とんぼ
夏の散歩
コロと一緒に 裏の空き地へ
綱を離すと
いつでもコロは 畑に走る
「待て!」と追うぼく
笑ってみている ねぎ坊主
一匹とんぼが 止まってる
すっかり羽を下ろして休んでる
今がチャンスと手を伸ばす
そおっと、そおっと寝ているうちに
指先が
やっと羽に触れたとき
とんぼは
すうっと 落ちてった
死んでいた
怖かった
とんぼは何を感じたの?
自分が死ぬのを知ってたの?
朝の冷たい地面に落ちて
とんぼの羽は夜露に濡れた
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人生いろいろ…
いらいらもあるけれど
うるうるもありありでー