倍速もまたよし
昨年の今頃、若者の間で動画の「倍速視聴」が進んでいるという記事を目にした。映画やドラマからオンライン授業の動画までで、高速で流し見したり飛ばしながら見たりする行為。それが良いか悪いか、当時ちょっとした論争にまで発展していた。
が、当方は良し悪しの話よりも、とりあえず「面白い」と思ってしまうタチ。だったら最初から、倍速で鑑賞する前提の音楽は作れないか?と思いついた。そこでヒントになったのが、ドラムンベースの先駆けとなった「ジャングル」という音楽ジャンル。
ここでは、ゆったりしたレゲエのリズムに、倍速のサンプリング・ビートが重ね合わされ、低速のフレーズと高速のフレーズが同時に鳴って、どちらのノリでも踊れるポリリズム状態が生じる。
日本でこの「ジャングル」というジャンル名が普及したきっかけの一つは、H Jungle with t のヒット曲『WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント』(1995)だろうか。(リンク先の動画では2:17あたりから、倍速ビートが重なってくる)
これと同じ考え方をすれば、通常速度で聴けばゆったりしたメロウな曲、倍速で聴けば高速テンポの軽快な曲、という2つの顔を持った音楽が作れるのでは?
そう考えて試作した音源がこちら。
忙しい現代人のアナタは「設定」の「再生速度」から「2倍速」を選んで、ぜひ時間を節約してください。もし時間にちょっとは余裕があるようでしたら、ぜひ標準速度と両方を聴き比べてみてください。まあ標準で聴いても、たったの2分18秒で終わる短い曲なので。
お届けするのは『蛍の光』。
皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。
(2022.12.31)
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