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夢の観光鉄道 尾瀬観光線 VR「なぜ富士登山鉄道は実現困難だと論ずるのか?」

小生がなぜ夢の観光鉄道という
とんちんかんな題の文章を
書く決心したのか・・・
V1・・・そしてVR・VLOF・V2と
滑走路から舞い上がったのか?

航空機がもっとも危険な場面に遭遇するのは
着陸と離陸だ。

離陸には関連速度が機種や条件ごとに定められている👇

V1(離陸決心速度): 離陸を中止するか続行するかの決断速度。VRより低いか同じ。
VR(離陸限界速度): 機首を上げる速度。
VLOF(離陸速度): 航空機が実際に滑走路を離れる速度。
V2(安全上昇速度): エンジン喪失時にも安全な上昇が可能な速度。

鉄道の話のハズなのに

なぜか鉄道以外に話が横道にソレ・・・
時には脱線して・・・
なかなか復旧しないのは
「小生にとっての通常運行」だ。

一般の方にはとても
「うらやましがられ」るが
小官は元自衛官なので・・・
「タッチアンドゴー」とか
「航空機の離発着」を
操縦室で体験した機会が
数度ある。

固定翼と回転翼航空機は
離着陸の作法が若干異なるが

回転翼航空機=ヘリコプターの
洋上での飛行甲板への着陸・・・
その緊張感は
手が乾燥肌で日常生活では車のハンドルが
ほとんど汚れない小生であっても
「手に汗握る緊張感」に包まれる。

それに比べると・・・
固定翼の対潜哨戒機・・・P1やP3Cは
パイロットは緊張しているのでしょうが
小官は手に汗を握るほどの
緊張感はない。

いずれにせよどちらのタイプの航空機も
「職人技」によって安全に運航されております。
素人が緊張しようとしまいと
プロにはいささかも影響しないという点では
民間の航空機も同じだと思う。

そろそろ進行方向を通常モードへ戻す。

小生が夢の観光鉄道を書こうと決心し
離陸したきっかけは👇

富士登山鉄道構想を疑問視したり
はっきり言えば
「荒唐無稽な暴論」だと切り捨てる」
一部の評論家の存在が発端だ。

富士登山鉄道をはじめに夢想したのは
ほかならぬ宮脇俊三師匠だ

小生も同じ土俵で勝負しようと当初は思ったが・・・
富士山よりさらに条件が厳しい
「尾瀬観光鉄道」が可能になるなら
それは「富士登山鉄道」も可能性が高いという
「無形の援軍になるのでは」という思いからの
記事である。

とは言え
群馬県や栃木県は拙宅からそれなりに遠いので・・・

一泊二日や二泊三日で現地を調査を数回実施し・・・
その余禄で宇都宮のLRTや松本・上高地
福島県のいわきや郡山・会津
知多・渥美半島など・・・
この半年間で十か所以上の観光地や景勝地を
訪問し・・・現地の風物や観光客の入込状況などを
自分の目で確かめて参った。

旅行が趣味というより・・・

「職場が勝手に日本国内を移動する」
艦船乗組みや
「海外の航空基地勤務」
などの体験から

旅行も仕事という日常であった現役から離れ
「自宅警備員」となって
再就職先と自宅を往復し
観光以外ではどこにも出かけない日々・・・

ある意味で
「ホモモーベンス」から移動しない
普通の人になった自分は
「地に足がついた」はずが
妙に居場所が定まらない・・・
感覚があった。
現地調査は旅行の口実としては
最適解であった。

ダイアモンド社や元東京メトロ職員の
鉄道評論家の方が


「富士登山鉄道構想」に批判的な理由は不明だ。

ただし・・・
ダイアモンド社の記事を読むと
「建設的な意見ではない」
ということはわかる。

本文中に

構想実現の最大のハードル
となる技術的な問題とは

 
そもそもスバルラインに鉄道を敷設するという構想は、現在は反対派に与する富士五湖観光連盟が2008年11月に公表したものだ。※
この時は構想の域を出ないものだったが、
上述の世界遺産登録を経て注目を集めたことで、
連盟は改めて「富士山の環境と観光のあり方検討会」を設置し、
2015年5月に報告書を発表した。
・・・・「中略」・・・・
一般人でも想像できるように、
富士山に鉄道を走らせるのは簡単なことではない。
スバルラインの最急勾配は88パーミル
(1000メートルあたり88メートル上る勾配)、
最急曲線は半径27.5メートルだ。

※宮脇俊三先生が夢の山岳鉄道を執筆したのは今から30年以上まえである。

鉄道評論家ならご存じのハズだが・・・・

世界の山岳鉄道の常識的な
「地勢や建設場所の条件」に照らせば
88‰(パーミル)はさほど悪条件ではない
ただし普通の線路を上る方法=粘着方式では
傾斜が最もきつい部分はアプト式など
別の方策を加えないと安全性に配慮が足りないと
批判される危険はある。

最急曲線半径については道路の中心線を計測した
数値を参照されているが
富士スバルラインは「二車線道路」であり
内径と外径ではそもそも数値が異なる。
五合目直前の第5ヘアピンカーブ(起点から25.5km)
の半径29.5mのカーブは
山梨県の資料では
「起点側の勾配を変更し曲線区間の勾配を44‰に変更可能」
と記載されている。

富士スバルラインの開業は東海道新幹線と同じ昭和39年である。
今から60年前の技術で開通した道路の曲線が
「絶対改変不可能な場所」だという論拠は不明である。

現代の土木技術水準をもってすれば・・・

写真右側の雪が残る崩落場所を覆道として
写真左側の部分を補強脚などで少し張り出すだけで
曲線半径は10メートルほど拡大する。

「国立公園だから環境破壊は1ミリも許さない」
という論法は破綻気味である。

そもそも論とし
「ガソリン車やディーゼル車が五合目まで運転する場合に発生する環境破壊よりどちらが環境の保全へ寄与するのか?」

それは余りにも明確で・・・議論の余地すらない。

そして

「現行の富士スバルラインや静岡県側の登山路は

道路を維持しマイカーや観光バスの通行を確保するため必要最小限とはいえ道路の補修や拡幅を実施しているのに・・・」


富士スバルラインの区間が鉄道になった場合だけ

1ミリの変更も許されないというのは
「ためする議論」そのものである。

環境を守り・・・安全性と利便性を向上させる目的が
「富士登山鉄道構想」である。

反対派のために議論するような穿った論法は
誰の理解を得るために行うのだろう。

ダイヤモンド社や鉄道評論家氏の批判が全く的外れだと
いうわけではない。

ただし本文中の

前出の「技術課題調査検討」では、
車両メーカーへのヒアリングを行っているが、
その反応は芳しいものではなかった。
急勾配、急曲線、急勾配と急曲線の競合部といった
地形への対応には実車での試験が必要と指摘しているが、
それ以上に問題となるのはやはり、
前例のない厳しい気象条件だった。
車両メーカーは「最低気温での機器の作動、留置確認」
「強風による木の葉などの飛散による摩擦の減少による脱線への配慮」
「凍結による摩擦の減少や積雪、圧雪におけるレール面の認識不良による脱線への配慮」
「激しい落雷に対する車両機器への配慮」
などを課題として挙げており、
「世界中でごく限られた用途のためにLRT車両の開発に投資することに消極的」との本音も吐露されている。

『「世界中でごく限られた用途のためにLRT車両の開発に投資することに消極的」との本音も吐露』との発言は

実際のメーカーヒアリングの結果を書き写したものであろうが
「現実に計画が発動していない段階で
国内の鉄道メーカー1社が回答した内容」に過ぎない。
富士山より気象条件が悪い地域には鉄道は存在できないのだろう。
北海道の深名線は
「冬季間バス路線で代替不可で延命していた」

バスより鉄道が悪天候に耐えるのは普通の鉄道評論家なら常識の範囲内だ…
ご存知でないなら資料は提供する。

世界中の山岳鉄道は
「ほぼオーダーメイド」の車両である。

箱根登山鉄道や大井川鉄道が
鉄道車両メーカーから
「世界的にごく限られた用途で・・・」
と車両の納入を断られたという話を
小生は耳にしたことがない。

計画がはっきりとしない段階であり
受注の目途もたたない段階だから

「LRT車両の開発に投資することに消極的」
との本音を吐露したに過ぎないのだ。

鉄道車両が
「自家用車のように汎用性が高い」

と思って鉄道車両を商うメーカーなど
世界のどこに存在するのだろうか?

量産効果が車両価格を低廉化させる効果まで
否定しないが・・・

「そのような困難な車両を開発できる技術力」

を宣伝できるからこそ
「日立製作所」はヨーロッパで評価を確立し
鉄道車両開発部門の中心地がイギリスへと

「先祖返り」

しているのだ。
鉄道発祥の地で技術を確立した日立が

「当社は世界中でごく限られた用途のための車両の開発には参加しない」

というだろうか?
それは

「メーカーとしての負け犬宣言」

に等しい発言だ。

世界的に困難な技術を確立したから

「新幹線」は世界の鉄道界が高速鉄道へ舵を切る先鞭をつけた!?

ましてや世界中から観光客が殺到する
「富士山」である。
宣伝効果というなら申し分ないステージだ!

元鉄道会社勤務の鉄道評論家が

「鉄道世界にも波及する技術革新の波」

を実感できないなら

「商売替え」をお勧めする。

批判のための批判は誰のためになるのか?

「こうすれば技術的課題を克服できる」

それが進歩というものだ。

富士山登山鉄道で想定する
運賃は破格の往復1万円

というタイトルは噴飯ものである。

値段とは価値が決める・・・
それは経済の根本原理である。

ディズニーランドの入園料は21世紀はじめ
5500円
であった。
現在は最繁忙期の入園料は
10900円
である。

「物価が2倍になっていないのに入園料が2倍になるのは過剰な値上げだ!」


とディズニーランドへ抗議する客はいないだろう。
「ディズニーランド値上げ反対!」という
抗議集会やデモが起こったという報道も知らない。

レジャーに関するお金は

「安いのに越したことはないが
価値に対する支出の最たるもので」・・・
「いやなら行かなければよい」
実生活にはなんら影響を及ぼさない部門の出費だ。

富士登山鉄道は開通までに最低10年はかかる。
その間に
バス代が現行の2800円のままだという
根拠も希薄である。
マイカーで通行料を払って行くことも
可能だから運賃は公共的な水準を維持している。
入山者をコントロールし閑散期の冬期間にも
富士山へ観光客を誘導するという目的が
富士登山鉄道構想の根幹だ。

報道は誰かに考える機会を与えるという意味で
重要な役割をなす・・・が
反対派などへ一方的に肩入れしていながら
「公平公正」だと記事を書くのは
いかがなものだろう。
それなら「著者はこの計画に反対します」
とはっきり明示すべきだ。

ダイヤモンド社はその点は律儀な会社だ

過去には本当は日本人でありながら
「ポール・ボネ」というフランス人だと
国籍を偽ったペンネームの作家が
長期間連載していた・・・
ボネ氏は前ジャニーズ事務所社長の父親だ。
彼の著作を多数出版しながら
ジャニーズ帝国 最強ビジネスの終焉
という記事を掲載し
「たとえ父親が元関係者であってもジャニーズには苦言を呈す」
という姿勢を貫いている。

鉄道評論家氏も
計画に賛成できないなら・・・
その理由を明確にして反論すべきだと感じた次第だ。

山梨県などがまとめた資料は👇

https://www.pref.yamanashi.jp/documents/107234/02_tyukanhoukoku_gijutukadai.pdf

リンクを張っておくので興味のある方はぜひ一読されたい。

小生が師匠宮脇俊三発案の「富士登山鉄道」
という夢の計画を・・・
①技術的に不能だ
②採算がとれない
③環境破壊だ

という論法に対して

もっと困難な場所・・・「尾瀬」
で彼らの土俵とは違った視点で
戦っている理由がご理解いただけるであろうか?

技術や投資先は現時点がピークで右肩下がり
という発想では明るい未来は描けない。

以前から週刊ダイヤモンドを愛読し
大スキな出版社である
ダイヤモンド社にも建設的な意見を述べる
評論家を積極的に採用して欲しいと願う。

鉄道や乗り物ファンの夢を
「実現不能だ」という
一方的な評論家の論説だけで
葬り去るのはごめん被りたい。

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海尾守 中2病 Mamoru KAIBI eighth-grader syndrome
チップのお返しは・・・なにができるのか?思案橋です