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政治に関与できないから・・・・・・・政治を学ぶのが自衛官

案外知られていませんが
自衛官は投票以外の政治活動をすべて禁じられています

自衛官は

①政党に入党してはいけない
②後援会にも参加してはいけない
③個人の意見であっても自己の政治的な心情を公にしてはいけない
④自衛隊内においても後輩隊員等へ投票行動への意見や
特定政党への勧誘を実施してはいけない

これらの活動をきちんと守って・・・
世界中の至る所でキチンと投票する。

たとえ海外行動中の部隊や艦艇であっても
棄権せず期日前投票を実施し・・・・
その投票用紙を回収して
所定の選挙管理委員会へ
届ける職員もいます。

彼らは海外展開部隊へ
日帰りの海外出張を実施して
自衛隊員の票が「死に票」に
ならないように努力することもあります。

海外派遣中の隊員に投票させるために・・・海外へ日帰り出張

そんな機関がどこにあるでしょう。
でもそれは
「自衛官に認められた政治活動は投票だけ」
だからこそ権利をキチンと行使させなければならないという
防衛省の決意でもあります。

自衛官は政治に関与しない・・・

だから政治に無関心かといえば
恐らく正反対でしょう。

小官は自民党が政権を失う場面を
現職中に2度体験しました。

自衛官へ「政治活動」展開する政党は皆無ではありません。

過去には「反戦自衛官」も存在しました。
もしかしたら今でも存在するのかもしれません。

ただし自衛隊内で公に政治的発言を行う者は
小官の知る限り現在は皆無です。

過去にはとある政党の熱心なファンが
「〇〇士長一緒に投票へ行こう」と
そんな活動を陰で実施する者も
いたようです・・・あくまでも側聞です

だからこそ
「自衛官にとって政治史と近代史は必須」です。
一般市民として
「政治に関心が高い」
傾向が強いの自衛官です。
ただし・・・あくまでも
「敵を知り己をしらずば・・・」という意味で
政治に関心が高い・・・
そして
選挙になると
「その種の発言はほとんど聞かれなくなる」
それが小官の知りうる限り自衛隊の現実です。

民間企業へ再就職してびっくりしたのは

「〇〇会社では〇〇先生を応援している」
そんな発言が公然と行われていることです。

自衛隊在職中は・・・その類の話は職場では
ご法度でした。
選挙が近づくと・・・やたらと社宅周辺や
自衛隊の正門周辺へ・・・
立候補予定者がOBを連れ立って・・・

でも・・・現職自衛官は案外冷淡です。
与党へ投票するのか野党へ投票するのか
正直不明です。

ただし後輩諸官は
「誰に投票すべきかちゃんと考えて棄権はしない」

自衛官は
「どんな発言や行動を行ったらアウトか!」

様々な機会で学習します。

それゆえ「日本国民の中で極めて政治に関心がある」
ただし・・・家族にも自分の意見は発言しない。
小官や先輩諸官も・・・
「奥さんにすらどこへ投票したのか教えない」
そんな感じでした。

なにが違反行為になるのか明確に意識することは
政治活動へ関心をもつきっかけになります。

だから
「ニュースや世間の動向を注視」し
インテリジェンスの知識が一般の方より少し高いため
「どこを調べると本質が見える」のか・・・
徹底的に究明し・・・
「自分ひとりのために」投票先を決める。

最近「政党マッチング」

なる不思議なアプリが存在します。

自分の考えに合致する政党がどこかわからない?
そんな人が多いのも
日本が長年安寧だったという
得難い平和の恩恵です・・・が

自衛官は「投票しか許されない」から
マッチングアプリを利用しなくても
「どこへ入れるべきか?」
選挙のたびに悩んで考えます・・・

アプリを利用する必要がない隊員が多いと
思われますが・・・それは
普段より政治に関心があるからです。
それでも慎重に発言し・・・
SNSではたとえ匿名の発信でも留意して
いると思います。

ただし
「発信しないのは知らないから」

ではありません。

世界でなにが起きているのか?
インテリジェンスを基礎から学ぶ唯一の職業人として・・・
持てる能力を最大限発揮して
投票先を選びます・・・
後輩諸官も同様だと思います。

自衛隊内には与党支持者が多い!
と世間一般には考えられていますが・・・
小官はそう思いません。
無意識に与党を選択するのではなく
「自分がどこの政党へ投票すべきか真剣に考える」

ある意味で是々非々です。
「自分の一票の価値」を
知っている隊員が多いと信じています。

「日本の政治家は老人政策にばかりお金を使い
若年層を切り捨ててきた・・・」

その原因はどこにあるのでしょうか???

自衛官は基本的に棄権しません。
自衛隊内で選挙中に実施される
唯一の選挙活動は

「投票へ行きましょう」です。
誰に入れろ!でも
〇党へ投票して!でもなく
選挙へ行こうです。

若者支援の政策が実行されない理由は
「自分たちが投票したって微々たるもので世界は変わらない」
そんな意識が原因でしょう。

老人の知恵は
「藁だって束ねれば綱になる・・・」
一本のワラ無しには綱はなえないのです。

政治に関与せず・・・

政治的自由が行き届いた日本で
棄権する市民がもっとも少ないのが
「シビリアンコントロール」が機能して
政治的発言が禁じられた
自衛隊だとしたら皮肉です・・・

結果として・・・
少しずつ処遇改善につながっている?
そんな気がする昨今です。

自由に投票できる日本に住んでいるからこそ
おろそかにしてはいけない権利が投票です。

棄権するもの権利です!
「ご自由にどうぞ・・・」とそれだけです。
結果として
悪魔に無制限委任状を渡す覚悟があるならば・・・・

投票ができない国が近所に複数あります。
その国のように発言を禁じられたら
「noteすら成立しない社会が到来します。」

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