【漫画の面白さを言語化する】 その1 『ブレス』
久々の投稿です。
最近、なかなかネームがうまくいかないこともあり、インプットを頑張ることにしました。
インプット…と言っても、ただ漫画を読むだけでは足りない気がするので、読んだ漫画の面白さを言語化しようと思います。
というわけで、『ブレス』第1話の面白さを言語化してみます。
面白さの一因に「構成力」が大きく関わっていると感じたため、構成の分析もします。
人に何かを伝えるというより、自分の練習を目的とした記事ではありますが、もしよければ読んでみてください。
何か発見があるかも。
漫画の面白さを言語化する その1
『ブレス』 (園山ゆきの)
※第1巻を読了。
※第1話のネタバレを含みます。第2話以降のネタバレは含みません。
目次
Part 1:面白さの言語化(どこがどう面白いか、印象的なシーン、テーマの選び方)
Part 2:構成の分析
Part 3:自分の課題の克服
Part 1:面白さの言語化
【どこがどう面白いか】
・第1話をひとことでいうと、ワクワク・ゾクゾクした。
・読者が2人に期待し、共感し、応援したくなるようにストーリーが構成されているため、ページをめくる手が止まらない。そしてクライマックスでのヒロインの変わりようにゾクゾクした。
【印象的なシーン】
・第1話のクライマックスのヒロインの姿(62-67P)が印象的。まずヒロインが頭を布とドライフラワーで隠していることに驚き、興味を惹かれる。そして布とドライフラワーを大胆に取るところで息を呑む。最後に、綺麗にメイクされたヒロインにまっすぐこちらを見つめられ、ドキッとする。まさに蛹が蝶に生まれ変わる瞬間のような、ゾクゾクするクライマックス。
【テーマの選び方】
メイクに関する漫画だが、「メイクの知識の紹介」や「メイクアップアーティストの世界の紹介」ではなく、「夢を追うことの苦しさと喜び」という普遍的なメインテーマがあるため、メイクに興味がなくてもとっつきやすい。
Part 2:構成の分析
【第1話における物語の要素→読者に与える影響】
・冒頭で主人公がメイクに詳しいこと、ヒロインが冴えないことがさりげなく提示されている。
→どういうキャラかが冒頭ですぐ分かる。
・主人公はメイクの知識で、ヒロインはウォーキングで実力の片鱗を見せる。
→「2人ならすごいことをするのでは?」と期待感を抱く。期待感からページをめくる。
・主人公もヒロインも一度はやりたいことを諦めたことがある。
→自分も経験したことがあるので、共感できる。
・それでも2人は前を向いて動き出し、さまざまな努力や試行錯誤を重ねる。
→2人に共感しているからこそ、前を向いて動き出す2人を応援したくなる。この「応援したくなる」気持ちもページをめくりたくなる要素。また、応援しているからこそ、クライマックスで成功したことに感動した。
・クライマックスで、ヒロインは読者の予想を超える魅力的な姿を見せる。
→読者にインパクトを与える。読み応えがある。
・ヒロインがこれまでにない喜び(感情の爆発)を見せる。
→読者も一緒に喜ぶ。
・主人公は自分の才能のなさに悩んでいたが、2人はお互いの才能を最大限引き出し、成功を収めた。
→今後の2人の活躍が楽しみ。2人だからこそできることをもっと見せてほしい。
Part 3:自分の課題の克服
私の課題は、
1)出来事ばかり描かず、キャラの感情をいっぱい描く
2)読者の感情を動かす
3)キャラが「この人ってこういう人だよね」を自分や読者が理解(言語化)できるようにする
4)魅力的なキャラ作り
といった感じです。
『ブレス』は特に2つめ(読者の感情を動かす)の参考になると思いました。
メインキャラ2人の理解(キャラ立て)
→キャラに期待
→キャラに共感
→キャラを応援
→ゾクゾク(予想を超えるクライマックス)
→成功をキャラと一緒に喜ぶ
→今後の2人への期待(余韻)
この構成を土台に自分のネームを作成・修正してみようかな。
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