むかし書いた韓国コラム #476

 ソウルから歩道橋が消えつつある。ソウル市によると、1999年にはソウル市内250カ所に歩道橋があったが、昨年末には166カ所に減った。交通政策が自動車中心から歩行者優先に変わったことや、交通弱者への配慮から歩道橋をなくし横断歩道の設置が広がっているためだ。

 階段の上り下りはしんどいが、せっかちな性格の当方としては、信号待ちするぐらいならとっとと歩道橋で渡ってしまいたい。横断歩道を作ったからと歩道橋を撤去せずそのまま残してくれれば信号待ちのイライラも軽減されるのだが。

 個人的に歩道橋を設置してほしいのはバス専用レーンのある道路。道路中央にあるバス停に行くためには必ず横断歩道を渡らねばならないが、待っている間に目的のバスが目の前を通過してしまうことがたびたびある。バス専用レーンのある道路は交通量も多く、信号待ちの時間も長い。きょうもまた、目の前で乗るはずのバスを逃してしまった。どうにか改善を望みたい。

【解説】
 自宅近くの歩道橋も撤去されてしまい、道路を渡るのに時間がかかるようになってしかった。そしてその後に近くにあった地下道も閉鎖され埋められてしまい、自宅のあるブロックから向かい側とはす向かい側のブロックに行くのが難儀になってしまった。交通弱者への配慮はもちろん必要だが、せっかちさんに対する配慮もしてほしかった。

(初出:The Daily Korea News 2015年10月7日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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