを装着するようになる。
言葉と論理性 日本語は英語に比べて非論理的であるということは全く根拠のないことであると思う。何語であったとしても、論理的に使うかを意識しているだけのことである。 他の言語をどうこう言えるほど知っているわけではないが、日本語の特徴としていえることは「情緒性」に富んだ表現ができるということだ。言葉にされている以外の上下前後左右などに含みを持たすことで、受け手の解釈に依存する表現も「よし」とされてきた。 例えば平安時代の32文字による伝達には、古歌や漢文の知識を前提としなけ
何を知っているのか 自転車の乗り方を知っている人に、「知っている内容を示して欲しい」と言われたら言葉でどこまで示せるのだろうか。自転車の乗り方については、意識が関与していない部分がある。暗黙知とは、無意識の領域でなせる知識のことで言葉にできないゆえに「暗黙知」という。 体験して知る、学んで知る 世の中にはこのように「知っている」が言葉で的確に表せないことは少なくない。 翻って自動車の運転の仕方はマニュアルに書くことができる。 この違いは、自動車は人間の「知」で作ら
という書込みを読みました。で、結論は、 とのことです。 40代で老害になっていた原因は、「上(=スポンサーや上層部)」と若い人たちの間でバランスをとっていたつもりが、若い人たちの創造性ややる気を「否定」する側になっていたという自省を吐露していた。 しかし、年齢で「ソフト老害」としたいようであるが、ポイントは「年かさいっている層」とは、単に年かさいっているのではなく、多くの場合は、「発言権」を持っている。 時代や世代をよくわからずに「口を出す」ことが「老害」になっている
お笑い界の重鎮が「性加害問題」で名誉棄損とかで裁判するとかしないとか騒ぎを起こしている。 どちらが正しいのかはいずれ裁判で決着がつくけれど、彼の話術が、お茶の間に笑いを届けてきたことからすれば、こうしたことが話題になるだけで、ちょっといかがなものかと思う。 しかし、お笑いとは元来庶民の側にいなければ、そもそも面白くもないように思う。少し有名になると、すごい家に住んで、すごい車に乗って、結局、男は「女」に行きつく。 会社や役所のお金をごまかすと、おおかたは「女」に行きつく
ジェンナーの天然痘 牛の乳搾りをしている女性に牛の痘疱が伝染ると天然痘にかかりにくくなる現象からジェンナーは1796年、使用人の息子に牛痘を植えてみた後、天然痘の膿を皮膚から接種してみたが天然痘に罹患しなかった。 天然痘ウイルスはDNAウイルスだったことも幸いした。 サル免疫不全ウイルス(SIV)が変異しエイズウイルス(HIV)になると極めて凶暴になる。インフルエンザウイルスやエイズウイルスはRNAウイルスであるため変異しやすい(コピーミスが生じやすい)。 北里柴三郎
岩畔豪雄(いわくろひでお)は、 第1案:対米開戦 一時的に勝利できても長期的な勝利は困難 第2案:日米国交回復論 仏印と中国から全面撤兵しアメリカとの国交回復を工作する 第3案:日和見論 結論を出さずに置けば主戦論が主流になり日米開戦の公算が大きくなる 岩畔は第2案を主張したが、岩畔自身、三国同盟を推進していたため変節ととられた。 陸軍省戦備課の判断昭和16年7月南部仏印進駐によって米国の対日石油輸出停止という経済制裁を受け対米開戦論の機運が高まる。南進する場合の船
ビットコインは通常のお金とは性質が違う。ビットコインは「価値の所有権を移動」させる仕組みである。そして、価値は需要と供給によって決まる点も通常の貨幣と大きく異なる。 AさんからBさんにビットコインを移動させるためには、「電子署名」を使う。署名はAさんの公開鍵を使えばいい。ビットコインでは「楕円曲線署名」が使われている。Aさんの秘密鍵を知らなければ取引はできない。 改ざんもできないし、Aさんが支払っていないとも言えない。しかし、これだけでは二重払いを解決できない。 そのた
昭和16年前半の状況。有沢広巳の回想では、日本の生産力には増加の余地がない。ドイツの戦力も今が峠。 アメリカは国内経済を15~20%切り詰めるだけで日本の7.5倍の実質戦費がまかなえる。英米間の輸送もUボートの撃沈能力を遥かに超える造船能力を持っている。 秋丸の回想 対英米戦の経済戦力の比は20対1と判定。開戦後2ヵ年までは備蓄戦力によって抗戦可能でも、それ以降は我が経済戦力は下降し、英米は上昇して行くので持久戦には耐えられない。 判決 英米合作すれば英国の不足を補