データセンター侵入
重金属酸性雨の降りしきる中、商工会からの依頼を受けた君たちはダンゴウ場所であるさびれた区画の埠頭へと来ていた。集まった面々は見知った顔かもしれないし、初めて会うものもいるかもしれない。まずはアイサツをしよう。
君たちがアイサツを終えると高架下に黒塗りの高級車がゆっくりと侵入してくる。恐らくは今回の依頼人であろう。
車から降りてきたのは黒のスーツを身にまとった鋭い目つきのサラリマンだった。
「ドーモ、ナカヌキシステムズ社のタルガワです。」
「依頼内容について説明しましょう。今回、潜入していただくのはラビットフット社のデータセンターになります。」
「どうやらラビットフット社は最新のセキュリティソフトを完成させ売りに出そうとしているようで、こちらとしてはその情報を入手し対抗するウィルスを早期に開発したいと考えています。」
「大々的に売り出した最新セキュリティが数日で破られるとなればラビットフット社の株価は暴落するというものです。」
「我が社の関与が疑われるようなことがあれば訴訟にも発展しかねませんのでくれぐれも秘密裏に行ってくださいね。」
「ソースコードは5つに分割されて保管されているとか。少なくとも2つは入手してもらわないと、ウィルス作成が困難になります。」
「ハッキングに不安があるのであれば、我が社のウィルス入りフロッピーを支給します。使用した場合、我々の関与が疑われるためボーナスはお出しできませんが…失敗するよりはいいでしょう。」
ボーナス前提条件:ウィルス入りフロッピーを使用しない。
ボーナス条件:セキュリティソフトのソースコードをすべて入手する。
「警備戦力として重サイバネ警備員やニンジャもいるとの情報があります。くれぐれもお気をつけて。」
「では、他に質問がなければダンゴウはこれでお開きにしたいと思います。終わりましたら、またこちらまで戻ってください。オタッシャデー。」
ダンゴウを終え、指定されたビルへと到着した君達。
警備会社と思われる警備員が警備している。銃器もしっかり装備されており油断ならない。ここからは隠密行動で秘密裏に事を進める必要があるだろう。
隠密行動ルール
初期警戒度は30。ターン開始時に1d100を振り、警戒度以下の出目が出た場合発見されたとして警備員3名と戦闘となる。
警戒度はPCの行動(銃を撃つなど大きな音を立てる。トラップを発動させる)などで上昇していく。規定値を超えた場合、サーバールームがロックダウンされ任務は失敗となる。
1ターン何も行動せず大人しくしておく、セキュリティシステムに対してハッキング判定に成功するなどで低下させることができる。
事前準備(1人1回)
・トラップ解除(ハッキングH):ビル内のセキュリティシステムをハッキングし、トラップの発動可能性を下げる。
・陽動作戦(要グレネード):ビル近辺に時限爆弾を設置し、突入タイミングで爆発させる。初期警戒度-10
・セキュリティパス偽造(ハッキングUH+ワザマエH。分担可):鍵のかかったビル内の扉を判定なしで通過できる。偽造パスは使用時1/2の確率で破壊される。
マップデータ
トレジャー:1d3万札
UNIXデッキ:ハッキングHでソースコードを入手。
受付:静まり返っており人気はない。右手の警備室からは警備員の談笑する声が聞こえている。
警備室:突然の侵入者に銃を構え臨戦態勢をとる警備員たち。発砲や通報されれば警戒度が上がってしまうだろう。警備員の手番までに殺しきらなければならない。(体力1、カラテ1、ニューロン1、ワザマエ3。連射2、ダメージ1)
廊下:トラップ感知判定(ニューロンN)→解除(ワザマエH)。失敗時ダメージ1、警戒度+10
倉庫:鍵がかかっている。ワザマエN or ハッキングH
前室:データセンター前のセキュリティルームのようだ。警備員は侵入してきた君達に銃を向ける。
廊下2:トラップ感知判定(ニューロンH)→解除(ハッキングH)。失敗時精神ダメージ1、警戒度+10
電算室:扉には鍵がかかっている。(ハッキングH)中にはUNIXデッキが置かれており、いやがおうにもソースコードの存在を予感させる。ハッキングN。ハッキングに成功した場合、データセンターのセキュリティ情報を開示しても良い。
データセンター:最深部に位置するデータセンターはかなりの冷気が立ち込めている。霧めいた冷気の向こうから現れた装甲バニースーツ装束、LANケーブルヘアーのニンジャがアイサツする。「ドーモ、ラビットブレインです。」
「まさか、警備をここまで突破してくるとは予想外でした。しかし、私が最後の砦。これ以上のハックアンドスラッシュは許されません。」
◆ラビットブレイン(種別:ニンジャ)
カラテ 4 体力 6
ニューロン 6 精神力 6
ワザマエ 6 脚力 3
ジツ 1 万札 9
スキル:
装 備:ショックジッテ×2、フルヘルムメンポ、タクティカルニンジャ装束
ジ ツ:ハッカーニンジャ
サイバネギア:生体LAN++(無線LAN攻撃ユニット、外付けファイアウォール)
☆サモンレッサードローン
ラビットフット社のITセキュリティ担当ニンジャ。
最後の砦としてソースコードの一つを所持している。
彼の生体反応とセキュリティシステムは連動しており、爆発四散後ロックダウンが開始される。
◇サマリー:近接6(精密)、遠隔6、回避7、ハッキング15
連続攻撃2(電磁ダメージ1)
遠隔操作ドローン射撃:『連射1』、『ダメージ1』、『自動命中(回避可能)』、『射線不要』
◆重サイバネ警備員 (種別:重サイバネ/モータル)
カラテ 3 体力 5
ニューロン 2 精神力 4
ワザマエ 4 脚力 3
ジツ - 万札 3
◇装備や特記事項
セキュリティフレーム:体力+2、精神力+2
テッコ:内蔵型電磁ダガー(ダメ1、電磁1)
ヒキャク:内蔵型サブマシンガン(連射3)
生体LAN端子:回避パターン解析
サイバネアイ:マルチロックオン装置
◇サマリー
近接ダイス:3、遠隔ダイス:6、回避ダイス:4
借金によりサイバネ強化手術を受けさせられた警備員。
その自我もなんかされており警備マシーンと化している。
ブガーブガー!ラビットブレインの爆発四散を合図にデータセンターのセキュリティシステムがロックダウンを開始!閉じ込められる前に脱出したほうがいいだろう。
すぐに脱出する場合は脚力でE判定。精神成功あり。
ハッキングやトレジャー漁りをしたい場合、漁った数だけ難易度が上昇し、一度でも漁った場合は精神成功が不可能になる。
判定に失敗した場合、そのPCは閉じ込められてしまい任務は失敗となる。また、そのPCがソースコードを所持していた場合、受け渡しは不可能となり成功数からマイナスされる。
捕まった場合のミニゲーム
PCが捕まった場合、警備会社はスシ・トーチャリングなどで拷問を行い、依頼主を吐かせようとする。
余暇にあたる4日間(4回分)精神力N判定を行いすべてに成功すれば釈放される。度重なる拷問により1日ごとに精神力が-1されていく。
失敗した場合、依頼主を吐いてしまったとし、違約金ふわふわローン5万を課せられる。
◆◆◆エンディング◆◆◆
ダンゴウを受けた埠頭ではタルガワがアタッシュケースを持って待っていた。
「ドーモ、お疲れ様です。首尾のほうはいかがでしたか?」
「ふむふむ…これだけあればセキュリティソフト発売に合わせて開発できるでしょう。」
「こちらが報酬になります。」
報酬
万札20+ボーナス5万
名声+1、CP(商工会)+2、DKK+1
余暇4日
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