【書評】問いのデザイン
仕事のミーティングで何か質問あります?とかコメントある?と質問しても返ってこない場合がある。逆に自分が質問されても何も言う事が思いつかないことがある。確認をとるという意味では間違ってないがこういうのは盛り上がりに欠けて辛い。というか質問の仕方として回答しにくいので良くないと思っていた。
そこでこの問題の解決策になるかもと思い『問いのデザイン』を読んだ。この本は以前、著者の関わるメディアであるカルチベースの記事で知り、気になっていた。
問いの投げ方として紹介されていた「素朴志向」は使えそう。「これってそもそもなんだっけ」といった素朴志向の問いは、自分も相手もに本質に近づける質問に思うし、質問だし答えやすい。
「天邪鬼志向」の問いは面白そうだけどまだ出来てない。「これって本当に必要なの」といった天邪鬼志向の問いは、使いようによってはミーティングを盛り上げられそうだけど難しい。
ファシリテートというとミーティングの司会というイメージがあったが、この書籍だとワークショップにおけるファシリテートの事例を扱ってた。しかしファシリテート歴うん十年のベテラン達にアンケートとったという話があったけど、これはどういう人なんだろう、全然イメージつかないけど……。
ただ普段の会議でも応用はききそう。意思決定、議論の中でファシリテーターでなくとも問いを投げかけることで本質に近づくことは出来そう。
課題の定義の仕方も参考になる。よく陥りがちな「自分本位」「自己目的化」「優等生的」「ネガティブ・他責」という罠に自分もよくはまってしまうと感じた。
この書籍ではカテゴリー分け、図解が多用されていて分かりやすい。特に印象に残ったのは社会構成主義、個人主義の対比だ。個人主義は「誰かの頭のなかに素晴らしいアイデアがある」という考え方で、社会構成主義は「対話の中でアイデアが生まれる」という考え方だ。自分は無意識に個人主義の前提で考えていたと思うので社会構成主義は新鮮に感じた。