突き詰めてみたら、殺されたくないから音楽をしていた
どうも、はじめまして。
私はアコーディオン&ジプシーギターのインストバンド「わかめとミュゼット」でアコーディオンを演奏している、わかめと申します。
2015年にヘブンアーティストのライセンスを取得してから、ときどきこっそり山手線の真ん中あたりで路上ライブをしています。
ヘブンアーティストとは、東京都が実施するオーデションに合格したアーティストのこと。ライセンスを持っていると、都が指定する公園や施設などでライブや大道芸を行うことができます。
今回は、マイナビ&noteのコラボコンテスト #想像していなかった未来 に便乗して、なぜヘブンアーティストになったのか、過去の私が想像していなかった現在についてお話ししたいと思います。
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きっかけは、人見知りの克服でした。
極度の人見知りだった私は、常にめちゃくちゃ警戒していました。例えば、誰かと道端ですれ違う度に「突然あの人がナイフで襲ってきたら」を想定して身構えたり、駅のホームで電車を待つときは「突然誰かに突き落とされたら」を心配して常にキョロキョロしていたり。
飲食店で注文することもできません。なぜなら「誰にも私の存在が見えてなかったら」と不安になるからです。
これが生後6ヶ月の赤ちゃんなら「人見知りは成長の証だから♡」なんて微笑ましくもなるでしょう。しかし、いい歳こいた大人ともなるとホラーです。
さすがにこのままではやばいと思ったので、当時20代半ばだったわかめちゃんは鎖国をやめ、世間との関わりを深めるべく「そうだ、音楽をやろう!」と思い立ったのでした。
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最初に手に取ったのはウクレレでした。弦楽器は初めてでしたが、めちゃくちゃ練習してとある楽団に入団することになりました。
団員の中では私がずば抜けて年下だったため、マジで生後6ヶ月の赤ちゃん並みに可愛がってもらったと思います。地球上に暮らす約81億人の分母の中で、私を殺さないかもしれない分子が30人ほど増えました。
2015年に楽団を退団し、団員仲間だったギター好きのおじさんと「わかめとミュゼット」を結成します。私がアゴーディオン奏者、ダニエル・コランを推し始めた頃で「ちょっとアコーディオン買ってくるから伴奏シクヨロ!」と強制的に練習に付き合ってもらったのがきっかけでした。
同年9月、東京芸術劇場で行われたヘブンアーティストの公開オーディションを受け、「わかめとミュゼット」はヘブンアーティストになりました。
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あれから早9年。
路上ライブをはじめ、さまざまなイベントに出演されていただき、実力以上の経験をさせてもらいました。ずっと「知らない」人が怖かったけど、経験値を積み重ねることで、考え方も変わるんだと気付きました。
お陰さまで、あれだけ酷かった私の人見知りもなくならなりなるわけなんてないないないっ!!! 現世で人見知りに打ち勝つなんて(ヾノ・ω・`)ムリムリでした〜〜〜!!!
30代半ばになったって道端ですれ違うときはカンフーの構えしますし、駅のホームではフクロウ並みに首を回転しまくりますし。飲食店の注文だって一生したくないけど、オンライン注文という偉大な文明が発達したから問題なしっ!!!
音楽を始めてたくさんの素敵な方と出会い、温かいお心遣いに触れてばかりきましたが、ここまで人見知りを克服できないなんて、逆に #想像していなかった未来 でした。