むかし書いた韓国コラム #790
最近の日本のニュースがよくわからないのは、平成の大合併により新しく誕生した市の名前だ。平成の大合併のピークは2003年から2005年にかけて。地理には多少の覚えがあるが、この時期すでに韓国にいた身にはなじみがないのは仕方がないか。逆に名前をそのまま残したケースでは合併したことに気づかないままのケースもある。
韓国でも日本ほどではないが自治体合併の動きはある。昨年は慶尚南道の昌原市と馬山市、鎮海市が統合した。統合議論が起きていた当時は各市から1文字ずつ取って「馬昌鎮」「昌馬鎮」「鎮昌馬」などの名称にすることも候補に挙がっていたという。しかし結局は昌原の名前を存続させたため、しばらくは統合の事実に気づかなかった。
韓国ではこのほか、水原・華城・烏山の3市、河南・城南・広州の3市などで統合が推進されている。統合が実現したときに新しい名前が登場するのか、どれかひとつが存続するのか、気がかりなところだ。
【解説】
ニュースで「北名古屋市」というのを聞いたときは、架空の世界の話をしているのかと思ったら実在する市で、そのセンスのない名前に驚いたもの。昌原・馬山・鎮海の統合では規模が最も大きい昌原の名前が市の名前として残り、馬山は馬山合浦区と馬山会原区、鎮海は鎮海区と区の名前として残された。水原や河南の統合の話はその後聞かないのだが立ち消えになったのだろうか。
(初出:The Daily Korea News 2011年10月26日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)