残暑と物価高の因果

くにまる食堂で坂口アナが
「今日は湿度が70%と高く・・・蒸し暑い!」
と言っていましたが・・・
いわゆる湿度=相対湿度が高いと
蒸し暑いと感じるのか?
実は相対湿度の高さと蒸し暑さは比例しません。

文化放送の坂口愛美アナウンサーは

気象予報士です。


相対湿度と蒸し暑さの関係を本当は知っているのに
「視聴者に理解しやすいように・・・蒸し暑い」
と発言しているのでしょう。

湿度には絶対湿度と相対湿度があり
その関係がわからないならば
「気象予報士試験」に合格するのは
至難の業です。

世間一般に湿度と呼ばれる
「相対湿度」は
前々回👇

の記事に書いたこの数式で求めた

飽和水蒸気量計算式

ある温度で空気中に溶ける水蒸気の量を100%とした場合

何パーセントなのかで決まります。

アイスコーヒーとホットコーヒーに砂糖を溶かす場合

15℃のアイスコーヒーに粉の砂糖を大量に入れて混ぜると
「溶け切らない砂糖がコップの底に残ります」
85℃のホットコーヒーには
「驚くほどたくさんの砂糖が溶けます」
コーヒーを空気、砂糖を水分に置き換えると
「温度が高い空気にはたくさんの水分(水蒸気)が
溶け残ることなく溶ける」のです。
ただしその溶け具合には限度があります。

飽和水蒸気量とは・・・
その温度で溶け切れる最大の水蒸気量です。

摂氏0度の1㎥の空気には
「およそ5グラムの水蒸気(4.85g/㎥)」しか
溶けませんが

摂氏20度の1㎥の空気には
「およそ17グラムの水蒸気(17.4g/㎥)」
溶けます。
気温が20℃上がるだけで4倍の水蒸気を空気に解かせるのです。

摂氏0度で湿度100%の限界まで溶けた水蒸気も
20℃まで温度を上げると
湿度は25%になりますが
「空気中に存在する水分(水蒸気)の量は変化していません。」

蒸し暑さの原因は

「相対湿度のパーセンテージではありません・・・
空気中にどのくらい湿気があるか・・・
すなわち
水蒸気がどのくらい溶けた
湿潤な空気か?」で決まります。

その数値指標が
「絶対湿度」です。

東京地方の本日(10月7日)の最高気温は
だいたい28℃ですが
摂氏28度の飽和水蒸気量は27.2g/㎥であり

仮に湿度80%だとすれば
27.2g×80%=22g/㎥
ですから
気温23度の相対湿度100%と
同じ水蒸気が空気中に溶けています。

「蒸し暑い」と感じる理由は
サウナの記事に書いた

「ロウリューで蒸し暑く感じる理由」
と同じです。
室温80℃のサウナでは
「292g/㎥」が飽和水蒸気量ですが・・・
現在の気温と相対湿度(28℃80%)の空気を温めても
サウナ室内は「相対湿度8%」程度です。

そこで・・・水をサウナストーブにガンガン撒いて
「相対湿度30%」にすると絶対湿度は88g/㎥ですが

同じ水蒸気量では気温50℃の露点とほぼ同じです。
仮に室温50℃湿度100%(現実には100%は無理です)
のミストサウナがあれば
「5分とおられないほど暑い」でしょう。

いくら熱波祭りでも・・・
ロウリュー実施後のサウナ室の相対湿度は
「せいぜい25%程度」です。
それでも熱波師が卒倒するほど暑いサウナ室だと思います。

これで

相対湿度ではなく絶対湿度が
「蒸し暑さ」の指標となる

ことがご理解いただけるでしょうか?

サウナ好きにとって
「高温高湿のミストサウナは汗が出ても
体温が下がらないから危険」

だというのは常識です。

ミストサウナの室温はせいぜい40℃程度ですが
それ以上高温にすると体に危険な温度湿度です。

熱中症になる原因も同様です。
高温・高湿度では
「人間の深部体温37.5℃」を維持する
恒常性が保てなくなります・・・
汗をかいても体温が下がらない
汗が出ない・・・
その危険は生命の危機です。

普段から相対湿度だけでなく絶対湿度が重要だと
知っていると・・・
冬の乾燥期に風邪やインフルエンザ・コロナの予防にも
役立ちます。

皆さんもエクセルが使えるでしょうから
興味のある方は👇この計算式をB1にベタ貼りして

=(217*(6.107810^((7.5A1)/(A1+237.3)))/(A1+273.15))


A1に気温を入れるだけで現在の温度で
水蒸気がどれほど空気に溶けるのか計算できます。

この記事を書いていてふと・・・

物価高というけれど・・・
確かに消費物資や
耐久消費財の価格は高騰しているけれど
人によって
「物価が上がって大変」という尺度が違っている

「おんなじだ!」

と感じました。

マスコミが
「物価高でたいへんだ!」とか
明日にも「コメよこせ!」と米騒動が起きると
世論を煽っても・・・・
庶民は恬淡で

「動かない」

その理由と同じです。

マスコミは庶民が
気象予報士同様に
「細かいことを説明してもどうせ庶民は理解できない」
と勝手に決めつけている?

わかりやすい指標だけで単純に説明しようとするけれど
「庶民はそんなに馬鹿じゃない」という事実に対する
認識が不足している・・・

その点に理解がないからこそ・・・
起きているのが
「テレビ離れ・・・・ラジオ離れ※・・・」
ではないかと思います。

※ビックモーターなどの大口がCMを打たなくなって
地方局ほど・・・青息吐息です。

庶民はちゃんと

「物価が上がって経済がうまく回れば・・・
結果的に自分たち庶民の取り分も増える」
その事実を理解しているから・・・

青木某さんが
「自民党に入れるのは〇〇」と発言しても
簡単には賛同しない・・・のでは・・・

現在60歳前後より暦の年齢が高い庶民は

インフレの時代を十分すぎるほど知っています。
その時代にも・・・
マスコミの
「政府は物価高対策を講じないから政権打倒だ!」
という論調に踊らされた庶民は・・・
案外少数派でした。

なぜか
「インフレとはお金の価値が下がるけれど・・・
仕事が増えて・・・・
給料が上がって・・・
国民が豊かになる!」
その答えを知っている。

40年前と現在を見比べると

「30年も不景気が続いたはずなのに
庶民はあの時代より
豊かな消費生活を楽しんでいる。」

それは技術革新や庶民・民間企業の努力によって
新たな製品が安価になり・・・
様々な食品が安定供給され・・・
「コメを食べなくても食料不安に陥る危険は低い」
と庶民が理解しているからです。

「気温28℃で湿度80%だからむしあつい」
という気象予報士の説明は

絶対湿度27.2g×80%=22g/㎥
だから蒸し暑いと理解できる庶民が
日本中に溢れているからでは・・・

とある放送局では
「青木某氏」を筆頭に
他局ではあまり登場されないコメンテーターに
好き放題しゃべらせていますが・・・

その舌の根も乾かぬうちに
「〇〇ラジオショッピング」で
さほど安くもない商品を
「とてもお得な良い商品だ!」と
持ち上げている。

スポンサーがいなければ民間のラジオは放送できません。


それは疑いようのない事実です。

でも・・・庶民のお財布防衛隊は・・・
「本当にお得じゃない商品にはびくともしない」
いくらラジオ局が
「お得です・・・」
「お肌がツルツルに・・・」
「膝が治ります・・・」
と煽っても動じない。

この40年間で賢い消費者が得たものは
「放送局も所詮は商売」だという事実を見抜く目です。

「物価の上昇は好景気時には避けられない」
当然です。
「誰でも欲しがるモノは価値があがる!」
それは・・・商品だろうと・人材・株価でも同じです。

生活防衛のためにお財布防衛隊は
常に周囲を警戒しています。
「業スーは中国製品が多い」と言って
あまり利用しないのに
「ファミレスを多用」する知人がおりますが・・・
ファミレスの食材は国産品だけで賄えないほど
「業スー並みに中国製品に依存している」
その事実を認めなければ
お財布防衛隊の入隊資格は付与できません。

昔より・・・製品を評価する資質を備えた庶民・・・


耐久消費財で安物買いはしないけれど
品質に差がない場合は・・・
外国製でも買う!

特に食品は
「業スーのような開発輸入」
を積極的に進める日本企業によって
品質の向上がめざましい分野です。

庶民の知恵は存分に威力を発揮し
「エンゲル係数を押し上げない」
効果的なお財布防衛が機能している証拠です。

ただし・・・お財布防衛隊も
水蒸気と空気の関係と同様に
「一定以上の弾(水蒸気とお金)が供給されなければ・・・
乾燥して・・・干からびて・・・お手上げ!」

そのためには・・・効果的な政策が必要です。
どの政党がその「弾を供給してくれるのか?」

マスコミや財務省の息のかかっていない
「正しいモノの見方」が問われる
選挙が迫っています。

我が家の財布を干からびさせないため・・・
正しい判断をしなければと心に誓う小生です。



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海尾守 中2病 Mamoru KAIBI
チップのお返しは・・・なにができるのか?思案橋です