田中優子

元クラウドワークス取締役。現在はフリーランス。1児の母。 今のところ、昔のブログの転載…

田中優子

元クラウドワークス取締役。現在はフリーランス。1児の母。 今のところ、昔のブログの転載をせっせとやってますが、近々、多少実のある話を書くかも書かないかも。

マガジン

  • Life Cinematic 2004-2010

    2004年から2010年にかけて書いていた映画エッセイをnoteにお引越し。 不定期更新。時間があるときにまとめて載せていきます。

  • Life Cinematic 16年後の答えあわせ

    10年以上前に書いていたブログの記事へのアンサーソング的位置づけで、現在の私から見える世界を綴ります。週1〜2本程度の更新です。 昔のブログの記事はこちら。 Life Cinematic https://note.com/wonderfullife/m/mc9c114ed2ab2

  • いつの日かの武勇伝

    2025年夏公開予定。それまでは非公開。

  • 読んだ本

    淡々と読んだ本、読んでいる本、読みたい本を記録します。時々映画も。

  • Dialogue cafe

    • 0本

    筋書きのない対話から新しいアイデアと自分自身に出会う場所

最近の記事

夢の間-さくらん-

どんなときでも笑顔を絶やさないというのは、長所だ。 でも、もしも、その笑顔には何もこもっていないんだとしたら、それは、単なる顔の形状であって、癖とか条件反射みたいなものなんだろうと思う。 「笑う鬼だ」 映画「さくらん」で、主人公きよ葉は、本気で惚れた男が自分に向ける笑顔に対してそう呟き、たちまち踵を返す。 肝心なところで、男は彼女を置いて逃げた。 不安になって今こそ信じさせて欲しいとき、本当にその手を求めているとき、男はそれを見ないふりした。 怖気づいたのかもしれない、

    • Dive into-海を飛ぶ夢-

      最初は遠くから眺めていただけだったけど、何人かの友人が飛び込むのを見ているうち、私もやってみようかと思い立った。 あれを飛んだら、何かいいことがあるんじゃないか。 根拠のない願掛けをした。 ためらわないで、下を見ずに飛べばいい。 そう声をかけられて、そうしようと思った。 だから、何も考えなかった。 考えすぎていつも失敗する自分を、振り切りたかったのかもしれない。 宙に飛び出した瞬間、足元を見たら、そこに岩があった。 このまま落下したら、確実にぶつかるという位置だ。 踏

      • 太陽と光合成-深呼吸の必要-

        クリスピークリームドーナツの行列に並ぶなんて、自分ひとりでだったら、絶対にありえない。 ドーナツが嫌いなわけでもないが、特別好きなわけでもないし、それを買うために長蛇の列だなんて。 だけど、大好きな友人と2年ぶりに会えることになり、彼女がクリスピークリームドーナツを食べたいと言ったら、私は喜んでそれに並ぶ。 混雑を避けるため、雨が降る日曜の朝9時に有楽町というスケジュールもへっちゃら。 (もともと休みの日の早起きは好きなんだけど) 2年前、彼女は、電撃的に結婚して、電撃的

        • osanai ナミビアの砂漠

          推さないwebサイト「osanai」に2本目のエッセイを載せていただきました。 こちらは話題作。 山中瑤子監督、河合優実主演の「ナミビアの砂漠」。 Z世代という表現は上っ面っぽくてふさわしくない感じもしますが、今どきの若者の、いや、すべからく若さが内在しがちな危うさ、気だるさ、残酷さが満載の映画。 すごいダメで、すごいズルくて、すごいヤなやつなのに、旬の中の旬とも言える若手女優が演じると、なんとまあ、まぶしいことか。という映画。

        夢の間-さくらん-

        マガジン

        • Life Cinematic 2004-2010
          275本
        • Life Cinematic 16年後の答えあわせ
          5本
        • いつの日かの武勇伝
          1本
        • 読んだ本
          15本
        • Dialogue cafe
          0本
        • 旅の思い出
          39本

        記事

          推さないWebサイト「osanai」に映画エッセイの寄稿始めました

          ささやかながらライターデビューしました。 昔やっていた(今、noteマガジンに引っ越し途中の)ブログで書いていたのと近い感じですが、最新映画(その他エンタメ)について書きます。 1本目は、森ガキ侑大監督、江口のりこ主演の「愛に乱暴」。 原作は吉田修一の小説。何とも言えない不穏なムードのある作品です。

          推さないWebサイト「osanai」に映画エッセイの寄稿始めました

          読んだ本と読みたい本リスト 2024/8

          8月、全然読めなかった。 子どもの夏休みって、親の自由時間はほんとなくなる。 <読んだ本> 「なぜ中学受験するのか?」光文社新書 おおたとしまさ 2021年11月 <読んでる本> 「やってはいけない塾選び」青春出版社 杉浦由美子 2022年10月 「きみのお金は誰のため」東洋経済新報社 田内学 2023年10月 「なぜ人と組織は変われないのか ハーバード流自己変革の理論と実践」英治出版 ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ 2013年10月 「考えるとはどういうこ

          読んだ本と読みたい本リスト 2024/8

          読んだ本と読みたい本リスト 2024/7

          7月は結局1冊しか読まなかった。 読みたい本は色々あるのだけれど、なかなか心が整わない。 8月は読めるといいな。 <読んだ本> 「本を出したい」CCCメディアハウス 佐藤友美 2024年3月 <読んでる本> 「きみのお金は誰のため」東洋経済新報社 田内学 2023年10月 「なぜ人と組織は変われないのか ハーバード流自己変革の理論と実践」英治出版 ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ 2013年10月 「考えるとはどういうことか 0歳から100歳までの哲学入門」梶谷

          読んだ本と読みたい本リスト 2024/7

          読んだ本と読みたい本リスト 2024/6

          読みたい本は多いけど、読書はさほど進まず。 図書館利用2巡目の「お金のむこうに人がいる」は、やはり読んでよかった。 労働こそが経済の中心にあり、それを何に投じるかが問題だ、という主旨。 6月、東大で「企業活動・ビジネスとSDGs」というタイトルの授業をさせてもらったのだけれど、このスライド作成にあたっても大変参考にさせてもらった。 <読んだ本> 「お金のむこうに人がいる 元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた予備知識のいらない経済新入門」ダイヤモンド社 田内学 2

          読んだ本と読みたい本リスト 2024/6

          「俺」と「僕」の間-サンキュー・スモーキング-

          自分のことを「俺」と呼ぶ男性は多い。 多いというより、9割方がそうかもしれない。 けれど、同時に自分のことを「僕」と呼ぶ男性も多い。 いや、そうじゃない。 一人の男性が、自分のことを、「俺」とも「僕」とも、場合によっては「私」とも呼ぶ。 呼び方を使い分けているというのが正しい。 大半の女性は、自分ことを「私」と呼ぶ。 中には、「エリは~」とか「ユミは~」と、自分で自分の名前を呼んでしまう人もいるが、いい大人になってそれをやるのは、よほど狙っているか、痛いヤツだ。 男の

          「俺」と「僕」の間-サンキュー・スモーキング-

          ずっと昔の話-グラン・ブルー-

          梅雨の合間の陽射しは攻撃的だ。 分厚い雨雲に阻まれる鬱憤を、ここぞとばかり晴らそうとする夏至の太陽が、夏だ夏だと主張する。 会社を出て、ちょうど向かいにある店は、1年半くらい前にオーナーが変わり、以前は天ぷら屋だったが今はビストロになっている。 開店当初はランチの料理の質がひどく、その評判で一時閑古鳥が鳴いていたのだが、最近はずいぶん改善して賑わっている。 私も月に何回かは足を運ぶようになった。 内装はいかにもビストロ然としていて、テーブルには赤いギンガムチェックのクロス

          ずっと昔の話-グラン・ブルー-

          くだらなくて素晴らしい-しゃべれども しゃべれども-

          3月の赤城亭以来、3ヶ月ぶりに落語に行った。 関西ではテレビ出演も多い桂雀々と、「笑点」や「タイガー&ドラゴン」でもおなじみの春風亭昇太の二人会ということで、今まで聴いた中では、もっともメジャーな噺家の高座と言える。 落語を趣味に持ち始めたのは、つい去年のことなので、東京に暮らす都合から、普段耳にするのは江戸落語が中心。 もともと出身が関西なので、聴きなれているのは上方落語のはずなのに、近頃はすっかり江戸前に馴染んで、上方を聴くのは随分久しぶりの気がした。 しかも、今回は

          くだらなくて素晴らしい-しゃべれども しゃべれども-

          年下の友だち-ネバーランド-

          最近、年下の女友だちが増えた、と感じる。 自分が年をとったからでもあるだろうし、同年代の友人の多くが家事や育児に忙しい時期で、なかなか一緒に遊べないというのもあるだろう。 自然な流れなのだろうけれど、それも悪くない。 年下の女性と話をすると、お年頃的諸問題から解放された気楽な楽しさがあるばかりでなく、自分の歩んできた道を振り返って初心を思い出すような、心地よい刺激がある。 目下、私の最年少の女友だちは、若干3歳。 中学以来の友人と私は、週に1回以上電話で話すけれど、その

          年下の友だち-ネバーランド-

          それぞれ-空が高すぎる-

          年末年始に実家に帰るのは渡り鳥の習性のようなものだから、帰省ラッシュの混雑に押しつぶされながらでも、年の暮れには実家に帰る。 東京に戻る航空券は4日の夕方で予約していたのに、両親は正月3日から3泊4日の旅行に出てしまったので、駅までの足がない。 私の実家は、車がないと生活に不自由するくらいの田舎だ。 弟に乗せてもらおうかと思っていたところ、たまたま前日に遊びに来ていた父の妹にあたる叔母が、「ほしたら、おばちゃんが送って行ったるやんか」と言ってくれて、「ほしたら、頼むわ」と甘

          それぞれ-空が高すぎる-

          落語の魅力-寝ずの番-

          最近、落語にはまっている。 昨年の薪能、歌舞伎に大相撲という古典芸能熱がそのまま派生した具合だが、勢い余って神楽坂に引っ越したら、ご近所至るところで落語やら講談やら三味線やら長唄やらをやっている。 そういう環境のせいもあって、さらに火がついた。 落語は機会や料金の面から言って敷居が低い。 都内の寄席で毎日何かしらやっているし、当日券でふらっと入れる。 料金も、2~3千円と安い。 かつて、昭和の名人古今亭志ん朝が神楽坂は矢来町に住んでいたそうで、そんな具合に神楽坂は落語に縁

          落語の魅力-寝ずの番-

          花嫁の父、花婿の姉-花嫁のパパ-

          もう半年も前のことになってしまうのだが、6月吉日、上の弟が結婚をした。 付き合い始めて1周年が結婚式という、なかなかのスピード婚だ。 弟は、ほんのちょっと前までは、20代のうちには結婚しないと言い切っていたのに、実際には、30歳の誕生日に2ヶ月ばかり早かった。 順序における姉への遠慮は一切なかったが、それはむしろありがたいことで、「弟よ、おめでとう」と素直に思う。 式の前日に実家に帰り、当日、美容院の予約の都合で両親たちよりも早い時刻に、同じく支度のある弟が車でホテルまで乗

          花嫁の父、花婿の姉-花嫁のパパ-

          読んだ本と読みたい本リスト 2024/5

          図書館で借りた本は、次の予約が入っていると最大2週間しか借りられない。予約で長く待たされた挙句に突然順番が回ってくると他に読んでいる本と重なったりして、2週間では最後まで読みきれないことがままある。 それもご縁と言えばご縁だが、それでも読みたい本は再度図書館で予約する。 続きが読めるのが数か月後であったとしても。 <読んだ本> 「受験は要領 中学受験編 合格を勝ち取るために親がすべきこと」 和田秀樹 2011年4月 「ライフキャリア:人生を再設計する魔法のフレームワーク

          読んだ本と読みたい本リスト 2024/5