むかし書いた韓国コラム #893
ロンドン五輪で韓国は早くも金メダル2個を獲得し、銀メダル1個、銅メダル2個の合わせて5個を確保している。日本は金メダルはゼロだが銀メダル2個と銅メダル3個と健闘している(30日午後9時現在)。日程はまだ始まったばかりで、今後の各国のメダル争いも目が離せない。
五輪のメダルというと以前韓国人の知り合いに「金メダルと銀メダルの区別がつかない」と言われたことを思い出す。日本語を勉強していた彼は普段からNHKのニュースを見ていたのだが、ニュースに出てくるメダルが「金」か「銀」か聞き分けられず、「惜しくも銀メダルだった」という文脈で金か銀かを判断していたのだという。韓国語の平音・濃音・激音の区別が日本人に難しいように、韓国人には日本語の清音と濁音の区別がつきにくい。五輪で1位か2位かの違いは大きいだけに、聞き間違えれば意味も大きく変わってしまう。その知人とは最近会っていないが、今年も日本の放送を見ながら金か銀かで混乱しているのだろうか…。
【解説】
金メダルと銀メダルは日本人ならちゃんと区別がつくので問題はない。一方、韓国語では「連覇」と「連敗」という正反対の意味になる同音異義語が存在する。発音が同じなので韓国語ネイティブでも文脈から判断するほかない。スポーツ関連の記事を予備知識のない状態で読みながらこの単語が出てくると意味を理解するのにちょっと苦しむことになる。
(初出:The Daily Korea News 2012年7月31日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)