むかし書いた韓国コラム #941
秋夕も過ぎてやや肌寒くなってきた。コングクスもそろそろ食べ納めだが、これからの季節に温かいコングクスなんてないものだろうか。お店で聞けば多分笑われるだろうが、今年は大手食品メーカーから即席のコングクスが発売された。家にある在庫でチャレンジしてみた。
作り方は簡単。粉末スープを水ではなくお湯で溶くだけだ。水で溶くとさらさらなスープだが、意外なことにお湯で溶くと粘度が高まりどろっとしたスープになる。ちょっと失敗したかとも思ったが、構わず調理を続ける。ゆで上がっためんを入れれば完成だ。
食べてみた感想は、どろりとしたスープはめんによく絡み悪くない。だがコングクスは冷たいものという常識を無視した行動に脳の処理が追いついていないのか、冷たいコングクスよりおいしさは劣る感じだ。やはり無謀なチャレンジであったか。お試しの際は自己責任でどうぞ。
【解説】
特に味付けを変えたわけでもないが残念ながらぜんぜんおいしくなかった。「自己責任でどうぞ」と書いたのは要はそういうことである。
(初出:The Daily Korea News 2017年10月16日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)