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苦手はにいがた「ピーナッツなし」角栄さんへの皮肉ではない

子供のころ食べれないお菓子があった
今では普通に美味しいと食べている
カキのタネだ

なぜ苦手だったのだろう

ピーナツだけ選んで
あられには手出ししなかった。

ピーナツ抜きの
カキのタネが一度
祖母宅で供されたとき
「殺意は覚えなったが」
他に菓子はないのかと
ひどく落胆し・・・

柿色のものすべてが嫌いになった!

というのは若干誇張だが・・・
帰り道を歩いていると2両編成のディーゼルカーが通過した。
柿色のキハ22系と国鉄色のキハ22系の連結だった。

国鉄色じゃあないほうのキハに
「雪玉でもぶつけたい衝動にかられた」
当然ディーゼルカーは何の罪もなく
颯爽とバカガキの深慮など汲みする間もなく
あっという間に視界から消えていった。

駅近くの踏切でなくて本当に良かった。


実行していたら鉄道公安官にこっぴどく絞られる
危険性が高い。
実際に行動に起こして見つかり
こってりと絞られた
友人が実在するのかどうか?
それは記述しない。

それから数年後・・・

国鉄受験者が発行されるハガキを駅の改札で
顔見知りの駅員さんへ提示し
「がんばれよ!」と見送られ階段を下りてホームに
たどりつくと
柿色のディーゼルカーが
「小僧乗るのか!」とヘッドライトを点灯させて
こちらを睨んでいた。
彼は長万部行で小生が乗るのは
「赤い電車」の方である・・・
ただ・・・蛇に睨まれたように・・・
小生はディーゼルカーに吸い込まれ
4駅先の分岐駅まで柿色の列車にのった。

ぶるぶると車体を震わせ・・・

淡々と走る列車は
昔好きだった汽車の香りが少しだけあって・・・
このまま札幌へ行かず・・・

でもそうすると東室蘭から長万部で乗り換え
函館本線小樽経由という長距離となる
札幌の旅館で夕飯が食べられない。

すごすごと長距離大回りをあきらめて
東室蘭で札幌行の電車に乗り換え
苗穂の受験会場へ向かった。

東室蘭駅でディーゼルカーを見送ると

柿色の列車は「試験頑張れよ!」
と肩でも叩くように
シロフォンの高音に近い音色で警笛を鳴らし
遠ざかっていった。

国鉄の試験は見事に失敗した。
高校を卒業したらリベンジと
臥薪嘗胆しなかったが
再起を図る準備を整えていたが
小生が高校を卒業する頃には

「国鉄が新卒採用を停止していた」

結局国鉄を受験できたのは中卒採用の
「鉄道学園受験」一度だけだった。

柿色ディーゼルカーのたたりか?
単純に自分の学力不足が原因だろう。

高校も大学も志望校に合格した経験はない。

志望通りに採用されたのは自衛隊だけ・・・
志願者があつまらず0.9倍の採用では
落ちるほうが難しい。

くわず嫌いの対象は

セロリ・パセリ・柿の種・生姜・油揚げ・・・・柿色のディーゼルカー
と掃いて捨てるほどあったのに
気が付けば全部嫌いではなくなっていた。

五井駅で時たま見かける柿色のキハ40は

元気そうで「見るだけで心が晴れる」

食わず嫌いが多かったころの自分と大人
の振りをしている自分はまったく同じはずが・・・
だんだんと経年劣化が激しくなっている。

柿色のディーゼルカーだけは

年齢にもかかわらず昔より元気に見える
さすがにぶつける雪玉はないが・・・
「もう柿の種への八つ当たり」をぶつける必要がない。

ピーナッツがなくても柿の種はおいしい。


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