ニャーちゃん、その後。
前回掲載した、「野良猫の幸せってなんだろう」の続きです。
11月中ごろ、わたしは引っ越しをした。部屋はペット飼育不可の物件。これは前から決めていたことではあったが、ニャーちゃんと親睦が深まるにつれて、後悔を感じない日はなかった。
11月にもなると関東と言えど、朝晩はぐっと冷える。今日も落ち葉の寝床で丸まっているのだろうか・・・。
引っ越しをした次の日、前の家の近くに用事があったため、ニャーちゃんを探したけれど、姿を見つけることは出来なかった。
そして11月の下旬のことだった、風の噂でニャーちゃんが誰かに引き取られたと知った。わたしが引っ越してからすぐのことだったらしい。
寒さが本格化する前に、ニャーちゃんは家猫となった。
引き取られたことを知ってからは、安堵感もあったが、もうニャーちゃんには会えないのだということが悲しくもあった。自分には飼育する責任も覚悟もなかったのに、なんと傲慢な考えだろうと情けなく感じた。
なにはともあれ、大好きなニャーちゃんは温かいお家で、食事に困らず年を重ねていってくれることはとても嬉しい。私が猫を好きになるきっかけを与えてくれたニャーちゃんが、少しでも長生きしてくれますように。
次に出会う命を救う選択ができるように、飼育環境づくりや経済力を確保していこうと心に誓ったのだった。
写真は、膝の上で束の間の睡眠を貪るニャーちゃん。今は暖かい家の中のふかふかベッドで安心して寝ているのだろうか。どうかたくさん愛されますように。
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