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「雨はどうして降るの?」
ふたり一緒だったから、あれは息子が年長6歳、娘が年少4歳のある朝だ。
傘をさして幼稚園バスを待っていた。静かに小雨が降っていた。
息子が突然「雨はどうして降るの?」と聞いてきた。
娘もわたしを見上げている。
「どうしてかなぁ?空が泣いてるのかな?」と答えてみた。
すると息子に「そういうの、いらないから」と言われてしまった。
いつまでも子どもだと思っていた。ふたりを「子どもたち」とひとくくりにしていた。息子の突き放すような言葉にうろたえたのを覚えている。
「帰って来るまでに調べておくね」約束して幼稚園バスに乗せた。雲の写真がキレイな本があったはずだ。
『#子どもに教えられたこと』
募集中のお題を見て、20年近くも前のことをさっき突然思い出した。
「ひとりの人間として向き合わなければならない」
「質問には真剣に調べて答えなくてはいけない」
肝に銘じた、母親7年目の朝だった。