あなたが「やる気」になるのはどんな時?モチベーション理論から考える自己分析
あなたは、どんな時に「やる気」が出ますか?
ウッドエイト社会保険労務士事務所/株式会社HCP代表の八木香苗です。
仕事やプライベートで「やる気スイッチ」が入る瞬間を考えたことはありますか?
私たちのやる気の仕組みには、心理学やモチベーション理論が深く関わっています。
今回は、あなたの「やる気」を科学的に探るため、ハーズバーグの二要因理論とマズローの欲求5段階説を使いながら、自分自身のモチベーションのカタチを見つけるヒントをお届けします。
1. あなたの「不満」を消す衛生要因とは?
まず、ハーズバーグの二要因理論からスタートしましょう。
この理論では、「やる気が出ない」原因を取り除く衛生要因が重要だとされています。
「あって当たり前」と思われがちで、欠けていると不満がたまり、やる気どころではなくなるのが衛生要因です。
たとえば、
十分な給与がないと生活に不安を感じる。
働く環境が悪いとストレスを感じる。
上司や同僚との人間関係が悪いと気が重くなる。
これらの問題があると、モチベーションを語る以前に「どうしてこんなにしんどいんだろう」と考えてしまいます。
あなたの生活や仕事環境で、不満に感じることはありませんか?
「自分が『ここが嫌だ』と感じるのはどこか?」
「その不満が解消されたら、どう感じるだろうか?」
まずは、こうした不満の原因を整理することで、「不快」を取り除くことができます。
2. あなたの「やりたい!」を生む動機付け要因とは?
次に、二要因理論の動機付け要因について考えます。
これらは、やる気を引き出し、私たちを「もっと頑張りたい」と感じさせるものです。
たとえば、
誰かに褒められると嬉しくて頑張れる。
自分の仕事が「人の役に立っている」と感じると充実感が湧く。
新しいスキルを身につけて「成長した!」と感じる瞬間がある。
動機付け要因は、「もっとこうなりたい」「自分を高めたい」と思わせる大きな力を持っています。
では、あなたの場合はどうでしょう?
「最近、自分が楽しいと感じた瞬間はいつ?」
「それをもっと楽しむにはどうすればいい?」
動機付け要因は、仕事の中だけでなく、趣味や日常の中にも隠れています。
「これをやっているときはワクワクする」という体験を探してみてください。
3. あなたの欲求はどの段階にある?(マズローの欲求5段階説から探る)
マズローの欲求5段階説は、私たちの「やる気」がどの段階にあるかを見極めるヒントになります。
以下の段階に当てはめて、自分が今、どの欲求を満たしたいのかを考えてみましょう。
① 生理的欲求
基本的な生活を支える部分(例:お金、休息)
「自分の生活は、安定しているか?」
② 安全の欲求
心身の安心感や安定性(例:仕事の安定、健康管理)
「不安を感じずに働けているか?」
③ 社会的欲求
人間関係や帰属意識(例:チームの一員として認められている状態)
「周囲と良い関係が築けているか?」
④ 承認の欲求
他者からの評価や自分の価値を感じる(例:昇進、賞賛)
「自分の努力は評価されているか?」
⑤ 自己実現の欲求
自分の可能性を最大限に引き出す(例:スキルの成長、夢の実現)
「本当にやりたいことに向かって進んでいるか?」
自分が満たしたい欲求を探ることで、やる気の源泉が見えてくるはずです。
4. 健康経営から見る「やる気」の基盤
最近注目されている健康経営も、モチベーションに深く関わっています。
健康経営の取り組みを二つの理論で見ると、次のように整理できます。
衛生要因としての「健康診断」「ストレスケア」:不満を解消し、心身を整える。
動機付け要因としての「フィットネスプログラム」「自己成長支援」:健康を楽しみ、目標に向かって進む力を与える。
「自分がもっと健康になるとしたら、どんなことに挑戦したいか?」
「健康を通じて、どんな成長を目指したいか?」
5. あなた自身のモチベーションをデザインする方法
ここまで読んで、あなたの「やる気のスイッチ」を探すヒントは見つかりましたか?
モチベーションは、環境(衛生要因)を整え、自分が大事にしたいこと(動機付け要因)を明確にすることで高まります。
今日からできる一歩
自分の「不満」を書き出し、解消方法を考える。
自分が「楽しい」と感じることをリスト化する。
今、満たしたい欲求を明確にする。
最後に…
やる気は、自分の外にある環境と、内にある気持ちが交わるところに生まれます。
この記事をきっかけに、ぜひ自分自身のモチベーションを深く見つめ直し、「自分らしいやる気スイッチ」を見つけてください。
あなたのやる気が、次のステップを引き寄せる力になりますように。