(魚)肉欲に溺れる 2022.1.10-11@伊豆②
(魚)肉欲旅、前編からの続きです。
酒の池をバタフライで50往復し(※個人の体感です。ちなみにバタフライはできません)、(魚)肉の林でキャッキャウフフする熱い一夜を過ごした翌朝。
ふっかふかの羽毛布団のご利益で、汗かき大魔神の私はそら恐ろしいほどの寝汗をかいて目が覚めた。午前7時前、すでに日は昇っている。寝る前に呑んだしじみ汁のおかげか、二日酔い的症状は全く感じられない。
さっそく寝起きのひと風呂を浴びるべく外に出てみると、
なんと、なんと。海が見えるではないの!
到着時はすでに暗かったからよく分からなかったけれど、曇天ながらもしっかり水平線が見える。港町なのにそれほど磯くさくないさわやかな風を味わいつつ、露天風呂にのんびり浸かる。海を眺めながらの朝風呂なんて、なんという贅沢の極み……貴族になった気分でおじゃりまするなあ(貴族のイメージが小学生並)
この日はかなり荒れ模様の天気予報が出ていたのだけれど、
山側からは日が射していた。あれ、思ったほど悪くないのか?
こういうザ・温泉街的街並みっていいなあ。レトロ感ある宿の建物がたまらんたまらん。
さっぱりしたところで、仲居さんが朝ごはんの席をととのえてくだすった。(朝ごはんも部屋出し!超うれしい)
前夜の晩ごはんに引き続き、海の幸満載の朝ごはん。旅館の朝食の定番である海苔が、焼き海苔ではなくあおさなところが、いかにも港町といった風情だ。メインディッシュの干物は、皮がぱりっと香ばしく、身は箸を入れるとホロリと簡単にほどけるやわらかさで、素晴らしくおいしかった!いい干物は醤油もつけずにバクバクいける。
恋人も私も普段は朝食を摂らない民にも関わらず、そろってごはんをおかわりしてしまった。旅館の朝ごはんって、なんでか食べられちゃうんですよね。晩ごはんに引き続き、二人して「上げ膳据え膳のありがたみよ……」「かしこみかしこみ」と呟きながら完食した。
朝ごはんの後にもう一度露天風呂に入り、身支度を整える。ここで初めて、肌状態が㌧でもなく良好なことにようやく気づいた。誇張でなく、おい毛穴どこ行った?ってくらいつやぴかになってるゥ……!深酒&寝不足な朝とは思えないほどのコンディション。やはり温泉の効能はすさまじい。あたい来世は温泉地で夜な夜なお風呂の垢を舐める妖怪に転生するわ。
午前10時にチェックアウト。お部屋もお風呂もお料理も、そしてスタッフの方々も、本当に何もかも気持ちのいいすてきなお宿だった。ぜひまたお世話になりたい。
宿を出ると小雨がぱらつき始めていた。
お天気が良ければここ↑で空中散歩を楽しみたかったのだけれど、やはりお天気は予報通り思わしくないようだ。よって恋人が組んでくれた雨プランに従い、まずは宿からすぐ近くにある『土肥金山』に向かった。
明治から昭和期にかけて、日本で第2位の産出量を誇ったという土肥金山。1965年に閉山したのち、鉱山の一部を利用したテーマパークが公開されている。
敷地内に入ると、さっそく金ぴかの男前に出迎えられた。
池の主たちも、美事なまでに金ぴかだ。せっかくなので池のほとりで売っている餌をあげてみることにした。
ちゅーるを前にしたうちのねこたちのような荒ぶり方。
こちらが観光坑道。かつては全長100km、地下190mまで及んでいた掘削坑道のうち、350m程度が観光用に整備されている。
こういうほの暗い洞窟ってたまらなくわくわくする!なんか鬼が潜んでいそう!(鬼滅脳)
通路はコンクリート舗装されており、バリアフリーというのがすばらしい。
照明がレトロでかわいい。こんなランタン欲しいな。
金箔で覆われた黄金の鳥居。まばゆい。今年は喪中で初詣に行けていないので、ここでお詣りをさせていただく。この鳥居に触れると金運がアップするらしいので、恋人に「手つきが破廉恥だ」と言われつつ、ここぞとばかりにナデナデさせていただいた。
ここでお金を洗うと金運がアップするという、黄金の泉&銭洗い場。もちろんしっかりジャブジャブさせていただきました。
坑道のあちこちで、江戸時代の採掘の様子が再現されている。
こういう電動式人形が設置されているのだけれど、
なんとみなさん、時勢を反映してマスクを装備なすっていた。しかも金色だ。いいねいいね!こういうセンスは大好きだ。
仕事の合間にひと息ついてる男前。
それにしても、ねじり鉢巻きに褌って格好いいよなあ。全身タイツと並んで生涯一度でいいからまとってみたい憧れの羽衣。体脂肪率が15%くらいだったらやるのに……(羨望)
にしても、重機もない時代にこんな坑道を100kmも掘ったんだから、昔の方々のガッツたるやすさまじいものがあるな。しかも相手は土じゃなくて石というか岩盤だのに……。
解説によれば、1日フルタイムでせっせと働いても、掘り進められる距離は約30cmだったという。深くなるにつれて地下水や温泉も出てきちゃうし、崩落等のリスクも上がる、危険なお仕事だったろうに、先人のみなさまは生活のために力を合わせて頑張っておられたんだな。本当に頭が下がるばかりだ。
観光坑道も終盤になるにつれ、どんどん天井が低くなってくるので、文字通り頭を下げて歩かなければならない。身長160cmの私がぎりぎりセーフくらいの箇所も多く、175cmの恋人はずっと腰をかがめて歩いていた。
観光坑道を抜けてからは黄金館へ。
こちらにどどーん!と鎮座ましましておられたのが、ギネスブックにも登録されているという世界一巨大な金塊。その重量は250kg、その価値はおよそ18億円にものぼるという。まさに黄金界の横綱だ。
なんというまばゆさ。目がくらみそうであります。
展示ケースに開いた穴から手を差し入れられるようになっていたので、恋人に「手つきが卑猥だ」と言われつつ、ここぞとばかりにナデナデさせていただく。これで2022年の金運UPは間違いあるまい。
庭園では、日本最速で咲く桜とも言われる土肥桜がいくつか花をつけていた。濃いめの桜色がなんともあでやかだ。
金運上昇祈願を存分に済ませたのち、恋人のたっての希望により、おやつを食べに行くことになった。昨夜宿の方から「めちゃくちゃおいしいいちごスイーツがある」と教えていただいたのだ。
というわけで、『いちごBonBonBERRY 伊豆の国Factory』へ。
こちらは店内まるごとがいちごまみれという、超絶いちご推し店。生のいちごはもちろんのこと、いちごを使ったスイーツ、ジャム、紅茶といったいちご商品がぞろりと並んでいる。
併設されているカフェでは、店内で販売されている生ケーキのイートインも楽しめます。
こちらはいちごの形をそのまま再現したババロア。奥にぼやけているのが、宿の方に教えていただいた目玉商品だ。ショートケーキの中にいちご大福がまるごと(!)納められている。
日ごろ菩薩のように穏やかな表情を崩さず、私がくらげ水槽の前でケツに根を生やそうとものんびり待っていてくれた恋人だけれど、この時ばかりは大好物のいちごスイーツを前にして完全に目つきが野獣のそれと化しており、私が写真を撮ろうとスマホを取り出した時には、すでにケーキ入刀の儀が始まっていた。仕事が早い。
私の荒々しい入刀をもってしてなお、このうつくしさ。これが『萌え断』というやつか……。
先日も書いたけれど、こんな女子力の権化みたいなおやつは実に千億万年ぶりだった。さわやかな酸味の効いたババロアの中に、ジューシーないちごがごろりと入っていて、本当においしい。
半分食べたところで恋人とお皿を取りかえっこしたのだけれど、ショートケーキ大福も大変素晴らしかった。さすが宿の方が熱弁をふるっておすすめなさっただけある。生クリームは軽い口当たりで、大福はもっちもち!控えめな甘さのあんこがいちごの芳醇さを引き立てていて、ものすごくバランスのいい逸品だった。私は生クリームが苦手なのだけれど、これなら丸ごと一個でもイケたなあ。恋人は「あと1ダース食べたい」と身をよじって悶えていた。
帰りがけにショップで、弟一家へのお土産を購入。恋人も自分用におやつを買って帰ろうとしていたので、素晴らしい(魚)肉欲旅をプランニングしてくれたお礼に、いちご大福といちごを使ったワンホールケーキ、いちご紅茶をプレゼントさせてもらうことにした。
後日聞いたところ、帰ったその日にあらかた食らい尽くしたそうです。そういうことすんのになんで腹が出てないの?うらやましいを通り越して若干憎い。
おやつの後は、途中で見つけた魚屋さんで干物を仕入れたりしつつ、『伊豆・三津シーパラダイス』へ。
ま た 水 族 館 か
と言われそうですが、いやもう本当に大好きなんすよ水族館が……。
前日に引き続き、こちらの水族館でもケツにどっしりと根を生やして長時間粘ってきました。
「それにしても派手だぜ」って天元さんが言いそう(鬼滅脳)
ブルーのアイメイクがおしゃれな別嬪さん。
こちらにもウツボマンションが!相変わらずサイコパスな目つきしてるなー、かわいいなあ。
イソギンチャクも大好きです……(恍惚)
そしてもちろん、例のあのコーナーで欲望大炎上。
へへ……うへへへへ……たまんねえなァ。
ああ……
ああん、もう……
んもぉオオオオオオオ!!!!!!!本当に辛抱たまりませんねェ!!!!!!!!(ハアハアハアハアハアハアハアハア)
前日の東海大海洋博も素晴らしかったのだけれど、伊豆シーパラのくらげコーナーはなんというか……展示の仕様がどストライクに好みすぎたため、脳内麻薬的なアレがギンギラギンにガンギマりしてしまい、さして大きくもない水槽の前を何十往復もしてしまった。もうホント垂涎モノってーかマスクによだれ垂らしましたからね。予備マスク持ってて本当によかったです。
この頃にはかなり雨足が強まっていたため、屋根のないペンギンコーナーなんかはじっくり見ることができなかったけれど、この日最後のいるかショーも見ることができたし、本当に楽しかった。
これにて全行程が無事終了。(魚)肉欲(とくらげ欲)に心ゆくまで溺れまくり、大満足の鼻息を吹き出しながら帰路につきました。
伊豆を出たのは夕方前だったけれど、さすがにちょっとお腹空いたよねということで、帰りがけに立ち寄ったアウトレットで食べた晩ごはん。最後は肉欲で〆となった。
というわけで、大変長々と書きなぐってしまいましたが、本当に素晴らしく楽しくておいしい2日間を過ごすことができました。
一人旅は大好きだし、これからもあっちこっちにプラプラ気ままに出かけてゆくと思うけれど、誰かと一緒に出かける遠足もいいもんだなー、としみじみ。
ここまでお付き合いいただいた皆々さま、ありがとうございました!そして、この楽しい2日間を共に満喫してくれた恋人に、最大級の感謝を。