『いい人なんだけどね』
姉が昔アホほどこき使われた上司の話をする際に、
「いい人だったんだけど」と、しきりに言い訳のようなものを唱えた。
「良い人」の定義。
「いい人」っていうのは往々にして「自分にとっていい人」、つまり「都合のいい人」のことを指すと思う。
善人という意味で「善い人」の場合もあるとは思うが、善人だって悪役側からすれば「悪い人」になる。
善と悪についての哲学は各自、特撮戦隊か美少女戦士達から学んでください。
お菓子をくれたらいい人、
シフトを代わってくれたらいい人、
うんうんと話を聞いてくれたらいい人。
まわりの評判がどうであろうと、あなたに利益をもたらしていないのであれば、無理に「いい人」と呼んであげなくてもいいんだよ。
と、姉に言うと、いいこと言うねと言ってくれた。
そう、私たちはアホな会話をしながら、たまに本質を突く良いことを言っている気がする。
それは自分たちを正当化する都合のいい言葉を「いいこと」と呼んでいるのかもしれないけれど。
そのあとも、「幸せに必要なのは思い込みなのではないか」など論じつつ姉の自分史が1時間以上続いたのでした。
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