遠征旅2日目
コロナ禍の出張ではホテルがとても安くて、1万円以内で大浴場も朝食も付いた。その頃使っていたホテルに今回は、1.5倍ほどのお値段だけど泊まることに。おかげで屋上階の露天風呂もあったし、和食、洋食、タコミートやチョレギサラダ、カレーも選べて、ゆっくり朝ごはん。
まずは上野を目指すことに
建築物が好きなので、国立博物館に行くことに決定。中尊寺金色堂の特別展もやっているのでちょうど良い。
昨日のお台場とは年齢層がちゃうね、と言いながら上野に到着。
入場制限がされていて20分待ちだったけど、その分、中では(人いっぱいだけど)しっかり展示が見られた。
藍紙に金銀のスミで書かれた一切経と曼荼羅が圧巻の美しさ。見てると、コレ書いてる時の気持ち…に、吸い込まれてしまい、想像してみたんだけど、出てきた答えは、「書いてないと生きていけないほど辛かったんじゃないか」だった。無心になりたい、ならないとヤバい、みたいな感情だったのでは、という答えに行き着いた自分が少し心配。
常設展も面白かった。日本の歴史を文化と美術品で覗くのも面白い。とはいえ、当時は美術品ではなくて、茶碗や着物や、武器、なんだけども。
江戸時代の能・狂言の衣装展示で、着物の柄で、身分や性別や役柄を表しているというのが面白かった。
若い女性は扇や花などの分かりやすい柄。外国人や魔術を使う老婆などは、幾何学模様を合わせたものを用いたらしい。
知ってるものは怖くない。
知らないものは怖い。
知らない、というだけで、本当はどうかはわからないのに、人は警戒心を抱く、という真理だなっと思った。
浮世絵も素敵だった。
写真もないし、図鑑もなくて、ウロウロ動き回ったり空を飛んでいたりして一瞬しか見られない鳥を、どうやって正確に描いたのだろう。芥川龍之介の、地獄絵図を描く絵師が自分の娘が焼け死ぬところを恍惚と眺めていた短編を思い出し、少しゾッとしたり。
建築物
知らなかったけど、この辺りの歴史的な建築物は映画やドラマのロケ地としても有名らしい。好きな裁判ものとか、よく使われてるようで、あーそう言えば、という景色。
上野から月島へ
お昼は、関西人でもんじゃ食べたことないから旨いかどうか確かめてやろう、と月島へ。
着いてびっくり。「もんじゃストリート」なる商店街があり、両面ズラリもんじゃ屋さん。
あんまり行列してない小さい店に入ろうと、通りの端の方まで歩いて行く。
ここが良さそう、と入ると、お母さんと、息子さん夫婦でやってるんだろうなぁという感じの4人掛けテーブル5席ほどの小さなお店。生姜とイカを1枚ずつ、焼き方・食べ方を教わりながらいただいた。
美味しかった!
ビールと相性良すぎ!
ちまちまと焦げ目をつけながら、小さなコテで捏ねくりながら、熱々だがら頬張ることもできず、少し食べては手を動かして、ビールを飲んで。そしてしゃべる。
私たちも隣のテーブルも、そのまた向こうのテーブルも、よく喋ってよく飲んでた。
もんじゃ屋さんは、しゃべりたい時に、しゃべりたい人と行くのが合うなぁと思った。
少し散歩をしようと築地へ
お腹いっぱいになったので散歩。近くに大きな寺院があるらしいと知り、2kmほどを歩く。もんじゃ屋さんが立ち並ぶ通りがつきると川があり、その川沿いは、ビューン!と天高く聳えるタワマンだ。電信柱に貼られた捨て看板には、「12000万〜」とある。一億二千万。
2階建ぐらいの古いビルの横にタワマン。この古いビルも早く壊してタワマン建てて一戸1億超で売てーなぁと思って眺めてるデベロッパーがいるんだろうなぁなどとしゃべりながら歩いていく。
想像のナナメ上の本願寺。
そうして着いたお寺は、お寺というよりモスクのようだった、え?これが本願寺?とびっくり。
本堂では、どちらかのお家の法要をしていて、喪服姿の方々がお経を納めてらさた。でも、喪服姿でもなんでもない一般の方々も入っていって、お焼香を上げている。なんとなく流れで私たちも列に並んで焼香を上げさせてもらった。
天井がキレイで、お経を聞きながら上を眺めてぼーっと時間が流れていく。ふらっと入ったお寺さんで、どなたかの何回忌かの法要に混ぜてもらったのは初めて。
東京駅まで歩こう。
そろそろ帰るよー、という時間になり、帰り道を検討してみると、東京駅まで銀座経由で歩けるね、となりそのまま歩く。
銀座はひどく人が多いけれども、ゆったりした雰囲気もあり、気持ちよく歩けた。そのまま皇居方面へ行き、桜田門や警視庁本部や二重橋などを眺めて東京駅へ。
二重橋を訪れてる人のほとんどは外国人観光客だ。楽しそうに写真を撮っていた。ここは皇居。どんな話をしているんだろうなぁ。
これで2日間のサッカー観戦ついでに東京旅はおしまい。梅田に着いた時、東京は人の多さがこの10倍やね、とホッとしながら笑った。
いっぱい歩いた!
楽しかった!