比江島のサンタさんに、俺はなる!!!グランドラインの先に見た、プレゼントの“本質“
Bリーグファンの皆様、選手にプレゼントをしたことはありますか?私はあります。
したことがないという方、ぜひしましょう。オススメです。幸せになれます。このカシオミニを賭けてもいい。
プレゼントを探すべく、インターネットの大海原へ
私の推しは比江島慎。昨年の夏、沖縄で開かれたワールドカップで大活躍して一躍時の人となったことを、まだ皆さま覚えていらっしゃるかと思います。
さて、実は私、この時のワールドカップで履いていた靴を買いまして。
Bリーグファンにはあまりない文化かもしれないんですけど、NBAファンは割と選手の靴を買います。選手がスポーツ企業とスポンサー契約を結んで、シグネチャーシューズを作るので。それと同じノリで、買いました。かのベネズエラ戦を観ながら、この靴を肴に飲もうと思いまして。この世の全てを手に入れたいタイプなので。
で、せっかく靴を買ったので、サインも欲しいですよね。ブレックスには、試合終了後のサイン会に参加できるチケットがありまして……ちょっと気軽に買える値段の席ではないんですけど、気づいたら買ってました。この世の全てを手に入れたいタイプなので。根が海賊なので。
さあサイン会だ、当日はどんな感じなんだろうかと色々調べていたところ、ウェブサイトにこんな言葉が。
え…プレゼント…プレゼント?比江島に直接プレゼントを渡せる合法サンタクロースの機会がある…ってコト??日頃から大変お世話になってる比江島に、こちらから差し出せるものがあるなら、差し出すしかない。比江島のサンタさんに、俺はなる!!!
そして私はひとつなぎの大秘宝(ワンピース)と呼ぶにふさわしいプレゼントを見つけ出すべく、インターネットの大海原へ飛び出したのでした。
ワンピースは自分の心の中にあった
うーん、父の日用が出てきてしまったが、比江島は父ではない。
いきなりインターネットの大海原へ飛び出し、Amazonの奥地に向かったのは間違いでした。あらためて、自分の心と向き合って考えます。比江島に渡すプレゼントにふさわしいものは何なのか?ファンとして比江島に差し出せるものは、なんなのでしょうか?
そう、気持ちです。
「ずっと応援してるよ、好きだよ、ワールドカップすごかったよ、ファンに感動をくれてありがとう」そんな気持ちを伝えるべく手紙を書くことにしました。
慌てて句読点の位置まちがえたらバズっちゃうなどのハプニングもありましたが、とにかく手紙は書けました。良かった。答えは、グランドラインは、ワンピースは心の中にあったのですね。幸せの青い鳥と同じです。比江島はいつも大切なことをファンに教えてくれるな。
これにて私の大航海は~完~……とはならず、より困難な旅路(ショッピングモール)へ
こうして原作ワンピースもびっくりの速度で、グランドラインを制覇し、私の大航海は終わったのでした…………とはいかず。やっぱりなんかモノもあげてみたい。だって比江島にプレゼント選ぶって、それ自体がもう楽しそうな響きしかない。比江島にプレゼント選んで心ウキウキわくわく~♪になりたい。そう思ってショッピングモールにでかけました。
ショッピングモールを見て回りながら、プレゼントを考えます。まず通りかかったのは地下のスイーツ売り場。プレゼントの定番は消えもので、大体飲食物ですよね。でも当然のことながら飲食物は禁止です。そりゃそうだ。とりあえずここはスルー。
次に通りがかったのはブランドショップ。たしかに、金銭的に高いものをあげる方が、喜ばれる確率は上がるような気もします。でも相手は今をときめく日本代表のスーパースター。きっと数千万~億くらいの年収があるはず。知らんけど。ノーマルOLの私では、ちょっと背伸びしたとしても、比江島の金銭力に勝てるわけもない。私が比江島の好きなブランドとかを知っていれば良かったのですが、そういうわけでもないですし。ていうか金額勝負なら、ダイレクトに現金を渡した方が良くないか?いやいや、お年玉かって…などとうだうだ考え、ここもスルー。
そもそも推しとはいえ、いや推しだからこそ、あんまり知らない人間なんですよね。試合会場やメディアで見る姿は比江島のごく一部でしかなくて、たとえばどんな色や匂いが好きかとか、休みに何をして過ごしているかとか、趣味は何かとか、ほとんど知らないわけです。
そんな相手にプレゼントを選ぶのは、至難の業。推しにプレゼント選ぶのって、難しいんだ、知らなかった……そんなことを考えながらたどり着いたのが、雑貨売り場。そしてその一角にあったのがAesopでした。
ファンとしては比江島にとにかく健康でいて欲しい。風邪をひいてほしくないし、健康にご飯を食べて欲しいし、手洗いうがいをして欲しい。となればイソジン…?いやいや、Aesopでしょう。
Aesopのハンドソープの評判は日頃から耳にしていました。ていうか店頭で誰もかれもめっちゃ手を洗っている。ハンドソープを買うならここしかない!と確信を持って入店。
Aesopの店員、読心術師?それともベテラン航海士?
店内をいろいろ見て回ります。そもそもAesopにあるもの、ハンドソープ以外なんも知らないなあ、などと思いながら見ている内に、男性の店員さんから「何かお探しですか?」と声をかけられます。男性の店員さんなら、男性が欲しいものも知ってるかも…
「男性へのプレゼントを買いたくって…」
「その方はどんな香りが好きなんでしょうか?」
「知らないんです。ていうか、知らない人なんです」
「???」
店員さんをやや困惑させてしまったので、かくかくしかじかで、推しへのプレゼントを買いたい旨を伝えます。店員さんは素早く状況を理解してくださいました。
「分かりました!ちなみにどんな方なんですか?」
どんな方…どんな方!?Twitter以外で推しの話をあまりしたことがないので、ちょっと照れちゃうなあ。
「バスケをやってて…歳は30代前半で…」
「なるほど」
「日本代表で最年長で…でもいじられキャラで…」
「ええ」
「コートの外ではかわいい系で、あ、でもプレー中はめっちゃかっこいいんですけど」
プレゼントを選ぶのには関係のないこともアレコレいう私の話を、真剣に聞いてくれる店員さん。
「ご予算はおいくらでしょうか?」
「うーん、わかんないけど5000円くらいですかね…」
「ピッタリのもの、ございます!!」
あるんだ!!??
「バスケットボールをやっていらっしゃるということで、おそらく遠征があるのではないかと。遠征先で手を洗えない、という時にこちらのハンドジェルを使って殺菌いただくことで、風邪などを予防できます」
えっ店員さん、私の「比江島の健康を願う心」を、読んだ…? ハンドジェル、なるほど、選択肢になかったけれど、とても良さそうです。
「また、こちらのボディスプレーもおすすめです。デオドラントスプレーとして使えて、運動をされた後などに、シュッと吹いて頂くことで、清潔な香りをまとえます」
たしかに、毎日汗をかくだろうし、これも良さそう。
店員さんは、ボディスプレーをシュシュッと腕に出して嗅がせてくれました。ほうほう、ウッディで爽やかで、大人な男性にもぴったりな感じの香りです。でも、匂いものって難しいよね。比江島が練習終わりにこれをつける…つけるかな…つけてたら素敵だなって、私は思う香りだけども。
「苦手な匂いじゃないと良いんですけども」
「匂いもキツくなく、比較的早く消えるものですので、お相手がどんな香りが好きか分からなくてもお渡ししやすいかと!」
悩む私を、店員さんが素早くフォロー。荒波で迷える私を導く様は、まるでベテラン航海士。なるほど、匂いがそんなに残らないならいいかも。そして航海士からのトドメの一言。
「そしてこの2点合わせてほぼぴったり5000円です!」
「分かりました、それにします」
そしてプレゼントの本質を理解する
家に帰りながら、私はとてもニコニコしていました。
比江島の素敵な所に思いを巡らせながら、比江島のことが好きだと伝える手紙を書いたこと。比江島のことを知らないなりに、何をあげたら喜んでくれるかなあ、とアレコレ思いをめぐらせてプレゼントを選んだこと。比江島にぴったりなものを店員さんが考えてくれたこと。「推しにプレゼントするんだけど、何がいいかなあ」と相談した友人が、一緒にうんうん唸ってくれたこと。思い返すと自然と笑顔になれる思い出です。プレゼントを買ったことで全てのストレスが雲散霧消したし、ご飯がめっちゃうまいし、心なしかメイク乗りも良い。これが比江島健康増進法?
そして私は、「プレゼントは相手のためを思ってするものだけど、結果として自分が幸せになるものなんだ」という本質に気が付いたのでした。
比江島のありがとうと、それから誤字
なので、準備したところで私はほとんど満足してしまっていたのですが、プレゼントは相手に渡してなんぼなので、お渡ししました。比江島にありがとうって言ってもらえて、良かったです。
例の靴に宛名付きでサインも書いて貰ったら、比江島は私の名前を誤字って「これは…”つ”です!!」って言い張ってました。あと、多分スペースを考えずに書き始めて、私の名前が呼び捨てになってしまい、持ち物への記名感がすごい。まあ、手紙で初手から「こんにちぱ」と書いた人間からは何も言えないんですけどね。
そんな感じで、比江島のサンタさんになったらプレゼントの本質にも気が付いた話でした。皆さんもぜひ推し選手にプレゼントをしましょう!幸せになれます。あと、比江島の応援もよろしくお願いします!!!