むかし書いた韓国コラム #996
韓国の農協では国産農産物の愛用運動のスローガンとして「身土不二」を掲げている。そのためか韓国では国産品を好む人が多いように思える。中国産食品の衛生問題や、海外でのBSE騒ぎも国産品志向に拍車をかけているようだ。同じ農産物でも中国産と韓国産なら韓国産を選びたいという消費者が多い。
しかし水を差すようで申し訳ないが、日本人から見た場合には中国産も韓国産も日本産にはかなわない。科学的根拠などではなく、自国のものをありがたがり、安心するのは自然な感情だろうか。とはいえ韓国での生活ではすべての食品を日本産でまかなうことなど到底無理な話。となると、スーパーでの買い物では中国産か韓国産かの選択を迫られる場面にも出くわすことになる。
実のところ、産地にこだわりはないので安い方か、美味しそうな方を選ぶようにしている。いまの世の中、輸入品抜きでは食生活は成り立たないのだ。
【解説】
「身土不二」というスローガンは韓国人ならだれでも知っているほど人口に膾炙している。そのものずばり「身土不二」という歌もある。写真はその「身土不二」のレコードジャケット。中古レコード販売サイトより拝借。
(初出:The Daily Korea News 2010年2月10日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)