3月12日(2日目)
東日本大震災
夜明け後目が覚める
車のフロントガラスは完全に凍りついている
水の引きは進んだもののデイサービス前から先は長靴だけでは歩いて進めない模様
他のルートも水没したままである
建物についた汚れで津波のピークがわかる
昨晩のNさんの胸まで浸かったという話は本当だった
家族と離ればなれになり安否を気遣い涙する人多し
自転車でこちらに渡って来る人あり
ギリギリ走れるとのこと
渡波駅前までなら行けるという表現が気になる
実家にもどる途中「親方」に出会う
昨晩は大家さんは車を寄せた家に泊めてもらい夫妻は車内で夜を明かしたという
帰宅を試み股下まで水に浸かって進んだところで断念したそうで、すっかり震えていた
実家に招き、休んでもらう
「親方」に長靴を借り自転車で旭ヶ浦に向かう
大通りの交差点付近でRV車とミニバンが流されて通りをふさいでいる
その後も2台田んぼに半分突っ込んでいるが、運転してではなく流されてそこにきたらしい
それ以外にも見慣れない車があちこちに散らばっている
自宅近所では皆が水害の掃除にとりかかっている
自宅も庭に水が上がり、タイヤやどこかの家のカラーボックス、プランターなどが散乱し、べっとりとした泥が一面を覆っている
水はかろうじて玄関に入っただけですんだ
自宅からあらためて食料と着替えをとり実家にもどる
もう一度自転車で今度は渡波小を目指す
アスファルトの道幅一杯分の破片が流されている
汚水のマンホール回りが大きく沈下している
家財が流されてしまっている家も多い
踏切には車が数台重なるように流されており、遮断機脇を皆渡っている
小学校へ向かう三叉路前でスクラップ工場のように十数台の車が積み重なって車道をふさいでいる
思ってもみない光景に唖然となりながら体育館に向かう
親類、教え子に出会うが妻、母は見当たらず、名簿にも名前はない
神社へ向かう
石川コーポレーションから先に進めない
神社にたどり着くも係の人がいるだけ
母が車で漁港側に向かったという
公民館では親類に会うも母は見ていないという
宮水高周辺は水が残っている
母の姿はない
万小には水が多く向かえない
塾に飲料水の備蓄を取りに寄る
想像以上に散らかっている
水のボトルを持って外に出ると
自転車が盗まれていた
駅に向かって歩き出す
駅舎は被害があまりひどくない様子
警報器がなりっぱなし
ホーム前にも自動車が流れ着いていた
実家に着く手前で妻に会う
一晩職場のトラックで過ごし
徒歩で帰還したらしい
良い方の推測が的中し安堵する
実家で再会を喜んだあと、二人で自宅を訪ね、食料品や着替えを運び出す
義父さんと今度は二人で渡波を探索し、渡波小で先の親類を見舞う
5年生の教え子に会う
まだ誰も迎えに来ないという
実家にもどると同級生のKがいる
間一髪のところで難を逃れたらしい