見出し画像

むかし書いた韓国コラム #580

 最近投入された地下鉄の新型車両は、案内放送を従来の韓国語と英語に加え、日本語と中国語でも行う。日本語と中国語の案内放送は乗換駅や観光客の多い駅に限定されているようだが、観光客には便利なサービスだろう。

 鍾路3街駅は1号線、3号線、5号線が乗り入れるターミナル駅だ。当然のことながら乗り換え案内は日本語と中国語も流れる。しかし新型車両に乗っているのに案内がないケースがある。3号線の場合、よくよく確認してみると北から南に向かう下り列車では流れるが、南から北に向かう上り列車では流れない。

 理由は簡単で、上り列車では乙支路3街駅から鍾路3街駅までわずか600メートルしかなく、走行時間が50秒ほどのため。韓国語で詳細な乗り換え案内が流れ、英語で簡単な案内が終わった時点で列車はもう到着直前なのだ。

 日本語の案内放送があるからと安心している観光客には意外な落とし穴かもしれない。

【解説】
 最近は車内のモニターでも各種案内を表示しているので放送がなくてもなんとかなるとは思うが、駅間距離が短いところでは注意が必要だ。旅行者はどこの駅間距離が短いかなんて知るよしもないけれど。

(初出:The Daily Korea News 2010年1月15日号 note掲載に当たり本文を一部修正し解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?