生き残されし彼女たちの顛末 第4部 ~あらすじ~
国際連邦統治委員会による聴聞会の中で明かされた事実に、ショック状態となった高儷。そのことを引きずりながらも、武昌の仲間たちの気遣いで立ち直ろうとしている。
連邦との協定案は国際連邦評議会で可決され、自経団側の承認手続きを経て発効となる。自経団における決議は、最小単位である班の班員による決議の積み上げが原則だが、今回は時間を短縮するため、班の責任者である区長助理の決議による手続きで行うこととなった。上海は10ある自経団単位に区長助理総会(助理会)を開催し、武漢、重慶、成都は支団単位で開催される。
避難プロジェクトの上海側の責任者である周光立は、助理会の開催に先立って、上海側の準備業務を進めるための独立組織である対策本部を組織するべく、総書記、副総書記たちの同意を得た。総書記を兼務の本部長とし、実務は専任の副本部長たる周光立が統括する。彼は、副総書記は兼務のまま、支団書記は退任する。
また、スタッフの人選を進める中で上海の民間人もスタッフに招聘し、武漢等も含めた4地域全体を統括する機能もあることから、武漢のダイチ、カオル、ヒカリ、高儷、張子涵、ジョン・スミスに専任または兼務のスタッフとして加わってもらった。さらに国際連邦にもスタッフの派遣を要請した。
10月末近くに国際連邦評議会で協定案が採決、可決され、恒星間天体マオのインパクトを7ヶ月半後に控えた11月1日、上海マオ対策本部が正式発足した。専任スタッフとなるヒカリ、高儷、張子涵、ジョン・スミスは上海へお引越し。上海側のスタッフとともに、最初の大仕事である助理会の準備を進めた。
助理会は11月11日から15日までの期間に開催され、上海、武漢、重慶、成都ともすべて圧倒的多数で承認された。こうして協定が正式に発効し、それを受けて、国際連邦からミシェル・イー、シリラック、そして航宙士のハバシュが上海に派遣された。
マオのインパクトに備え。国際連邦と協力してネオ・シャンハイに避難するプロジェクトは順調に進むかに見え、実際、順調に進んでいたのだが……