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オリンピックに見る「本番で結果を出す人」の違い
こんにちは。「わたし・みらい・創造センター (企業教育総合研究所)」の頼木(よりき)です。
今回は、先の東京オリンピックで私が気になったことについてお話しします。
それは「選手インタビューのセリフ」です。
■インタビューに映る時代性
ひと昔前の選手のインタビューでは、「支えてくれた人のために」「国のために」というセリフが多かったように記憶しています。
約20年ほど前には、「メダルは特に意識してない。楽しく泳げればいい」と言った選手がいて、当時はかなり騒がれ、批判的に見られたこともありました。
■2021年のオリンピック選手のインタビュー
今年のインタビューはどうだったかというと、とくに今を象徴する個性的な内容でした。
●金メダルのスケートボードの西矢選手
最年少での金メダルの感想聞かれ、「年齢は関係ない」と言ったり、「いろんな国の人と仲良くなれるもの」と明るくインタビューに答えていました。
●女子水泳初の金メダル2個の大橋選手
「自分を信じて泳ぎました」や「泳いでいて楽しくて、それが水泳をやっている自分の全てだと思う」と答えていました。
●柔道金メダルの大野選手
「相手に勝とうと思っていない」と言いました。目の前のこと、過去の自分を超えることに集中し、「自分自身と対話してきた」そうです。
■プレッシャーを力にする言葉の選び方
これらは心理学の面でも、とても大切なことを示唆しています。
人は自分の言葉によって、自らに過度なプレッシャーをかけてしまうことがあります。
結果を出したいと思えば思うほど「失敗できない」「成功しなければ」
という想いが脳や身体を委縮させ、パフォーマンスを低下させます。
「誰かのためにメダルをとらなければならない(取れなかったら終わりだ)」ではなく、「自分のために楽しくできたらいい」と自分の心から沸く感情や想いに集中することで、プレッシャーは力になるのです。
■部下の育成への応用
これは【部下指導】も同じです。
本人が今の自分の仕事や目標に対して、自分のために前向きになっていること、そしてそれを応援するのが育成に大事な要素なのです。
「いいプレッシャーを与えること」
私たちの人材育成では、このことを意識し、自分自身やメンバーとの対話を通して、個人やチームのパフォーマンスを高める支援を行っています。
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