数年前、待望の第一子が産まれることになった。 夫婦共働きの2人家族(そういえば近頃はDINKSという言葉を聞かなくなりましたね)、お互いの両親が遠方に住んでいることや、里帰り出産が難しい環境であったことから、 夫婦ともに出産後の産休・育休を取って、母体の回復や子育ての時間をつくることにした。 当時の社会情勢は、男性の育休取得率の公表が決まり、産後パパ育休のニュースが飛び交い、 取得する男性側は若年層を中心に取得意欲の高まりを見せながら、取得率・取得期間が低調なころであった
2023年度の厚生労働省の調査によると、男性の育児休業取得率は30%まで向上したようだ。 2022年度が17%であるから、倍近い数字だ。 育児休業は、出産後に取得する国の制度であり、 母親は出産前から産前休業を取得することができる。 そこで私は、父親ながら、産前休業を取得することにした。 産後パパ育休ではなく、産“前”パパ産休。もちろんそんな言葉はない。いま作った。 産後休業・育児休業が男女ともに制度化されて推奨されている中、 なぜ産前休業は女性しか制度化されておらず、
私には2歳になる子どもがいる。 仕事のあいだ、子どもは保育園にいる。 入園を検討したときも、いまも、私のこころから罪悪感が消えたことはない。 生物として大きな罪を犯しているような感覚さえある。 カッコウやホトトギスが子育てを他の鳥に任せる「托卵」をしている話は、小学生ながら衝撃的であったことを覚えている。 それを聞いた周りの反応も同様で、「それってどうなの」「自分の子どもなのに…ひどい…」というものであった。 保育園に預けることはそのような極端な行為ではないし、人類は集