診療放射線技師は医学物理士を取得すると給料が上がるのか?
初noteです。何か不適切な点があっても、多少は大目に見ていただけると助かります。ヤバいミスがあったら指摘してください。
テーマは「診療放射線技師は医学物理士を取得すると給料が上がるのか?」です。結論から申しますと「これを明らかにすることを目的として行われた調査はない(少なくとも私は知らない)」ため、はっきりとしたことは分かりません(汗)。ただ、診療放射線技師や医学物理士を対象とした給与に関する調査はいくつか実施・公開されていますので、それらを基になんとなーくの話をしたいと思います。
まずは診療放射線技師の給与です。厚生労働省の令和3年度賃金構造基本統計調査によると、診療放射線技師の平均年収はおよそ547万円(平均年齢:41.9歳)だそうです。医学物理士の給与については、2020年に医学物理士認定機構が実施した医学物理士就労状況アンケート報告の中に記載があり、医学物理士を持っていて診療放射線技師として雇用されている場合の平均年収はおよそ626万円(平均年齢:41.5歳)となっています。単純に比較すると、医学物理士を取得した方が給与が高くなる印象です。
しかし、それぞれの調査における月平均の超過勤務が診療放射線技師が約9時間であるのに対して、医学物理士(技師雇用)は約22時間となっています。また、厚生労働省の調査では事業所の規模が1000人以上であると、やや給与が高くなる傾向があります。医学物理士を取得した方の多くは放射線治療部門のある大規模病院で働かれている方が多そうですので、その影響もあるように思います。男女比の違いもあるかもしれません。
したがって、診療放射線技師の中で医学物理士取得者の方が平均給与は高いかもしれませんが、
・残業が多い
・(おそらく)大規模病院に勤務している人が多い
・資格取得や維持にもお金がかかる
ため、単純に比較した時の印象ほど資格取得による給与アップ効果がある訳ではないように思います。
ただ、医学物理士就労状況アンケート報告には、医学物理士として雇用されている方や教員の方のデータもあります※。それぞれの平均給与は682万円(平均年齢:37.0歳)と713.2万円(平均年齢:39.0歳)となっており、医学物理士雇用や教員となることで、さらなる増収は見込めそうです。ちなみにどちらも超過勤務はさらに増加します(ニッコリ)。医学物理士を取得しようと思っていて、高収入を得たい方はこれらを目指すのが良いかもしれません(メーカー等その他の職種については情報不足のため、今回は触れていません)。
※こちらには一部、技師免許を持たない方のデータが含まれています。
医学物理士の国家資格化など、今後の状況によってはまた変化があると思いますので、興味のある方は引き続き注目していっていただければと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。
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