田中優子

元クラウドワークス取締役 | 現在はフリーランス | 1児の母 | Podcast番組 Dialogue cafeのMC | スペースマーケット社外取締役 | サーバーワークス社外取締役 | バトンズ社外取締役

田中優子

元クラウドワークス取締役 | 現在はフリーランス | 1児の母 | Podcast番組 Dialogue cafeのMC | スペースマーケット社外取締役 | サーバーワークス社外取締役 | バトンズ社外取締役

マガジン

  • Life Cinematic 2004-2010

    2004年から2010年にかけて書いていた映画エッセイをnoteにお引越し。 不定期更新。時間があるときにまとめて載せていきます。

  • Dialogue cafe

    • 3本

    筋書きのない対話から新しいアイデアと自分自身に出会う場所。 Podcast番組 Dialogue cafe のエピソード紹介やアフタートーク、MCの活動報告、おしらせなど。

  • 読んだ本

    淡々と読んだ本、読んでいる本、読みたい本を記録します。時々映画も。

  • Life Cinematic 16年後の答えあわせ

    10年以上前に書いていたブログの記事へのアンサーソング的位置づけで、現在の私から見える世界を綴ります。週1〜2本程度の更新です。 昔のブログの記事はこちら。 Life Cinematic https://note.com/wonderfullife/m/mc9c114ed2ab2

  • いつの日かの武勇伝

    2025年夏公開予定。それまでは非公開。

最近の記事

モリンコの結婚式-ドリームガールズ-

去年の4月は、3週連続で友人の結婚式があった。 いまさらなのだけれど、そのうちの1つの式の話を今日は書こうと思う。 新婦モリンコとは、2年半くらい前に知り合った。 共通の友人が主催した、長瀞でのラフティング合宿で出逢ったのだ。 立ち寄った温泉の脱衣所で、モリンコは私にヘアトリートメントをくれると言った。 化粧品会社に勤めている友人からサンプルをもらったそうで、「これ、すごくいいから」と薦めてくれた。 それから私のことを、原沙知絵に似ていると、しきりに言った。 モリンコは

    • 世界の循環器系-ハッピーフライト-

      アイスランドの火山噴火が、大変な事態を引き起こしている。 噴煙が欧州の空を覆いつくし、航空機が空を飛べないのだ。 欧州各国の空港はもちろんのこと、欧州へ向かう世界中の飛行機が全て足止めを食らっていて、成田や関空でも、空港で寝泊りすることを余儀なくされた多数の外国人旅行者が空路再開を待ちわびている。 どんなに情報技術が発達して、瞬時に世界中から必要な情報を得られる時代になっても、外国に暮らす友人と、距離を感じず気軽に会話できる時代になっても、世界を旅する人の数は減らない。

      • 花と映画と-お買い物中毒な私!-

        ある友人は、花の名前をよく知っている。 駅から自宅へ歩く間に見かけた花の名前を、10種類ほど言い当てられる。 犬の種類もよく知っている。 その血統や気性なんかも知っている。 当たり前みたいに「イングリッシュスパニエル」と言われても、私は「イングリッシュ」なのか「スパニッシュ」なのか混同してしまう始末だ。 それがどんな姿かたちの犬なのか、名前だけ聞いても分からない。 一方、その友人はビジネス用語なんて知らない。 漫画には詳しいのに、映画には詳しくない。 神話には詳しいの

        • #62【雑談回】歴史はリアルタイムで進行している!揺れる政治と世界の分断

          こんにちは。Dialogue cafe MCの田中優子です。 SpotifyやApple podcastなどで配信しているPodcast番組 Dialogue cafe、2024年11月13日の配信エピソードは、引き続きの雑談回です。 #62 歴史はリアルタイムで進行している!揺れる政治と世界の分断【雑談回】 記念すべき第1回のエピソードを収録した、なつかしのカフェからお届け。 録音環境はほとんど同じはずですが、今回の収録は初回に比べ、音質が格段に良くなっている気がしま

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        • 旅の思い出
          39本

        記事

          #61【雑談回】最近、何観てる?ポスト「とらつば」のエンタメ話

          SpotifyやApple podcastなどで配信しているPodcast番組 Dialogue cafeのエピソードをご紹介します。 番組を始めたのは昨年の5月。 週2本配信なので、これまでに配信したエピソード数は既に150本を超えました。 追々、過去のエピソードを振り返る機会も持っていきたいと思いますが、まずは最近配信したエピソードのご紹介から始めたいと思います。 初回は、いきなりの雑談回。 田中と岡澤がノープランで好き勝手に話す、ゆるめのエピソードです。 #61

          #61【雑談回】最近、何観てる?ポスト「とらつば」のエンタメ話

          戦場の緊張-ハート・ロッカー-

          間に合うか間に合わないか微妙な時間だったので駆け足で急いで、そのせいで、鼓動が少し速くなっていた。 本編開始間際にようやく席に着いて、一呼吸つこうとしたのだが、まるきり、それは無駄だった。 心拍数は、下がるどころか再び上昇をはじめたのだ。 映画は、冒頭からいきなり緊張に満ちていた。 舞台はイラク。乾燥した砂漠の街。 爆発物処理のための遠隔操作ロボットが不具合を起こし、潜水服みたいな重装備に身を包んだ兵士が、それを直すために爆発物に近づく。 簡単な作業を終えてそこを離れ始

          戦場の緊張-ハート・ロッカー-

          季節は輪廻の如く-春の雪-

          強く冷たい風が水分の多い雪をつれてきた。 アスファルトに薄く積もってぬかるんで、とてもきれいとは言えない。 ブーツの踵に、細心の注意を払いながら歩く。 東京のなごり雪。 3月9日に降った雪。 先週は、日中、コートがいらないくらいの陽気だったのに、この時期の手のひら返しはまったく手厳しい。 思わせぶりもいいところ、そうするほどに恋しくなる春の策略に、毎年まんまと嵌められる。 季節は輪廻の如く。 輪廻は季節の如く。 「瀬をはやみ 岩にせかるる滝川の われても末に あはむと

          季節は輪廻の如く-春の雪-

          太宰の耳打ち-人間失格-

          何か映画を観ようということになって、友人が提案したのが、公開翌日の「人間失格」だった。 生田斗真が主演なので、アイドル映画なのだろうかとも思ったけれど、太宰治とジャニーズという、あえての組み合わせに少し興味が湧いたので、その提案に乗ってみる。 一般受けしなさそうな映画だが、新宿の角川直営の映画館は、思いの外満席だった。 生田斗真目当てなのだろう、若い女の子のグループが多い。 彼女たちは原作を読んだことがあるだろうか。 そう思ったら、連れの友人も読んだことがないと言った。

          太宰の耳打ち-人間失格-

          きょうだい-おとうと-

          錦糸町のレイトショーで、200ほどある座席は数えるほどしか埋まっていない。 山田洋次監督作品とあって、観客の年齢は還暦過ぎばかりだ。 そんな中で、私はひとり、席に着く。 会社帰りに「おとうと」を観て、おそらく10年ぶりくらいに映画館で号泣してしまった。 確かにいい映画だったけど、嗚咽を堪えるほど心に効いてしまったのは、私が二人の弟をもつ姉だからだろうか。 弟という存在のことは、日常の中ではほとんど忘れてしまっている。 幼いころはよく一緒に遊んだが、今は、親を想うほども意識

          きょうだい-おとうと-

          春色気分-プリティ・イン・ピンク 恋人たちの街角-

          ファッション業界に半ば足をつっこんでから、半年以上経つ。 それは、上司の突然の異動に伴って、私のメインの仕事になった。 もともと温め続けた企画が実行フェーズを迎えたという感じなので、やるべきことに迷いはないが、とはいえ、まったく不慣れな世界である。 ロジックを組み立てて仕事するのを主としてきた私にとって、「ファッション」なんていう、感覚的世界で自分が仕事をするなんていうことは、思いもよらなかった。 さながら、「プラダを着た悪魔」の主人公アンディのようだが、以前にその映画に

          春色気分-プリティ・イン・ピンク 恋人たちの街角-

          イメージの中で-きょうのできごと a day on the planet-

          今このとき、生まれた人もいれば死んだ人もいて、笑う人もいれば泣く人もいる。 タクシーを拾った人もいれば地下鉄を降りた人もいて、雨が降り始めた街のずっと西の村では虹がかかる。 誰かが電話をかけて、誰かの電話が鳴る。 お風呂あがりの君と、洗濯物を干す私。 あるいは、まったく同じ瞬間に、くしゃみをした二人。あくびをした五人。 想像を巡らせると、同じ時間の同じ星の上で、数十億の人間が各々勝手に活動しているという当たり前の事実が全く奇妙に思えてくる。 現実は無限に複次的で、ただ、ご

          イメージの中で-きょうのできごと a day on the planet-

          delicate-オリヲン座からの招待状-

          人と人には、それぞれ、ちょうどよい距離感や関係性がある。 燃え上がる熱情だけが運命ではなく、気づくとそばにいる自然な関係にも、すれ違いを繰り返す歯がゆい関係にも、視線で挨拶するだけのさりげない関係にも、固有の運命があると、私はそう思う。 慎重に探りあいながら、あるいは成り行きに任せるままに、収まりのよいスタンスを見つけ、それを維持していくことができるなら、二人の関係は長く続く。 けれど、どちらかが一方的にバランスを崩そうとすれば、途端に脆く崩れてしまうこともある。 「オ

          delicate-オリヲン座からの招待状-

          YESのスタンス-イエスマン”YES"は人生のパスワード-

          紀伊國屋跡にできた「Ao」というビルのイルミネーションが、宵口の青山通りを照らしている。 表参道は、落ち着きがあるが若々しさもあって、実に品のいい街だ。 上等とか、洗練とかいった、人が憧れる要素がたくさんある。 そのムードを自分のものと思える人は、どれくらいいるだろう。 私にとってそれは、背伸びしてほんのちょっと足りないくらいの位置にあって、憧れはするが、馴染みにはならない。 そして、それが収まりの良いバランスのような気がする。 ドトールの2階でホットティーをすすりながら

          YESのスタンス-イエスマン”YES"は人生のパスワード-

          Dialogue cafeについて

          2023年5月、Podcast番組「Dialogue cafe」を始めました。 Spotify、Apple Podcastなどで配信しています。 MCは、友人歴25年のふたり 田中優子と岡澤陽子がつとめています。 私たちは、新卒で入社した大手自動車会社の同期。 田中は4年で転職し、外資系コンサル、外資と日系商社のJV、スタートアップ役員などを経験。 岡澤は、新卒入社した会社に20年勤務。 現在は、お互いフリーランスとして、比較的自由なワークライフスタイルを実現しています

          Dialogue cafeについて

          ドラマティックスイッチ-かいじゅうたちのいるところ-

          「いらいらする子どもだな」 「かいじゅうたちのいるところ」を観に行って、私が感じたことは、結局そういうことだった。 幼児とは言えない年齢になったマックスは、わがまま放題に暴れたり、嘘をついたり、調子に乗ったりする。 いくら父親が不在でも、良識的な母と姉がいて、不幸というほどの境遇でなし、感情をコントロールしきれず、苛立ちを暴力的に発散する様は、逆に彼が十分に愛され甘やかされて育った末っ子だからとしか思えない。 すべてが彼の思うとおりいくわけではないし、皆が彼のためにだけ

          ドラマティックスイッチ-かいじゅうたちのいるところ-

          後悔という罰-サヨナライツカ-

          原作「サヨナライツカ」の大ファンとしては、その映画化作品を観ないですむわけがない。 これを見るのは、制作発表の日から決めていたことだけれど、いざとなると、期待より不安の方が大きかった。 だいたい、「大好きな原作」が映画化されて「大好きな映画」になった試しなんてあっただろうか。 スクリーンの映像と頭の中で出来上がった勝手なイメージを照らし合わせたときに、あれが違う、これが違うと、比較にばかり目がゆくのは避けられない。 他人が作った映像が自分の作ったイメージを超えるなんてこと

          後悔という罰-サヨナライツカ-