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「自分キャッチコピー書き込み式ブック」をつくった、ほんとうの理由

先日、某所に上記の案件でエライ方に会う機会があった。
テキストを手にしていたので相手は身構える。
・・・そういうものなんだなあと思った。
そうなのだ。みんな「こいつは何を売りつけに来たんだ」って話だ。
私は広告屋だ。それを仕事にしてきた。でも今は逆だ。

「自分キャッチコピー書き込み式ブック」とは?
坂本和加が昨年自費でだした、自分キャッチコピーを書くための、書き込み式のドリルテキスト。小学校に10年ほどレクチャーをしており、そこで「自分キャッチコピーを書かせたらどうか?」と4,5年前に提案。採用されやってみたところ、子どもたちの目の輝きが違った。コロナ禍もあり、リモートでのレクチャーにも挑戦し大成功。これは広くあまねく自己肯定感に悩む方みんなの役に立つ!と、実感したことからテキスト化したもの。現在はレクチャーとともに使用している。
https://jibun-catchcopy.stores.jp/items/63ce1147a63f95726b8c4878


仕事とは、自分のやりたいことが世の中に求められることとイコールであること

よく子供に伝えるのは、「どんな仕事に就きたいか?」と考えるとき。
自分のやりたいことが、世の中のひとの喜んでくれることならそれは仕事になる、とつたえている。それはお金につながる、と。
わかりやすいのは、飲食店だろう。お腹を空かせた人がいて。食事を作るのが上手な人がいて。お料理つくりました。「わあ、お腹がペコペコだったよありがとう!おいしい!」それに対して対価が発生する、それが商売だ。その逆の典型は、売れない芸術作品を作り続ける人、になってしまうだろう。
私はコピーライターなので、クライアントの「伝える」という仕事を書くことで手伝うことが対価につながってきたのだが、それは実業とは言えないのでは?と、どこかで思ったことがある。まあ、事業家ではないから当然なのだが。
そうやって長らくコピーライターとして研鑽してきたが、ここにきて「やっと売ってみたいモノができた!!!」が、自分キャッチコピー書き込み式ブックをつくった正直なところ、なのだ。
私が対峙した子どもたちの瞳の輝きは刹那なものだ。だけど、その輝きは「自分から出そうと思って出せるものではない」。ほんとうにワクワクして、好奇心いっぱいにこころから楽しんでいるとき、人はそんなふうになるんだと私は思う。(私にとっては、誰かのために書くこと、だ。だけど自分の瞳は永遠に見られないw)

いま世の中にすごく必要ですごく大事なこと!だと、実感したからこのテキストをつくった。

あ、つくろう!と思って、一年ほど時間をかけた。編集なんてしたことないし、いっしょにやったデザイナーも広告屋なので、完全なる手弁当だ。だけど、これはぜったいに「取り組む人の根っこをよくする」なあと、信じたし、その思いは今も寸分たりとも変わらない。

自分にキャッチコピーをつけることは、自分にマルをあげること

SNSがひろがって、世の中、みんな承認欲求のかたまりみたいになっている。もちろんそうじゃないひともいるけど、みんなこころのどこかで「いいね!」がほしい。そのことについて、深く考える。

いいね!は、ちょっと前まで「見える化」なんてされてなかったのだ。

いいね!=承認 というのは、「ホメ」である。あなたって素敵だね!って他者に評価をもらうことだ。それって、「ホメのものさし」は他者にある。自分ではない、のだ。
つまりは、「私って、いいですか?」と「相手に常に問う」ことだ。その「おかしさ」「滑稽さ」に気づいてほしいと私は思う。たまにならいい。いいねをもらうことは、悪いことじゃない。でも、そればかりをやりつづけていると、確実に自分のモノサシはなくっていく。

軸はどこにあるのか?

承認欲求を満たすために、いま、他人の目を気にして他人のの軸に合わせて生きていく、みたいなことになっている。それはかなりヤバイ。だから自分キャッチコピー書き込み式ブックをつくった。自分軸を持つためだ。
自分で決める、自分で自分をいいと思う。ことばでそれを見える化する。それが自分の軸になる。

自分キャッチコピーは、自尊心を育む

自分軸をもっているひとは、へこたれない。どんなときでも大丈夫になる。これは「自尊心」の話につながっていく。ちょっと難しい話だが、自尊心というのは、自分を尊いとするこころ。まんまである。それが自分キャッチコピーによって強くなる。
理由は簡単、それは自分による自分のためだけの言葉だからだ。
100人の子供に書かせても、同じ自分キャッチコピーを書く子はいない。そんなの当然だ「同じ人間なんて、ひとりもいないんだから!」。自分キャッチコピーは、他者とのちがいの言葉化なので、ただ唯一の「自分」を尊ぶこころも育つ。

スティーブ・ジョブズ、みたいな日本人をつくりたい

自尊心は、自分を前に進めるエンジンだ。いいねをもらわずとも、自分を信じる、ということ。そういうのがしっかりあると、あなたがしようとすることが他者にとっては変なことであってもぜんぜん動じない。だって自分を信じているのだから。
失われた20年が、いつのまにか30年になった。40年に増えるのも時間の問題かもしれない。アメリカにも中国や韓国にも巨大テック企業が台頭した。でも日本だけがない。それを個人的にヘンだと思うが、なるべくしてそうなった。原因あっての結果だ。
でも。と、立ち止まる。これからの日本経済を牽引するビジネスは、まだないビジネスであるべきだと思う。
とのとき、その創業者の誰かさんがどんなことがあってもへこたれないように。そんな思いもあって、このテキストをつくった。
話は飛ぶが、つまりは日本人のリブランディング、日本のさらなるブランド化にだって、つながっていくと私は勝手に思っている。

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