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褒めて伸ばす

校外学習で観劇に行きます。お弁当をお願いします。

というプリントを手渡されたのは、もう3週間も前。お弁当かー、忘れないようにしなきゃな!

いや無理。
3週間も先のこと。
案の定忘れる。

今週金曜弁当やから。

と、息子に言われたのは火曜日の夜。勉強してるところに深夜帰宅して、お風呂に入ろうとしたところj言われた。

え?お弁当?
なんで?

タカラヅカ。

あー、言うてたね。
はいはい。
前日にまた言うて。

3日後のこと。
覚えてられない。
当然忘れる。

明日弁当やから。

ん?
あー、思い出した。
観劇やな!
了解了解。

昨夜の帰宅後、またお風呂に入ろうとした時に言われた。

ありがたい。
私の性格を熟知している息子。

そして今日の朝。
起床してスマホを見るとLINE通知が入ってる。

だれ?
と見ると息子だった。
なに?

寝る直前の時間

おー!
忘れてた!

ガバッと起きて慌ててお弁当を作る。

あぶないあぶない。
忘れるところだった。
っていうか完全に忘れてるけどな!!!

寝る直前、つまり私が起きた後に見ることを狙ってのLINE。寝る前に既読しちゃったら朝覚えてないからな!

そしてお弁当は間に合い、粗熱を取るためにキッチンのカウンターに朝食とともに並べておいた。

ほい!
弁当できてるよ!

おー!
豪華!うまそう!
ありがとう!

と、息子に言われ、

せやろー!!!

と、ごきげんに朝ごはんを食べて仕事に出かけた。

そして通勤途中。
LINEを見返して、いろいろ思い出した。

私、何回、お弁当やで、と教えてもらったんやろ。そして忘れたんやろ。あの子は何度も教えてくれて、毎回毎回忘れてる私を、まったく責めない。

それどころかナイスタイミングのLINEである。そして褒め言葉。

なんて寛大なんだ。
そして褒めてくれて私は機嫌良く仕事に出かけている。

完全に褒めて伸ばすタイプの人だ。見習いたい。




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