pmsのせいなのか、ただ病んでるだけなのかわからないけど、毎日ぼんやりと辛い。職場環境のも良好だし仕事も嫌なことは無いのにまったくやる気が出ない。漠然と将来に不安があって、希望が見出せない。人として当たり前なことすら満足にできてなくて情け無い。慢性的に寂しい。
「ええっ沖縄いくんだ。いいな〜」 まるで初めて聞いたというようなリアクションだったので、流れていくグラスの結露を眺めながら、笑ってしまった。 この話、先週もしたんだけどね。 目の前のパスタに夢中な彼は、私の表情にも気がつかない。 表面張力でなんとか耐えていたのに、この言動でついに溢れてしまった、劇的な出来事だったというよりも、これが最後の一滴だった。溢れないように溢れないように、押さえつけていた怒りや悲しみはいつのまにかどこかへ行ってしまって、何が入っていたのだろうと見てみ
じゃあ、ちゃんと戸締りししいや。 ちゃんとご飯たべや。仕事頑張りや。 やけにぶっきらぼうに母が言う。 うん、わかったわかった、と私も負けずそっけない。 じゃ、行くから。 うん。 父の運転する車に母が乗り込み、そのままあっさり去って行く。 私はずっと車を睨みつけていた。 こんな別れのはずじゃなかった。 ちゃんと両親に、育ててくれてありがとうとか、一応独り立ちの節目として、かしこまってお礼を言うつもりだった。 早く別れなければ泣きそうで、それは両親もたぶんそうで、お互
今日は定時10分後に退社できたので、最寄駅の空は紺とピンクとオレンジのグラデーション。この懐かしさと非日常感を兼ね備えた空は、どうしてほっとするような、泣きたいような気持ちにさせるのだろうか。 食材の買い出しもおかずの作り置きも週末に済ませていたので、両手は空いているし、時間の余裕もある。ふらっと立ち寄った花屋で、淡いイエローとブルーの花が目に止まった。ひらひらと薄い花弁はいかにも熱に弱そうで、南向きの1Kではすぐに枯れてしまうだろう。それでもイエローとブルー、どちらも買っ
面白かったのですが、もうちょっとどんでん返しや捻りのある展開が欲しかった!(私個人の感想です) 主人公の高校時代の友人の態度に何か理由があるのかと思いきや、特に伏線というわけでもなく、、。 ただただ感じの悪い子でした笑 あんな態度をとっておいて、よく主人公に物が頼めるなあと笑 ラストに救いがある展開なのは良かったです! サクッと読めるので小中学生の読書課題にもいいかも!
「わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」 "十代のあの時、おれは好きなことよりも、うまくやれそうな人生を選んだんだなと、おおげさだけど何度も思い返してしまう。その度に、ただ好きだけでいいという態度に落ち着かなくなる。好きより大事なものがあるような、好きだけで物事を見ていると、それを見落としてしまうような気がするし、そうであって欲しいと望んでもいる。" "手作りのお菓子を食べる時のマナー。大きな声を出しながら食べること。感動の演技を見せつけること。食べ始めの一口で「
「自分が可哀想と思わなければ、誰にそう思われても良いじゃないですか」 はあ、、本当に面白かったです。 やるせなくて、切なくて、残酷で、読んでてすごく辛いのに、綺麗な文章に惹き込まれて一気読みしてしまいました。 よくある恋愛系か〜と読まず嫌いしていた自分に今すぐ読めといいたい!笑 旦那の浮気によって心を病んだ母親を支える暁海と、幼い頃から無責任な母親に振り回されてきた櫂。 似通った境遇を分かち合える存在は、お互いにとってかけがえのないものだったのでしょう。 だからこそ惹か
最近バズってるこちら。 インスタとかみててもしょっちゅう目にしますよね。 そのせいか読む前からかなりハードルを上げていたので、実際読んでみるとあれあれ、という感じでした😅 (あくまで私個人の好みの話です) 基本的に、ミスリード→予想外のどんでん返し、という構成の短編集です。 ただ、ミスリードが分かりやすくミスリードなので、まだこの後何かあるんだろうな、あるとしたらこんな展開かな、と予想していたらことごとく当たってしまって笑 しかも、その真相というのも、言葉が悪いですが「
"本当は、殺される前に彼女を力の限り抱きしめて謝りたかった" *本文は多少のネタバレを含みます。 大好きな「屍人荘の殺人」シリーズの第三弾ということで相当ハードルを上げて読みましたが、今回も期待を裏切らず面白かったです! 第三弾も、シリーズお馴染みの「特殊条件の密室殺人」。 しかし今までと違い、事故や犯人による外界との断絶ではなく、様々な事情により生存者自ら選択するクローズドサークル。これがまた主人公達を悩ませます。 そして第一弾と同様パニックホラーの要素も強く、ミス
ぞわっと、ざわっと。 *本文はネタバレを多少含みます この本を読んでまず思ったのが、「どうしてこんなにリアルな殺人鬼が描けるんだ?」です。 もちろん作者様ご本人が殺人の経験があるわけもなく、犯罪心理にお詳しいバックグラウンドでもあるのでしょうか、、それくらい犯人の心理が「本当にありそう」と思えるような、リアルな歪み方でゾッとしました。 そして、妹の潔白を信じる美しい兄弟愛をベースにしたストーリー展開になるのかと思いきや(題名のレモンも爽やかな印象)、途中で雲行きが怪しく
"就活期は思うに、最上の混乱期だったよ" 上半期で一番面白かった本です! まず、「就活の最終選考」で起こった事件ということで、かなり特殊な設定ですよね。 私自身就活を終えたばかりなので、当時の不安定な心理状態、ライバル達との独特な距離感など非常に共感しました。 そしてなんといっても、全く先の読めないストーリー展開。 これくらい予想できるよ〜、と思いながら読んでいたら、それを1枚も2枚も上回る伏線が仕込まれています。この"事件"がどのように着地するのか、気になって寝る間も