中国は本日も工作しています
漢字を使用する国は中国と日本だけではない。
アルファベットを使用する多くの国で
仮に「abc」と言う語句が
英語とポルトガル語で
違う意味だとしても
それほど問題にはならない。
漢字の単語だけ
「なんかおかしい?」
と日本と中国相互に違和感を感じるのは
表記としての問題ではなく
「漢字にはひとつひとつの文字に意味がある」=表意文字
その理由が一番大きい。
アラビア文字やハングル・ひらがなカタカナを
含め…世界中で重用される文字の種類はせいぜい20種類
言語の種類は数える学者によってまちまちだが
だいたい7000語だといわれる。
ラテン文字を筆頭に
ほとんどの言語は借り物の
「文字表記」で運用されている
そして
「口語のみで文字に変換できない言語」が多数存在する。
それが言語の現実だ。
14億人近くが使用する中国語
と1億3千万人が使用する日本語は
言語の使用者人口で第1位と第13位である。
全世界で多くの人々が使う主要な20言語のうち
表意文字である漢字を使用する言語は
主要言語では中国語・日本語・韓国語(朝鮮語)の三つだけ
残り17語はアルファベット(ラテン文字)とその仲間・デーヴァナーガリー⽂字などのインド系文字とアラビア文字を使用しているが
表意文字ではない。
正確にいえば
「かつては一文字ごとに意味を持った文字もあったが
現在は表音文字として使用されていた」ものも含まれる。
現在でも漢字以外に意味を持った文字として
世界中で使用されている文字がある・・・
「アラビア数字」だ
数字の「1・2・3・・・・」にはそれぞれ意味がある。
以外だが数字は表意文字だ。
表意文字であるため
数字は
「その言語の読み方でよんでいる」
1+1=2
日本語では「いちたすいちはに」
英語で「One plus one equals two」と読む。
数字と同様に表意文字である以上
「読み方はローカルルールが適用される」
それは世界1位と13位であっても制限はない。
そして漢字個々の意味は
「元来同一の意味であった」らしい・・・
だが日本も漢字を使い始めて結構古手である。
漢字を1500年ほど借用しているので
伝来初期と意味が違っている可能性がある。
一方の漢字発祥の地中国も
ことばである以上変遷と無縁ではいられない。
そして・・・困ったことに・・・
ご近所に
「西洋の概念をどんどん漢字へ取り込むモンスター」
国家が存在する。
新しい漢字用例の単語は増殖の一途である。
スタートが同じ表意文字の中国と日本で
漢字の意味にくい違いが生じるのも
ある意味で仕方がない。
工作という言葉は
日本では「小学校の授業科目」
としての意味である
①「手をを加えて物を作る」
ことと
②「ある目的のために、計画的な働きかけ」
の意味を示す。
大人がする工作は
②の意味が主流であり
あまり感じのいい漢字ではない。
中国語の工作は
簡体文字で「工艺〔Gōngyì〕」
意味は
「(人間・機械が)仕事をする、働く」
である。
中国人が工作という場合標準的な用例である。
当然「工作活動」のこうさくの意味でも用いる。
ただし・・・
日本語的に
「今日も元気に仕事する」の中国語訳は
「今天我也会好好工作的」である。
同じ表意文字「漢字を使っている」のに
意味がずれた理由は・・・
社会習慣や生活形態の差が大きいことだろう。
日本も本来は
「長いものには巻かれる権威に弱い庶民」の国であった。
ただし日本には庶民が存在し・・・明治維新後・・・
「権威に盲従しない庶民層が厚くなった」
たとえ政府の公式の見解でも
「疑問があれば堂々と問う!」
権利と義務の意識を西洋から学んだことで
日本の庶民は世界を知った。
その結果として国力を押し上げ
庶民の側が一定の力を蓄えることができた。
明治維新による国民が実際に成立し
その効果を発揮した。
一方の中国本土は
「本物の国民(庶民)」を形成できていない。
政府より共産党が上位に存在し
時の政権・・・共産党の顔色を覗うことが
「自分たちの親類縁者が生き残るための方策」
だという古来から伝承する権威者への作法と
決別できないまま近代社会へ突入してしまった。
中国の不幸とは近代化を急いだあまり
「本当はショートカットしてはいけないあい路」
を大胆にすっ飛ばして近代化したことだ。
その責任は日本にもある。
その推進力たる中国共産党政権に
財政的な支援を実施したからだ。
現代中国の繁栄は日本の支援よって成立した。
その部分を無視して
「現在の中国をディスる工作」は
無責任である。
友好という言葉の解釈は
日中ともに同一で有効だ。
本当に友好を保ちたいならば答えはひとつだ。
ことさら対立したり相手を煽るのは
感情的なもつれを生じるだけだし
隷属的な立場で従うのは最悪だ。
「口の悪い友人に戻るしかない」
地理的条件によって
日本は中国と簡単に縁を切れない。
だからと言って
「常に対立する相手」と
敵視するだけでは問題は解決しない。
「友人だと信じて堂々と文句を言う」
それだけだ。
中華は仕事として
日本へ過去2千年以上
「工作(工艺)を仕掛けている」
日本の対抗手段は・・・
相手の裏返しである。
過剰でもなく不足でもなく
先手を打って相手に付け込まれず
「テーブルの上では右手で握手して・・・」
「テーブルの下では相手のモモを左手でツネル」
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