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2024年6月29日(土)《GB》
《文章を書くネタがないときは、家にいるより外に出た方が良い気がする。何かが起きるかもしれない》
【水前寺駅:高村 莉糸・結城 香純】
「そこそこ降ってるな」
「まあ雨の景色を楽しみましょう」
駅の階段を降りて外に出た高村 莉糸は傘を広げながら言葉を発し、それを聞いた結城 香純が同じように傘をひろげながら返事を返した。ここは水前寺駅。本日熊本は雨が降ったり止んだりを繰り返しており、現在は小降り程度の状況となっている。今日は土曜日であり鍛錬も大学も休みなので、高村はnote に書く文章のネタを探しにどこかへ出かけることにしていた。あいにくの雨だったので、あまり遠出しない範囲で、雨が似合うであろう景色が見れる場所がないかと考える。そこで頭に浮かんだのが、前回は快晴の空の元で訪れた水前寺公園であった。すごく天気が良く気持ちの良かった水前寺公園であったが、雨が降っている景色も綺麗に違いないと考えたのである。そこで朝から出発する準備をしていると、結城から昼ごはんのお誘いの連絡が入ってきた。そこで、本日の予定を話すと結城も一緒に行きたいという返事が返ってきたのである。そこで旧熊大赤門前に集合し、バスで竜田駅まで移動し、そこからJRで水前寺駅まで移動してきたのである。
「じゃあ行きますか」
「私初めてきたけど、結構ちゃんと駅っぽい」
前回もJRでやってきた高村は、今回が2度目なので駅前の風景も見慣れたものだが、結城は初めてなので、駅の建物が意外としっかりしていることを口にしたのである。水前寺駅は1階にはドラッグストアなどのテナントがあり、2階がいわゆる駅エリアとなっている。そして3階以上はマンションとなっており、建物自体は9階だての建物なのである。そしてすぐ隣にはスーパーのユメマートがあり、その前には郵便局や、歯医者などが営業しているのだ。そのような風景を見ながら2人は水前寺駅からまっすぐ伸びている道を進んでいく。途中ローソンや健康家族などの建物を見ながらとにかくまっすぐに進むと道は突き当たりとなり、その左側に水前寺公園の入り口へと続く参道があるのだ。
「何か雰囲気ある」
「趣きがあるよね」
景色の雰囲気を感じて結城が言葉を漏らし、それに高村も賛同する。そして2人は短い参道を抜けて水前寺公園の入り口から中に入る。高村が前回やってきた時とは違い、雨の水前寺公園もなかなか風情があり、2人はゆっくりと景色を眺めつつ水前寺公園を散策する。途中出水神社によってお参りを済ませた後、思う存分雨の水前寺公園を楽しみ、たくさんの写真と思い出をお土産に、水前寺公園を後にしたのである。