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大人の発達障害~家族の立場から~④
ウッドエイト社会保険労務士事務所スタッフのMです。
今回は「障害年金」について考えます。
障害年金を考える時
学齢期を過ぎると自分の力で何等か生活の糧を得る必要がありますが、多くの発達障害を抱える人にとってそれはなかなか難しいことです。
子供の頃から診断がついている場合は、親はその子が就労する時期になると、どういった選択が一番その子に適しているのかを必ず考えると思います。
その中の選択肢として「障害年金の受給」があります。
障害年金は、病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、働く世代の方も含めて受け取ることができる年金です。
全ての問題が解決できるわけではありませんが、基礎的な収入を得られることで自分らしく生活できる安心を得ることができます。
障害年金の受給要件
障害年金は、次の要件をすべて満たしているときに支給されます。
1.障害の原因となった病気やけがの初診日が次のいずれかの間にあること。
・国民年金加入期間
・20歳前または日本国内に住んでいる60歳以上65歳未満で年金制度に加入していない期間
2.障害の状態が、障害認定日(障害認定日以後に20歳に達したときは、20歳に達した日)に、障害等級表に定める1級または2級に該当していること。
3.初診日の前日に、初診日がある月の前々月までの被保険者期間で、国民年金の保険料納付済期間(厚生年金保険の被保険者期間、共済組合の組合員期間を含む)と保険料免除期間をあわせた期間が3分の2以上あること。
ただし、初診日が令和8年4月1日前にあるときは、初診日において65歳未満であれば、初診日の前日において、初診日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければよいことになっています。
また、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件は不要です。
難しい用語や言い回しがあって少しわかりにくいのですが、1~3の全てを満たしていなければいけません。
障害の程度
障害年金で言うところの、障害の程度とはどのようなものでしょうか。
障害の程度1級:他人の介助を受けなければ日常生活のほとんどが出来ないほどの障害状態。身の回りのことは辛うじてできるが、それ以上は出来ない、または行うことを制限されている方。入院や在宅介護を必要とする、活動の範囲がベッドの周辺に限られる、と言うような状態の方が1級に相当します。
障害の程度2級:必ずしも他人の助けを借りる必要は無いが、日常生活は極めて困難で、労働によって収入を得ることができないほどの障害状態。例えば、家庭内で軽食を くるなどの軽い活動はできても、それ以上重い活動はできない、または行うことを制限されている 方。入院や在宅で、活動の範囲が病院内・家屋内に限られるような方が2級に相当します 。
我が家の息子には当てはまらないのではないか、と考えて障害年金の申請はしませんでした。