普通に生きれず,普通の人になれず,普通の価値観も感覚も持てない可笑しな自分。欠陥品の自分。

普通の感覚を持っている人は
架空と現実の区別を付けて,
割り切って生きているように見える。

対して私と言えば,
他の人から可笑しいと思われないように,
架空と現実の区別を
一応は付けているつもりだけれど,
架空の人物も現実の人物も
同じように生きて,
同じように心があり,同じ人間だという
普通とは言い難い価値観を持ち合わせている。

その考えは覆すことが出来ないほど,
昔から定着している考えであり,
自分の中に住み着いている想いでもある。

現に私は架空の人物も現実の人物も
そう大差ないと昔も今も思っているし,
実際にそう思わせるような
振る舞いをしている。

傍から見れば痛々しい人間で,
現実に生きていない人間だと言われても,
それはそれで仕方がない事だと思っている。

それでも,自分の中に住み着いている
感情を蔑ろにして,価値観を殺して,
普通に沿った生き方や普通に沿った
価値観にも感覚にもなれないし,
これからも出来ないと思う。

架空でも,実在していても,
同じ世界に存在していて,
同じ時代を生き,
同じ時を過ごしている。

だから,私は架空の存在だからと
軽んじることはしたくない。

架空であっても,現実の人間と
同じように大事にしていきたいと,
そう思っている。

私は寂しがり屋で
しつこい性格だから,
生きている間も,
死後の世界でも,
好きになった人達を
忘れたくないと思ってる。

それが架空であっても,
現実であっても,
好きになった人達を
手放さない。
手放したりしない。
ひとりぼっちにはさせないよ。
その思い出事引き連れて
一生を生きていきたいから。

可笑しいと言われても,
理解が出来ないと言われても
仕方がないけど,でも,
自分の気持ちは,
自分の気持ちだけは,
誰が何と言おうと守りたい。
自分の気持ちを守れるのは,
自分だけだから。


ただ,理解出来ない考えを
無理に"理解しろ"なんて責め立てるつもりは無いし,
理解されようと躍起になって,
受け付けないと思っている人間に
押し付けるつもりはないよ。

極論ではあるけれど,
誰からも理解されなくてもいいと思っている。

今でこそ,そういう考えに至ることが出来たけれど,
昔の自分は普通の人になりたくて仕方がなかったし,
自分の思いを誰かに理解して欲しいと躍起になって,
誰かの承認を欲しがって,誰かの許可を求めて,
それが叶わないとなると自暴自棄になって,
関係ないのに赤の他人を逆恨みしたこともある。

普通という言葉に囚われていた。
普通になれない事で苦しんだ。
理解者がいなくて苦しんだ。
理解されないことで苦しんだ。
身内の1人から自分の考えも,気持ちも,
言葉も全てを否定されて,もがき苦しんだ。
理解されないことが悲しかった。
否定されたことが苦しくて,
悲しくてどうしようも無かった。
それと同時に怖かった。
普通でいられない恐怖心と,
諦観で一杯だった。
普通の輪から逸れていないか
不安で仕方なかった。

自分は可笑しい人間だという
自覚があるからこそ,自分を偽って,
可笑しな自分を隠して,本音を殺して,
"普通の人間ですよ"みたいな顔をして,
人の輪からはみ出さないように
自分なりに必死に生きた。

可笑しく思われるのが怖いから。
可笑しい人間だと揶揄されて,
嘲笑われるのが怖いから。
拒否されるのが怖いから。

昔の自分はそんな考えで,
一杯だった。
でも,今は普通という言葉に
囚われることは少なくなってきたし,
理解されたいと執着することは,
少しだけど減ってきたように思う。

普通じゃなくてもいいと
少しは思えたから。

普通じゃない私でも,
私と同じように苦しんでいる人の気持ちに,
少しでも寄り添う事が出来るんじゃないかなって,
思う事が出来たから。

・最後に。


普通じゃない。理解されない。
でも,普通じゃないといけない。
普通じゃないと誰からも理解されない。
普通の輪からはみ出すのが怖い。
可笑しい人間だと思われるのが怖い。
そう,苦しんでいる人の心を
私の拙い言葉で少しでも軽くできたら,
光を照らすことが出来るなら,
孤独な気持ちや臆病な気持ちの薬になれたらいいと思う。

人と人は完全には理解し合えないし,
気持ちを全て共有することは難しいと思う。
それでも,君はひとりぼっちじゃないって
伝えたいから。

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